FIBAバスケットボールW杯 アジア地区2次予選
日本、イランを下し7連勝! W杯出場へ大きく前進
ゲームスコア
- 大会名
- W杯アジア地区2次予選 グループF
- 試合開始日時
イラン |
89 |
281Q35 172Q20 223Q23 224Q19 |
97 |
日本 |
写真:アフロ
総括
日本はイランにインサイドで圧倒された第1クォーターを、驚異的なシュート成功率で35-28とリードして終了。徐々にイランの足が止まる中で、流れも引き寄せていく。渡邊雄太や八村塁の不在の影響もあり、リバウンドは試合を通してイランに支配された。得点に直結するオフェンスリバウンドをイランに23本許し、トータルリバウンドも45対29と下回っている。一方でそれを除けばターンオーバーを5つに抑え、堅守からの速攻を出す狙い通りの展開に持ち込んだ。
最大の勝因は3ポイントシュートが50%、2ポイントシュートも64.3%というシュート成功率だろう。比江島慎はドライブ、3ポイントと抜群の効率を見せ、7割近いフィールドゴール成功率を記録。24点6アシストでこの試合の主役となった。ニック・ファジーカスも飛び込みからのレイアップ、フックと得意の形からしっかり決めて26点を挙げている。
ベテランの活躍も印象的で、竹内譲次は合計17得点を挙げ、ボックスアウトなどで身体を張りつつ4リバウンド2ブロックを記録。太田敦也も18分56秒のプレーで「つなぎ」以上の活躍を見せ、2人の活躍はファジーカスがフレッシュな状態で起用できる要因となった。
日本は世界ランクで上回るイランに八村、渡邊を欠いた編成で97-89と快勝。W杯出場へ大きく前進するとともに、日本バスケ全体の成長を証明する内容を見せた。
テキスト速報
第1クォーター
-
コート上で両チームがウォーミングアップを開始。
(写真:小永吉陽子) -
日本代表のスターティング5が発表。
竹内譲次、富樫勇樹、ニック・ファジーカス、田中大貴、比江島慎(写真:小永吉陽子) -
残り10分00秒 イラン
ティップオフ! まずはイランボールから試合がスタート。
-
残り9分33秒 日本
0-2 ファジーカスがジャンプシュートを決める。
-
残り8分20秒 イラン
2-4 イランが立て続けにオフェンスリバウンドをもぎ取る。4回目のリバウンドでファウルの判定に。
-
残り8分03秒 日本
4-6 比江島がゴール下からねじ込む。
-
残り7分37秒 日本
5-9 比江島が3ポイントシュートをきれいに決める。
-
残り7分06秒 日本
7-12 富樫が左45度の位置からきれいに3ポイントシュートを決める。
-
残り6分19秒 イラン
10-14 素早いパス回しから、左コーナーでフリーになったジャムシディが3ポイントシュートを沈める。
-
残り5分37秒 日本
12-14 ファジーカスがインサイドで相手を引き付け、外の比江島→富樫とテンポよくボールが回る。最後は富樫がシュートフェイントから相手を外して、ミドルシュートを決める。
-
残り4分56秒 日本
15-19 速攻から田中がレイアップを沈めてファウルをもらう。フリースローもしっかりと決めてリードを広げる。
-
残り4分25秒 日本
17-21 左サイドの比江島がボールを受けると迷わずシュート。ミドルシュートがきれいに決まる。
-
残り2分54秒 イラン
21-22 ジャムシディが起点となり攻撃を組み立てる。ジャムシディが自らシュートを狙うもリングにはじかれる。しかし日本のファールの判定でフリースローを2本決められる。
-
残り1分34秒 日本
21-27 ショットクロック残り6秒からリスタート。自陣から比江島がドリブルで持ち上がり、自ら3ポイントシュートを狙う。これがきれいに決まり、比江島は早くも12点目を挙げる。
-
残り50秒 イラン
26-29 ジャムシディがまたも魅せる。馬場と張本の間をドリブルで強引に突破すると、レイアップでねじ込む。さらにバスケットカウントをもらい、フリースローもしっかりと決める。
-
残り2秒 日本
28-35 篠山がドリブル突破からゴールを決めファウルをもらう。フリースローもしっかりと決めて3点プレーでリードを広げる。
-
第1クォーター総括
日本は立ち上がりからゾーンディフェンスをうまく使い、イランのシュートミスをよく誘った。だが、オフェンスリバウンドをイランに確保されて苦労した。「攻撃回数」でイランに大きく上回られ、狙いとする速攻もあまり出せなかった。
しかし日本はボールを動かしてフリーマンをうまく使い、シュートがとにかくよく入った。富樫勇樹、田中大貴らアウトサイド陣も好調で、特に比江島慎が12点と大当たり。一方でイランもジャムシディが19点と爆発。試合はハイスコアな展開となり、第1クォーターは日本が35-28と7点リードして終えた。(写真:小永吉陽子)
第2クォーター
-
残り9分32秒 日本
28-35 日本はスリーポイントラインの外でボールを回しながら様子をうかがう。田中が右サイドでボールを受けるとドリブルで中央へ回り、迷わずスリーポイントシュート。これが見事に決まりリードを広げる。
-
残り5分46秒 日本
28-35 ファジーカスがペイント内でボールを受けると、相手を背負いながらゴール下へ持ち込みバンクシュートを決める。
-
残り4分27秒 日本
35-44 ファジーカスのディフェンスリバウンドから日本が速攻。中央でボールを受けた田中がスリーポイントシュートを沈める。
-
残り4分06秒 日本
35-46 またもファジーカスのディフェンスリバウンドから日本が速攻を仕掛ける。走った馬場がフリーでボールを受け豪快なダンクを決める。ここでイランがたまらずタイムアウトを要求。
-
残り3分25秒 日本
38-49 ファジーカスがゴール下からゴールを決めて、相手のファウルを誘う。フリースローもしっかりと決めて3点プレー。
-
残り2分57秒 日本
38-49 ファジーカスがまたもゴール下で強さを発揮。ペイント内でシュートを狙うとブロックに遭ったがファウルの判定でフリースローを獲得。ここでイランが2回目のタイムアウトを要求。
-
残り2分57秒 日本
38-51 ファジーカスはフリースローをしっかり2本とも決める。
-
残り2分04秒 イラン
41-51 マショエヒが右45度の位置からスリーポイントシュートを沈める。
-
残り57秒 日本
43-53 日本がこの試合初めてのタイムアウトを要求。
-
残り54秒 イラン
43-53 富樫のファウルでマショエヒがフリースローを獲得。しかし2本とも外した。
-
残り29秒 日本
43-55 田中が中央でボールをキープ。ショットクロックぎりぎりまでためを作ると、1対1を仕掛けてゴールへアタック。シュートは決められなかったが、ファウルを誘いフリースローを獲得。しっかり2本とも決めてリードを広げる。
-
第2クォーター総括
日本はニック・ファジーカス、太田敦也の両インサイドがよく身体を張り、第1クォーターからリバウンド争いが大きく改善。攻撃はファジーカスがうまく相手マークをずらしてパスを受けられるようになり、得点を量産する。田中大貴も2本の3ポイントシュートを決めつつ、積極的なドライブでフリースローを獲得。
圧巻のプレーは残り4分06秒の速攻。リバウンドを確保したファジーカスの弾丸パスから馬場雄大がダンクを決め、チームを勢いづける。日本はリードを10点に広げ、55-45で前半を終えた。(写真:小永吉陽子)
ハーフタイム
第3クォーター
-
残り10分00秒
45-55 第3クォーターがスタート。
-
残り9分34秒 日本
47-57 ファジーカスが相手を背負いながら、左サイドからミドルシュートを決める。
(写真:小永吉陽子) -
残り7分10秒 イラン
55-61 オフェンスリバウンドを奪ったリアエイがゴール下からシュートを決めて6点差に詰め寄る。
-
残り3分55秒 イラン
55-61 速攻から竹内譲次がレイアップを決める。ここでイランがタイムアウトを要求。
-
残り2分53秒 日本
62-74 太田がボールを運び、ペイント内の竹内譲次へラストパス。竹内譲次は相手と競り合いながらゴール下でシュート。これは外れたがファウルを誘う。フリースローは1本目のみ成功。
-
残り2分25秒 日本
62-76 速攻から竹内譲次が相手と競り合いながらレイアップを沈める。
-
残り1分57秒 日本
富樫のスティールで日本が速攻。馬場へアリウープのパスを送ったが、タイミングがずれて馬場は合わせることができなかった。
-
残り48秒 イラン
64-76 ハサンゾデがタフショット沈めて粘りを見せる。
-
残り8秒 イラン
67-76 セットをじっくりと組み立てるイラン。インサイドでボールをキープすると、外でフリーになったニクタシュへラストパス。このスリーポイントをしっかりと決めて、点差を詰める。
-
残り2秒 日本
67-78 ファウルを受けた比江島がフリースローをしっかりと2本決める。
-
第3クォーター総括
後半のスタートは日本がファジーカスのフックシュートなどで得点を挙げる一方で、オフェンスリバウンドをイランに確保され、前半に続いてジャムシディが得点を決める互角の流れ。
日本に勢いを与えたのが竹内譲次だった。竹内譲はリバウンドに加えて速攻の先攻に立ち残り4分を切ってから連続得点を決める。日本が前半の勢いのまま高確率でシュートを沈めてリードを11点に拡げ、78-67で第3クォーターを終えている。(写真:小永吉陽子)
第4クォーター
-
残り8分19秒 日本
69-81 ミルゾイがインサイドでボールを受けると、日本の選手が一気に囲みボールを奪う。このプレーで苛立ったミルゾイがアンスポーツマンライクファウルの判定で日本がフリースローを獲得。篠山のフリースローは1本目のみ決まる。
-
残り8分19秒 日本
篠山がじっくりとゲームを組み立てる。ルーズボールの奪い合いで日本は球際に粘り強くいき、相手のファウルを誘う。
(写真:小永吉陽子) -
残り6分19秒 日本
69-86 ショットクロック残り数秒となってから篠山がゴール下のファジーカスへパス。ファジーカスはディフェンスに付かれながらも強引にねじ込み、日本がリードを広げる。
-
残り5分04秒 日本
71-89 ファジーカスがミドルポストでボールを受け、相手のファウルを誘う。リスタートすると、すぐさま竹内譲次がスリーポイントシュートを沈める。竹内譲次はこれで17得点目。イランがここでタイムアウトを要求。
-
残り3分53秒 イラン
74-89 ロスタムプールが右45度の位置からスリーポイントシュートを沈める。
-
残り3分23秒 イラン
79-89 ロスタムプールが速攻を仕掛けると、自らレイアップシュート。これは外れたがジャムシディがオフェンスリバウンドを奪い、そのままゴールへねじ込み10点差に詰める。
-
残り2分21秒 イラン
83-91 ホセインザデーがキレのあるドライブからレイアップシュートを沈める。
-
残り1分31秒 イラン
85-91 日本のミスからイランが速攻。ヤハチャリがシュートに行くも田中がファウルで止める。フリースローは2本とも決めて、点差は6点に縮まる。
-
残り1分10秒 日本
85-93 ファジーカスがミドルポストでボールを受ける。相手に体を当てられながらもフローターシュートを沈めて、バスケットカウントワンスローを獲得。しかしフリースローは外してしまう。
-
残り37秒 日本
87-95 比江島が時間を使って自らミドルシュートを沈める。
-
残り37秒 日本
89-97 ボールを運ぶ富樫がファウルを受ける。イランは5ファウルとなり、日本がフリースローを獲得。富樫が2本ともしっかりと決めてリードを広げる。ここでイランがタイムアウトを要求。
-
試合終了
イランの最後の攻撃を守り切り、8点差のまま試合終了のブザー。日本は、見事7連勝を収めた。
-
第4クォーター総括
日本は最終クォーターに入っても引き続いて攻勢。残り8分19秒には篠山竜青がルーズボールに飛び込んで抑え、ミルゾイのアンスポーツマンライクファウルを誘う。攻撃はファジーカスが第3クォーターに続いて好調。竹内譲次が3ポイントシュートを決め、残り5分ほどで89-71と点差は「18」まで拡大する。
そこからマイク・ロスタムプールの連続3ポイントシュートなどで点差を詰められ、日本の優位が揺らぐ時間帯があった。6点差となり残り1分を切ってから、比江島慎が貴重な3ポイントシュートを成功する。日本は97-89で逃げ切り、1次予選から通算7連勝。W杯出場に向けて大きく前進した。(写真:小永吉陽子)
関連リンク
スポーツナビアプリ 無料ダウンロード
- アプリケーションはiPhoneとiPod touch、またはAndroidでご利用いただけます。
- Apple、Appleのロゴ、App Store、iPodのロゴ、iTunesは、米国および他国のApple Inc.の登録商標です。
- iPhone、iPod touchはApple Inc.の商標です。
- iPhone商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。
- Android、Androidロゴ、Google Play、Google Playロゴは、Google Inc.の商標または登録商標です。