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野球人がずらりとランキングの上位を占めたが、なかでも知名度と好感度で群を抜くのがイチロー氏だ。あの頭の回転の速さや語彙力もキャスター向きだろう【写真は共同】

　男性アスリート部門は、トップ10に元プロ野球選手が8人を占める結果となった。
　
　日頃のプロ野球中継やスポーツ番組での解説で馴染み深いことに加え、さらに最近ではYouTubeで活躍する元選手が増えていることも、結果に小さくない影響を与えただろう。

　実際、「藤川球児さん（2位）や里崎智也さん（4位）はYouTubeをやっており、丁寧で聞き手にも配慮したわかりやすい話し方が魅力」「ユーチューバー里崎さんの辛口解説をオリンピックでも見たい」「YouTubeでの藤川さんと上原浩治さん（9位）の掛け合いが絶品だった」など、YouTube絡みの選出コメントが多く寄せられている。

　一方では、古田敦也氏（3位）や中畑清氏（7位）など、キャスターとしての実績が豊富な元プロ野球選手にも多くの票が集まった。「言葉選びに温かさがある」「専門的な話から身近な話まで話題が豊富」という古田氏に対して、中畑氏は「（コロナ禍に苦しむ）こんな時期だからこそキヨシ節が聞きたい」「見ていて元気になれる」と、その明るいキャラクターが評価されたようだ。

　ちなみに中畑氏は04年アテネ五輪で日本代表監督を務め、上原氏はアテネ、08年北京と2大会連続で五輪に出場、藤川氏と里崎氏は北京五輪でバッテリーを組んだ。また古田氏も公開競技だった88年ソウル五輪に出場し、銀メダルを獲得している。

「エンターテイナーだから、こういった舞台を盛り上げてくれそう」な新庄剛志氏（8位）、「復活の願いも込めて」という清原和博氏（14位）なども野球界からランクインしたが、1位はやはり幅広い層から支持を集めたイチロー氏だった。

「日本人なら誰もが知っている」「アスリートとしてだけでなく人としても尊敬できる」「知的で語彙力がある」などが主な選出理由だが、知名度と好感度の高さで群を抜き、しかも頭の回転も速いイチロー氏なら、五輪キャスターの大役も難なくこなしてしまいそうだ。

サッカー界から唯一、内田篤人氏がトップ10に食い込んだ。昨年8月の引退後は『報道ステーション』でキャスターにチャレンジ。その爽やかな語り口が好評だ【写真は共同】

　元プロ野球選手たちの間に割って入ったのが、5位の松岡修造氏と6位の内田篤人氏。“ニッポンの応援団長”こと松岡氏は過去の五輪でも十分なキャスター経験があり、「やっぱり修造は外せない」との声が多数を占めたが、昨年8月に引退し、キャスターとしての活動を始めて間もない内田氏も大健闘だ。「爽やかで聡明」「聞きやすい声のトーン」「明るい人柄と笑顔で、東京五輪キャスターとして国民から愛されると思う」など、称賛の言葉が並んだ。

　その他、2大会連続金メダルの北島康介氏（11位）、3大会連続金メダルの野村忠宏氏（13位）も、順当にランクイン。いずれも「ミスター・オリンピック」と言うべき存在で、両氏なら大舞台に挑むアスリートたちに寄り添ったコメントが聞けそうだ。

　また、ラグビー界からは今季限りで引退の五郎丸歩氏（16位）と福岡堅樹氏（20位）がランキングに名を連ねた。医者の道を目指すという福岡氏に対しては、「（開催が1年延期にならなければ）本来は自身が挑戦するはずだった7人制ラグビーを解説する姿が見たい」との声が寄せられている。

（企画構成：YOJI-GEN）