ヘッドスピード別・6番アイアンの適正ロフト角と飛距離を知ろう!
【ゴルフサプリ】
ゴルフのメカニズムに精通したコーチ・吉本巧がギア目線から森羅万象を解説するこの企画。今回のテーマは 6番アイアンの飛距離。ロフト角とヘッドスピードから適正な飛距離を割り出します
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最適飛距離はロフトによって変わるが150~170ヤードが目安
というのも、7番は練習クラブの定番なので、みんな打ち慣れています。でも、慣れって結構怖くて、本番になるとリズムが早くなって当たりづらくなります。その点、7番より当たらないと思っている6Iは慎重にゆっくり振るので思ったより当たる。リズムを取り戻すのにいい番手なんです。
さて、その6I。ドライバーのヘッドスピードが40m/sの平均的なゴルファーは、どれくらい飛べばいいのでしょう? 結論から言うと6I のロフトによって異なります。使用クラブがストロング、ややストロング、標準などによって変わるので、まずは今使っている6Iのロフト角とご自身のドライバーのヘッドスピードを確認してください。ロフトがわからなければ、メーカーのホームページで検索できるはずです。
まずロフト角ですが、以下の4つに分けます。
25度以下 ストロングロフト
25~27度 ややストロングロフト
27~29度 近年の標準ロフト
29~31度 ウイークロフト
ひとつの目安ですが、ロフト29~31度はマッスルバックに多く、27~29度はマッスルバック寄りのハーフキャビティなど。27度になるとポケットキャビティに代表される大きめのキャビティ構造になります。ロフトが25度以下はデカヘッドの飛び系アイアンやユーティリティに近いモデルもあります。また、ヘッドの大きさとロフト角は反比例して、ヘッドが小さいアイアンほどロフトは大きく、ヘッドが大きいほどロフトは小さくなります。
そのロフト角とヘッドスピードから6Iの適正飛距離を割り出したのが(表1)です。ヘッドスピードは2m/s毎に区切りました。ヘッドスピードが示した中間の人、例えば39m/sなら38m/sと40m/sの中間の距離が最適と考えていただけばいいでしょう。
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6番アイアンのロフト角とヘッドスピードから割り出した飛距離の目安(表1)
【ゴルフサプリ】
ヘッドスピードは現状維持でも、ロフトを変えれば最大15ヤード飛んだり飛ばなくなったりします。また、このデータはスチールシャフトを想定したものですので、シャフトがカーボンになるとさらに飛ぶことも推測できます。
とはいえ、飛びすぎても良くなくて、例えば195~200ヤードも飛ぶと、短い距離を打つ番手がたくさん必要になります。そもそも、いくらストロングロフトでも、平均的にそれだけの距離を打てたらプロ級の腕前。あくまで理論上の数字で容易くできることではありません。もろもろ考え合わせると、6Iの最適飛距離は150~170ヤードといったところ。この範囲ならクラブセッティングで迷うこともないでしょう。
それを踏まえたのが下の(表2)です。青字が適正飛距離で10通り。ここにヘッドスピードとロフト角から割り出した飛距離があれば適切です。青字以外は飛びすぎか飛ばなさすぎですが、プラス10ヤードくらいはOKとすると(表内赤数字)全部で14通りになります。
6番アイアンのロフト角とヘッドスピードから割り出した飛距離の目安(表2)
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飛びすぎる場合は、何がなんでも飛ばしたいという人を除けば、適正飛距離になるロフトにスイッチした方がいいかもしれません。その方がスピン量が増えてボールが止まるようになる可能性があるからです。前述したようにクラブセッティングもスムーズにいくでしょう。6Iで打ちたい距離を打つにはどのロフトを使えばいいのか考える機会になれば幸いです。
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よしもと・たくみ ゴルフ修行のため14歳から単身渡米。南フロリダ大在学中は全米を転戦するなど11年間にわたって選手とコーチを経験したのち、日米の20年の経験から吉本理論を構築。プロやアマチュアのスイングコーチをはじめ、フィジカルトレーナー、プロツアーキャディー、メンタルコーチング、クラブフィッティングアドバイザーなども務める。現在は東京・表参道の「表参道ゴルフアカデミー」で指導中。「吉本巧のYouTubeゴルフ大学」も人気。
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