ナッツの食べ過ぎ、なぜ危険?薬剤師が語る「7つのデメリット」

MELOS -メロス-
アーモンドやくるみなどのナッツ類は栄養価が高く、ダイエットの間食やおやつに選ぶ方も多い食材です。ただ、ナッツの過剰摂取は、便秘や高血圧、胃痛などの原因になることがあります。

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーターの山形ゆかりさんが解説します。

【MELOS】

ナッツの食べ過ぎで起こる体の不調とは

メリットが多いナッツですが、食べ過ぎると以下の不調があらわれることがあります。不調の原因とあわせて解説します。

腎機能と肝機能の悪化による、尿毒症や全身の倦怠感
タンパク質は腎臓や肝臓で処理されます。そのため、ナッツを食べ過ぎて体内のタンパク質が過剰になると、腎臓や肝臓に負担がかかり機能が悪化する恐れがあります。

腎機能の低下や尿毒症、肝機能の低下による全身の倦怠感といった症状が出ることもあるでしょう。

皮脂の分泌促進による肌荒れ
適切な量のタンパク質は、健康な肌を維持するために必要です。しかし、タンパク質を過剰に摂取すると皮脂の分泌が促進され、ニキビの元となる毛穴詰まりを引き起こすことがあります。

カロリーの過剰摂取による体重の増加
ナッツは栄養豊富な食材ですが、カロリーが高く食べ過ぎると肥満の原因となることがあります。ナッツのカロリーは、種類によって異なりますが、100gあたり600kcal前後のものが多いため注意しましょう。

ナッツに限らず、どの食材も食べ過ぎは禁物です。ダイエット中の方はとくに、摂取カロリーが消費カロリーを上回らないように注意してくださいね。

食物繊維の摂りすぎによる下痢や便秘
食物繊維には、腸内環境を整えて便通を改善させる働きがあります。しかし、過剰に摂取すると下痢や便秘の原因となるので注意しましょう。

ナッツに多く含まれる不溶性食物繊維には、便のかさを増やして腸の運動を促進させる効果があります。しかし、不溶性食物繊維は水溶性食物繊維とバランスよく摂取しなければなりません。

不溶性食物繊維だけを過剰に摂ると便の水分が吸収されて硬くなり、便秘を引き起こすことがあります。

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脂質の多さによる消化不良、下痢
ナッツに豊富に含まれている脂質は、食べ過ぎることで消化不良の原因となる恐れがあります。脂質の摂りすぎで下痢になることもあるので気をつけましょう。

塩分過多が原因の高血圧症
ナッツにはカリウムというミネラルが多く含まれます。カリウムは体内の余分な水分やナトリウムの排出を促す働きをするため、高血圧予防にいいとされる栄養素です。

ただし、ナッツにはカリウムだけではなくナトリウムも豊富に含まれています。そのため、食べるナッツの種類によっては、食べ過ぎによって高血圧の原因になることもあるでしょう。塩味が付いているナッツが好きな方は、ナトリウムの摂取量が増えやすいので気をつけてください。

ミネラルの過剰摂取が原因の高カルシウム血症
ミネラルを過剰に摂取することで腎臓の働きが低下し、高カルシウム血症を引き起こす恐れがあります。腎臓は体内の余計なミネラルを尿へ排出し、必要な量のミネラルをからだに取り込む働きをしています。そのため、過剰なミネラルの摂取は腎臓への負担となるのです。

また、高カルシウム血症だけではなく、高リン血症や低カルシウム血症の原因にもなるので注意してください。
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