故郷での一戦で大きなうねりを。クラブキャプテンがその先陣に立つ
2月11日は気温0℃、頬を刺すような冷たい北風が吹きすさび、グラウンドに雪が積もる中でのトレーニングだったが、選手たちはそんなコンディションも意に介さず。今季2勝目を達成すべく、最大限の集中力でハードなメニューを消化した。
今季、鋭いタックルや力強いゲインで際立った活躍を見せる河野良太も、ときおり笑顔を見せながら精力的に取り組んだ。「昨季は左肩からタックルに入らなければいけない場面でも得意な右肩から入ってしまっていた。けがや脳振盪にもつながるし、試合展開を考えても課題だったので改善に取り組みました」29歳のフランカーは昨季プレータイムが減少。不完全燃焼のシーズンを送った。それでも今季は課題とされたタックルが改善し、7番として全試合に先発出場。そのパフォーマンスで信頼を勝ち取っている。
グラウンドでは勇猛果敢な姿を見せる河野だが、別の一面がある。それはクラブキャプテンとしての顔だ。釜石SWのクラブキャプテンは選手とクラブのつなぎ役であり、地域への発信役でもある。要望をクラブに伝え、ともに改善に向け動く一方で、表敬訪問やイベントなどでは自身の言葉で発信する。つい先週もクラブの代表として、スマートフォンでの確定申告PRイベントに参加した
。一昨季に就任したクラブキャプテンをはじめ、加入以降はヤングリーダー、選手会副会長を務めるなど先頭に立ち続けてきたが、もともとは「人前に出るのが得意ではなかった」という。それでも大東文化大学でキャプテンを務めたことがリーダーとしての素地を作り、いまではクラブを支える一人として存在感を放っている。
「ここまで1勝4敗ですが、今季はどの相手にもやるべきことをやれば勝てるという気持ちを全員が持っています。課題は試合の入り方。立ち上がりがカギになると思います」
愛知県出身の河野にとって両親や旧友の目の前でプレーできる絶好の機会となる今節の相手は2位のS愛知。続く第7節では現在、首位のレッドハリケーンズ大阪と対峙する。「ここで連勝すれば一気に勢いに乗れる」波に乗るための重要な2戦。チームの核弾頭が“STEEL WAVE”の先陣を切る。
(髙橋拓磨)
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