M・デムーロが惚れ込む砂の新星、GI戦線へ重賞3連勝狙う! 2.29かきつばた記念展望

スポーツナビ

先手狙う武豊ヘリオス、松永昌師はラプタスでラスト重賞

 武豊騎手騎乗のヘリオス(セン8)も注目の1頭だ。前走の根岸ステークスでは逃げ粘って4着奮闘。8歳の大ベテランだがまだまだ先行力は衰えていないことをアピールした。かきつばた記念は一昨年2着、昨年3着と2年続けて好走。ここもマイペースでハナなら面白い。ユタカマジックにも期待だ。

※リンク先は外部サイトの場合があります

 そして、ラプタス(セン8)を送り出す松永昌博調教師はこの3月3日で定年引退を迎える。騎手時代はナイスネイチャとのコンビで競馬ファンに愛され、調教師として最後の重賞に挑むのがこのレースだ。手綱を託すのは愛弟子の森一馬騎手。ラプタス自身、ここ4走は5着が最高だが、かきつばた記念は2020年、21年と連覇の実績。思い出のレースで有終の美をトレーナーにプレゼントしたい。

※リンク先は外部サイトの場合があります

船橋のスマイルウィが「第2のイグナイター」に

 JRA勢は相変わらず強力メンバーだが、今年はこれらをまとめて一蹴できる可能性を秘めた地方馬が名乗りを挙げている。それが船橋のスマイルウィ(牡7)だ。

 2019年のデビューから通算16勝を積み重ね、地方重賞は6勝をマーク。昨年は6戦3勝2着3回とパーフェクト連対を果たした。しかもその中身がすごい。2着に敗れた3戦のうち2戦がダートグレード競走で、さきたま杯が昨年の地方年度代表馬イグナイターから0秒1差、JpnIIIオーバルスプリントが23年フェブラリーステークス4着ドライスタウトから0秒1差。いずれもダートGIクラスの実力馬と僅差の接戦だった。これらの比較からスマイルウィの能力はJRA上位馬と何らそん色がないどころか、これを上回る可能性すらあると言っていい。

 昨年はイグナイターがJBCスプリントを勝ち、兵庫所属として史上初のGI級レース制覇を達成。さらに今年は地方馬による25年ぶりのJRA・GI勝利を目指しフェブラリーステークス出走(11着)、また3月30日の国際GIドバイゴールデンシャヒーンにも出走を予定しているなど、大きな話題を提供し続けている。

 そのイグナイターに追いつけ、追い越せとばかりに今年は船橋のスマイルウィが地方競馬に大きな笑顔を届けるか。ここは注目と期待の一戦となる。

※リンク先は外部サイトの場合があります

 地元愛知勢では前走の梅見月杯を勝って地方重賞2勝目を挙げたメルト(牡5)、JpnIII佐賀記念で地方馬最先着の5着に善戦したファルコンウィング(牡7)が力上位だろうが、勝ち負けとなるとさすがに厳しいか。複勝圏内にどこまで絡めるかだろう。

※リンク先は外部サイトの場合があります

ミルコ&サンライズホークが予想の中心

◎(4)サンライズホーク
○(2)スマイルウィ
▲(11)シャマル
△(8)ヘリオス
△(12)ぺリエール
△(3)ラプタス

 予想の中心は重賞連勝中のサンライズホーク。距離延長のブリンカー効果がてきめんでここ2走は持てる能力を存分に発揮できている。まだ気難しい面は残っているようだが、普段から調教にも騎乗しているミルコ・デムーロ騎手が癖をつかんでおり、大きな不安はないだろう。何より名手が「すごく動く良い馬」と絶賛している素質馬。砂の新たな新星へ、ここはきっちりと3連勝を決めたい。

 未来への期待と言えば、4歳馬ぺリエールもサンライズホークと同様だが、やはり気になるのは4歳世代と5歳以上の実力差。3歳秋のグリーンチャンネルカップ、武蔵野ステークスで続けて古馬に敗れたことが引っかかる。もちろん、素質の高さは認めるが……。

 となると、やはり重賞4勝の実績馬シャマルとなるのだが、こちらは競走中止、除外と不運が重なり、復帰初戦の前走も7着。叩き2走目の上積みは見込めるだろうが、どこまで状態が戻っているかだろう。

 JRAの上位馬それぞれに不安があるとなれば、船橋のスマイルウィに勝機がやってくる。昨年9月オーバルスプリント2着後も11月大井、12月浦和の重賞で連勝を重ねており、ここに向けて態勢は万全と見た。

2/2ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント