生殖能力を高めたい人が意識すべき「意外なこと」とは?[医師解説]
【MELOS】
骨と生殖能力の関係性。なぜ骨が健康的だと生殖能力が高まるのか
骨形成を担う骨芽細胞によって産生されるホルモン「オステオカルシン(osteocalcin)」は、おもに骨代謝(古くなった骨を壊して新しい骨を作ること=リモデリング)に関与していることで知られていますが、近年の研究では男性生殖機能にも重要な役割を果たしていることが示されています。
【MELOS】
テストステロンは、男性の生殖能力において重要なホルモンであり、精子の形成や性欲の維持に関わっています。
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骨代謝で分泌される若返りホルモン「オステオカルシン」とは
オステオカルシンは骨代謝回転(特に骨形成)と密接な関係があります。骨の石灰化とカルシウムイオンを一定に維持させる機能があり、 骨を作ることがおもな機能と考えられています。
他にホルモンとしての作用もあり、膵臓のβ細胞に働いてインスリン分泌を促したり、脂肪細胞に働きインスリン感受性を高めるタンパク質であるアディポネクチンの分泌を促進したりするとの報告もあります。
また 筋細胞のエネルギーを高めてエネルギー利用に作用し、運動能力を高める効果があると考えられています。
急性ストレス反応が起きたときには、ストレスを受けて数分以内に骨から放出され、興奮を抑える副交感神経系の活動を抑えて体を戦闘モードにします。副腎が機能不全になると、オステオカルシンが増加し、急性ストレス反応を引き起こします。
──オステオカルシンの分泌が多いと、なぜ生殖能力にもよい影響があるのでしょうか。
先述の通り、オステオカルシンは、精巣のライディッヒ細胞に作用し、テストステロンの分泌を促進することが報告されています。テストステロンは、男性の生殖能力において重要なホルモンであり、精子の形成や性欲の維持に関わっています。
オステオカルシンがテストステロンの分泌を高めることで、精子の産生と質の向上にも寄与する可能性があります。これにより、男性の生殖能力が改善されるという仮説があります。
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