プロローグ

　コロナ禍に突入して変わったプロ野球の日常に“応援”がある。

　球場での鳴り物応援は禁止になり、声を張り上げて選手にエールを送ることも、7回に球団歌をみんなで歌うことも、ジェット風船を飛ばすこともできなくなった。

　確かに、プロの投手が放つ速球がミットに収まるとき、打者がボールを真芯で捉えたときに響く球音や試合中の選手たちの肉声は、これまで味わえなかった楽しみではあるものの、当たり前のものとして存在した応援がないことに、どこかさみしさがあることは否めない。

　そこでスポーツナビ野球編集部では、日本のプロ野球界で独自に進化・発展を遂げてきた“選手応援歌”をピックアップ。思い切り応援できない今こそ、プロ野球に欠かせない重要なピースとしての応援歌を、改めて考え直したい。（企画構成：スリーライト）