【ラグビー/NTTリーグワン】手段と目的を間違えずに勝利を。 二人のベテランが先頭に立ち発信する<豊田自動織機シャトルズ愛知>

豊田自動織機シャトルズ愛知 藤原恵太選手(左)と牧野内翔馬選手(右) 【©ジャパンラグビーリーグワン】

ディビジョン2 1~3位順位決定戦第1節で浦安D-Rocksと対戦し、20対57で敗れた豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)。今節はNECグリーンロケッツ東葛(以下、GR東葛)とのビジターゲームに臨む。

「勝てる手ごたえを持って準備していた」と徳野洋一ヘッドコーチが言うように、前節に臨む前のチームにはポジティブな雰囲気があった。しかし、結果は大敗。その原因を「前半はボールを保持して、テリトリーも奪えていたが、それができたことでチームが満足してしまっていた」と徳野ヘッドコーチは分析する。

得点を取って勝つという目的と、ボールを保持してテリトリーを奪うという手段が入れ替わってしまった。その反省を生かして今節は、“ギアアップ”をテーマとして、有利な状況だからこそ積極的にプレッシャーを掛けにいく姿勢を練習から強調している。

そのためのキーになるのは、リーグ戦第7節以来の復帰を果たす藤原恵太と、前節フル出場した牧野内翔馬の二人。現在、藤原も牧野内も29歳と、若い選手が多いS愛知ではベテランの部類に入る。

「うまくいかない時間帯で、チームを一つにまとめないといけない」と話す藤原は、スクラムハーフとしてチームの舵取りをする立場にあることから、「自分自身のプレーに責任をもって、チームにメッセージを発信していきたい」とコミュニケーション面やゲームコントロール面で今節において担う役割は大きい。

「自分のできることを全員がしっかりとやれば、結果はついてくる」とは牧野内の言葉。ここまでレギュラーシーズン11試合中8試合に出場し、ラインアウトのコーラーも務めることがある。「昨シーズンにS愛知へ移籍してきて、システム面で慣れなければいけないことが多くあった」と言うが、現在は「目をつぶっても分かる」といまでは言えるほど適応してみせた。

「今まではガムシャラにやってきたけど、30歳になる年を迎えて、周りを見ないといけない立場になった。チームからもっと信頼されるように成長していきたい」(牧野内)。

相手はタレントぞろいのGR東葛。劣勢になる時間は必ずあるだろう。しかし、この二人をはじめとして、チームには明確なメッセージを送り出せる選手たちがいる。自信を失うことなく、チャレンジャーとして勝ちにいきたい。

(齋藤弦)
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ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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