シンプル&スマートなのに高機能!「声」で教えるGPS距離計『VC300A』&『VC4 Aiming』をゴルフ場で使ってみた

GEW(月刊ゴルフ用品界)

【『VC300A』&『VC4 Aiming』】

桑木野 今シーズンも序盤からフレッシュなニューヒロインが誕生し、盛り上がりを見せている女子ゴルフLPGAツアー。2022年から距離計の使用が認められているが、そのツアー中で最も支持されているレーザー距離計は、「VOICE CADDIE」(ボイスキャディ)であるという。

ウオッチ型GPS距離計も高性能でありながら価格とのバランスが良く、製品の良さが高く評価されて使用者が増えているのだと理解できる。一つのブランドで筆者の推奨する距離計の二刀流が完結するのだ。それなのにブランド名は「ボイスキャディ」?、といつも思っていた。

【動画】くわっきーが『VC300A』&『VC4 Aiming』をゴルフ場でテスト

「音声型」への思い

【『VC300A』&『VC4 Aiming』】

桑木野 その理由をボイスキャディの国内総代理店を務めるひさいスポーツの栢木信吾社長に聞いてみた。

「音声型の『VC100』から始まったボイスキャディですが、10年以上経った今でも年間数千台売れています。機能の進化はありませんが、簡単に使える音声型は全ての距離計の始まりだと思っています」

それゆえ、GPS距離計の主流がウオッチ型に移行しても、未だに音声型を開発し続けているのだ。彼らの原点がココにある。その気持ちを汲んで改めて音声型GPS距離計を使用してラウンドしてみた。

ベーシックな『VC300A』と付加価値を加えた『VC4 Aiming』。見た目は違和感があるが、バイザーのつばの左右にそれぞれ装着。三角おむすびのような形をした『VC300A』(1万5180円)は、45x45x12mmで重さは24g。つばにつけても重さを感じない。一方の『VC4 Aiming』(1万8150円)は、大きな丸形で48x48x13mm、重さは28.5gだ。

千葉セントラルゴルフクラブ Cコース3番、PAR5、499ヤード。まず共通の機能を確認してみる。ボタンを1回押すと、「♫ 3番ホール左グリーン499ヤード、右グリーン486ヤード」の音声。傾斜を加味した距離だ。その日は左のバミューダーグリーンだった。

さらにボタンを2回押してみる。今度はフロントエッジとバックエッジまでの距離を教えてくれた。GPS距離計のメリットである。グリーンを直接狙うショットの時にボールの落とし場所がイメージしやすくなる。

ここでボタンを長押しする。「♫ 飛距離を計測します」。ショットの飛距離がわかる機能が内蔵されているのだ。ほぼ真っ直ぐなホールなのでフェアウェイセンターを狙ってティーショットを振り抜いた。カートに乗り込み、2打目地点へ向かう。狙い通り、フェアウェイセンターにあった。ボールの上に立ち、再度ボタンを長押しする。「♫ 飛距離は227ヤード」。アゲインストの風を考えれば十分な飛距離だ。シンプルな音声型GPS距離計なのに、ドライバーの飛距離を教えてくれるのはなんだか嬉しい。

シンプルな中の付加価値

【『VC300A』&『VC4 Aiming』】

桑木野 2打目からは付加価値を加えた『VC4 Aiming』の出番だ。サブネームの通り、「狙い」を確認できる。

まず、落とし場所をイメージする。グリーンのフロントまで203ヤード、2オンを狙いたくなるが、グリーン手前には大きなバンカー。3打目が打ちやすいところにレイアップすることに決めた。目標落下地点の奥の大きな木をターゲットとして体を正対し、エイミングボタンを押す。この位置に対して90度のアドレスが取れたら音で教えてくれる仕組みだ。8番アイアンをボールにセットしアドレスする。音がならない。正しくないのだ。少しずつ右方向に構えると「♫ ピロロロローン」。音とバイブレーションと選択できるようだが、思ったより体が左を向いていたことに愕然とした。正しくアドレスできていないのだ。ナイスショットが左に飛んだり、当たりの薄いスライス球が出たりするのはこれが原因なのだろうか。

面白い機能なので『VC4 Aiming』を着けて、正しいアドレスが取れるかをテーマにして、1ラウンドしたら上達するような気がした。プロトーナメントで専属キャディがショットの前に後ろに立ってアドレスの方向を確認するシーンをよく見る。すごく大切なことが、このわずか5cmに満たない丸い機器で確認できるのだから魅力的な付加価値だと思う。

実践向きの機能

【『VC300A』&『VC4 Aiming』】

桑木野 3打目地点に移動し、カートの位置でボタンを1回押す。グリーンセンターまで87ヤード。AWを持ってボールの上に立ち、再度ボタンを押す。グリーンセンターまで82ヤード。残り距離をコースの中央からではなく、実際のボールの位置からの正しい数字を教えてくれる「アクティブグリーンビュー機能」は、この機種の信頼度を上げ、「使える」というイメージを持たせてくれる。

正直なところ、ウオッチ型GPS距離計が主流になり、音声型GPS距離計の需要はほとんどなくなったと思っていた。それでも製品を作り続けているのは、ブランドの原点という思いもあるが、ある一定数の需要があるのだろう。実際に使ってみて、「あり」だなと思った。特にホームコースやカートナビが装備され、よく行くコースならおおよそのレイアウトは覚えているので、ウオッチ型GPS距離計で確認する機会は少ない。よりスマートに「Play Fast」でゴルフを楽しむことが出来るツールなのだ。変化のスピードの速い時代、状況に合わせた柔軟な発想が必要だと改めて考えさせられた「ボイスキャディ」の原点回帰、音声型GPS距離計だった。

VOICECADDIE 音声型GPS距離計 ホワイト VC300A
13,560円ほか

商品一覧を見る

Yahoo!ショッピング

【期間限定】 ボイスキャディ 音声型GPS距離計 VC4A エイミング GPSゴルフナビ 【sbn】
17,380円ほか

商品一覧を見る

Yahoo!ショッピング

  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

1978年2月創刊のゴルフ産業専門誌「月刊ゴルフ用品界」(GEW)を発行。2000年5月から影響力のあるコアゴルファーを対象にネット情報を発信するウエブサイト「GEW」を立ち上げた。各種業界団体と連携、ゴルフ市場活性化への活動も推進中。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント