「四十肩・五十肩」と「普通の肩こり」、見分け方は?整形外科医が解説

MELOS -メロス-
 四十肩あるいは五十肩とは、肩の関節の周りの組織が炎症を起こし、痛みをともなったり、動く範囲が狭まったりする関節の病気で、正式には「肩関節周囲炎」といいます。

 主に中年以降、特に40代〜50代を中心に多く見られるため、40代で発症すれば四十肩、50代で発症すれば五十肩と呼ばれますが、あくまで俗称です(以降、四十肩と表記)。こう書くと老化による病気のようですが、65歳以上の高齢者では意外に発症は少ないそうです。

 そんな四十肩・五十肩。「普通の肩こり」との違いは? 整形外科医&カイロプラクターの竹谷内康修氏に聞きました。

【MELOS】

四十肩・五十肩と肩こりの違い

四十肩は“関節の病気”、肩こりは“筋肉の痛み”
 四十肩の大きな特徴は、特にきっかけもないのに肩がひどく痛くなることです。はじめは「なんとなく違和感がある」ぐらいなのが、次第に痛みが増していきます。痛みの出方は人によって異なり、数週間で急激に痛くなる人がいれば、数か月かけて徐々にひどくなる場合もあります。

 四十肩はあくまで“関節の病気”であり、筋肉疲労や血行不良などによる“筋肉の痛み”である肩こりとは根本的に異なります。

 肩こりが首の後ろから背中にかけて幅広い部位が痛くなるのに対して、四十肩の痛みは左右どちらかの肩関節の周囲に限られます。さらに、夜寝ているときに痛くなる「夜間痛」があることも四十肩の特徴です。人によってはひどい痛みのために寝られないことが続きます。

 軽症の場合は数ヶ月すると、肩を動かさなければ痛みはほとんどなくなりますが、今度は肩を動かせる範囲が著しく狭くなります。これは治ったわけではなく、関節の周囲が硬くなっているからです。

四十肩・五十肩は“関節の病気”、肩こりは“筋肉の痛み”
四十肩・五十肩は特にきっかけもないのに肩がひどく痛くなり、次第に痛みが増していく
四十肩・五十肩は「夜間痛」がある
四十肩・五十肩は肩を動かさなければ数ヶ月で痛みはなくなるが、肩を動かせる範囲が狭くなる
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