前走の宝塚記念(G1)を快勝し、5つ目のG1タイトルを獲得。現役屈指の持久力を誇り、タフな競馬になるほど強さを発揮する。札幌コースは2歳時以来となるが、札幌2歳S(G3)2着など力の要る洋芝も合う。当然、最有力の存在だ。

春の桜花賞(G1)を驚愕の直線一気で快勝。ここまで4勝2着2回と連対を外しておらず、敗れた阪神JF(G1)とオークス(G1)はタイム差なしだった。斤量52キロなら卓越した末脚のキレが更に増すはず。古馬とは初対戦だが、まとめて差し切る場面があっても驚けない。

昨年の当レース(函館開催)を6馬身差で逃げ切り勝ち。海外遠征した香港C(国際G1)では2着に入るなど、持ち前のスピードは世界の舞台でも通用した。函館コース2戦2勝と洋芝への適性は証明済み。自分の形に持ち込めば、簡単に止まることはないだろう。

過去10年、連対馬は1-2、9-12、1-9、5-12、5-1、7-1、1-5、1-5、4-1、2-8番人気の組み合わせで決まった(昨年は函館競馬)。1番人気は4勝2着3回と人気に応えているが、2、3番人気が2、0連対と不振。代わりに、6番人気以下から6頭が連に絡んでいる。

馬連配当は
3 け た……2回
1000円台…4回
3000円台…1回
4000円台…1回
万 馬 券……2回

2005年と07年に12番人気が2着に食い込んで、3万1070円、2万390円の万馬券が飛び出しているが、2000円未満の決着も6回。堅いか荒れるかの両極端の結果が出ている。

また、3連単配当は2270円、275万円台、2万円台、33万円台、1万円台、3万円台、3万円台、1万円台、1万円台、7万円台。馬連で万馬券が出た年に275万円、33万円と荒れた。ちなみに、3着には3、13、2、3、3、4、7、2、2、14番人気が入線した。

クラス別は重賞組18頭、オープン特別組1頭、準オープン組1頭。重賞からの臨戦馬が好成績を挙げている。

路線別(着順)は5連対の函館記念(2、7、3、1、3着)組がトップ。次いで、4連対のクイーンS(2、3、5、8着)組、3連対で宝塚記念(3、13、9着)組が続いている。

年齢別は3〜7歳以上馬が10、28、38、27、39頭出走して、2、6、8、3、1連対。連対率は20、21、21、11、3%。連対数で5歳馬が世代を一歩リードしているが、率は3、4、5歳馬がほぼ同率となっている。

性別は牡馬が121頭で14連対(連対率12%)、牝馬は21頭で6連対(同29%)。出走数の少ない牝馬の健闘が目立つ。


◎……前走の宝塚記念でゴールドシップは後続を3馬身ちぎって圧勝。普通に走れれば地力が違うところを見せつけた。デビューから3戦を北海道で戦い、1、1、2着。洋芝適性は証明済みだ。G1・5勝は伊達ではなく、勝って凱旋門賞へ弾みをつける。

○……トウケイヘイローは昨年のサマー2000シリーズチャンピオン。その昨年はマイル以下にしか実績がなかったが、鳴尾記念を押し切り、函館記念、札幌記念(函館開催)と重賞を3連勝した。脚質から目標にされる不利はあるが、マイペースで逃げれば押し切るスピードを秘めている。

▲……前走のオークスでハープスターはクビ差の2着。道中蹄鉄が外れかけるアクシデントを思えば勝ちに等しい内容だった。今回古馬初挑戦となるが、斤量差5キロのアドバンテージは大きな魅力。ただ、小回りコースで届かないケースも十分あると見て、今回は3番手の評価としたい。

△1……今年始動の中山記念でロゴタイプは3着と好走し、続く国際舞台のドバイデューティフリーで6着。前走はコースレコードで圧勝したジャスタウェイにかなわなかったものの、最後までジワジワと伸びていた。海外遠征帰り、5カ月ぶりと臨戦過程は厳しいが、皐月賞をレコードVのスピードは侮れない。

△2……ラブイズブーシェは前走の函館記念を差し切り勝ち。後方追走から勝負どころで外々を回るロスの多い競馬だったが、重賞初制覇を果たした。相手は一気に強くなるが、北海道では(3・1・1・1)の好成績。洋芝では底を見せていない。

△3……穴ならホエールキャプチャ。前走の安田記念は極端な不良馬場に力を出し切れなかったが、6歳馬になっても衰えを全く感じさせない。勝ち鞍は1800Mまでで1ハロン距離延長で詰めが甘くなる心配もあるが、洋芝では1、2、14着の成績。小回りコースを味方に前々で立ち回れば大駆けがあっても驚けない。