ルヴァンカップ決勝直前!歴代ニューヒーロー賞受賞者が決勝戦の展望や当時の裏話を語る
大会の歴史に名を刻んだ3人。彼らがプレーした決勝の景色とは
坪井「(田中)達也と同じパターンだ」
安田「国立競技場で昼の試合でしたけど、『今日やれそうやな』という気が満々だったんですよ。よくスポーツ選手がゾーンに入るというじゃないですか。そういう感じの試合でした」
坪井「初めての決勝は2002年に鹿島アントラーズとの対戦で、浦和レッズの初タイトルが懸かっていて、監督が(ハンス)オフトで、レッズが変わっていこうという時代。サポーターも選手も初めての決勝。選手もそうだし、サポーターも初めての決勝だから国立にすごく人が来たんだけど、みんなが浮き足だっていた。そこで初タイトルが獲れなくて。そのときの鹿島って勝つ集団みたいなものが出来上がっていて」
鈴木「決勝に慣れているしね」
坪井「僕の同世代も(小笠原)満男、モト(本山雅志)、(中田)浩二、ソガ(曽ヶ端準)、みんな優勝とか慣れているメンバーで余裕なわけ。結局最後に満男の枠を外れているシュートが井原(正巳)さんに当たって枠に入ってゴールっていう」
安田「結構、不運な形で」
坪井「そう。それで幕切れで、結局勝てなかった。でもドラマがあって、次の年、2003年も決勝に行って、相手が鹿島だった。2年連続で浦和対鹿島。国立はまた真っ赤っか」
安田「でも2年目だから浮き足だってないですよね」
坪井「2年目だからすごく成長していて、みんな地に足がついてるの。いい準備をして2003年に臨んで、その試合は4-0。その2年間の思い出は、1年目に獲れなくて次の2年目で獲ったというチームの成長を感じられたいい時期だったのもあるけど、結局、福田正博さんに優勝させたかったんだよね。ずっとレッズのために一筋でやっていたんだけど、1回も優勝してない。最後のチャンスが2002年だったんだけど、選手たちはそれで優勝できなくて悔しくて、次の年に『福田さん、やったよ!』って」
安田「ドラマがありますね」
坪井「で、『福田さん、やったよ!』って思ったけど、フクさん的には『去年やれよ』っていう感じがあったみたい(笑)」
※鈴木隆行氏の決勝裏話は、Jリーグの公式YouTubeチャンネルをご覧ください!
安田「決勝でMVPとなると…」
坪井「得点を取る選手にはなってくるよね」
鈴木「基本的には攻撃の選手が獲ることが多いよね」
坪井「あとは競った試合でのGK、もしくはセットプレーでゴール」
安田「永井謙佑。リーグでも調子がいいですし、あのスピードは武器なので」
鈴木「つないでくる新潟に対してカウンターが効く可能性は高いよね。つないでいくということはみんなが相手陣地に入っていくからね。そうなると裏が空く」
安田「新潟はGKからもつなぐので、かっさらってショートカウンターとかもあると思う。逆に新潟はベテランとしてチームを引っ張っている小野裕二とか」
坪井「いいね」
安田「未だに新潟では群を抜くテクニック、フィニッシュに絡んでいける選手なので」
坪井「新潟もつなぎ倒していく可能性があるからね。そのまま勢いに乗って。俺はだから谷口(海斗)」
リーグ戦ですでに10ゴールをあげている谷口海斗 【©️J.LEAGUE】
坪井「すごいシュートを決めるから。えぐいシュートを決める。角度のないところから急に打ったり。四中工(四日市中央工業高校)の後輩だから。ちょっとそれもある」
今シーズン出場時間を増やし、ルヴァンカップでも2試合に先発した吉田温紀 【©️J.LEAGUE】