高校サッカー選手権「最強都道府県ランキング」【2022年版】

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 今回が第101回大会となる全国高校サッカー選手権大会。戦中の第23回、第24回大会は中止になったため、これまでに実際開催されたのは98回だが、そのすべての大会の成績を都道府県別に集計して「最強都道府県ランキング」を導き出した。優勝=4ポイント、準優勝=3ポイント、ベスト4(準決勝敗退)=2ポイント、ベスト8(準々決勝敗退)=1ポイントと、成績に応じてポイントを設定。そのポイントを合算した合計ポイントにより順位づけをした。なお、8校によって争われた第1回大会は、初戦で敗れた4校をベスト8(=1ポイント)としている。

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解説

全国屈指のサッカーどころとして知られる静岡は3位。95年度の第74回大会で静岡学園が優勝したのを最後になかなか頂点に辿り着けずにいたが、3年前の第98回大会で同校が県勢24年ぶりとなる日本一に輝いた【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

 トップ2の兵庫、大阪に加えて京都が8位と、近畿勢が10位までに3つ入った。これは1917年度に「日本フートボール優勝大会」という名称でスタートしたこの大会が、当初は近畿圏の学校限定だったことが大きい。

 実際、兵庫は合計ポイント163のうち121ポイントが戦前(1940年度の第22回大会まで)のもの。通算優勝回数は全都道府県を通じて最多の18だが、1950年以降に限れば、全国の頂点に立ったのは2010年度の滝川第二だけだ。大阪と京都は兵庫ほどではないものの、前者が113ポイントのうち44ポイント、後者が59ポイントのうち23ポイントを戦前に挙げている。

 兵庫と大阪に続くのは、いずれもサッカー王国として名高い静岡、埼玉だ。

静岡は1962年度の第41回大会で藤枝東が県勢初優勝を飾ったのを皮切りに、60年代から90年代にかけて10回優勝。この間に藤枝東が4回、清水市商(現・清水商)が3回、清水東、東海大一(現・東海大静岡翔洋)、静岡学園が1回ずつ全国制覇を果たしている。その後は勝てない時期が続いたが、2019年度の第98回大会で静岡学園が同県の学校としては24年ぶりに優勝を飾った。

 一方の埼玉は、1950~70年代が最盛期だ。50年代には5回優勝し、60年代と70年代には3回ずつ全国を制した。浦和市立(現・市立浦和)が4回、浦和と浦和南が各3回、浦和西が1回と、その11回の優勝はすべて浦和市(当時)の公立校によるもの。81年度の第60回大会で私立の武南(所在地は蕨市)が頂点に立ったのを最後に優勝から遠ざかっているが、今大会にも出場する昌平が2019年度、20年度と2年連続でベスト8入りするなど、王国復権の兆しも見えはじめている。

韮崎が戦前から強豪として鳴らした山梨は10位。2000年代に入ってからは09年度の第88回大会、2年前の第99回大会と、山梨学院(写真)が2度の全国制覇を成し遂げた【写真:西村尚己/アフロスポーツ】

 複数の高校が全国の舞台で大きな成功を収めている静岡、埼玉とは対照的に、突出した一校が際立った成績を残してきたのが5位の東京や9位の長崎だ。東京は合計93ポイントのうち49ポイントを帝京が、長崎は57ポイントのうち41ポイントを国見が稼いでいる。この両校はともに通算で6回の優勝を数えるが、これは戦後では最多だ。

 トップ10の中では、他にも10位の山梨が東京や長崎に近い。近年は山梨学院の台頭が著しいが、合計49ポイントのうち34ポイントは、旧制韮崎中時代の戦前から強豪だった韮崎が挙げたものだ。

 11位の三重、13位タイの鹿児島、15位で並ぶ群馬と福岡も同様だ。三重では四日市中央工、鹿児島では鹿児島実、群馬では前橋育英、福岡では東福岡の実績が際立つ。

 それ以上に「一強」が顕著なのが、神奈川とともに17位にランクされた青森、秋田の東北勢。合計27ポイントのうち、青森は青森山田、秋田は秋田商のポイントがいずれも25と大半を占める。

(企画構成:YOJI-GEN)

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