蛭田みな美のENJOYゴルフ!!⑥ユーティリティー

スポニチアネックス

【スポニチ】

ボールが上がりやすく、使い勝手の良いユーティリティーですが、意外にも苦手とするアマチュアが多くいます。蛭田みな美プロによれば、ボールを上げる意識を捨てることが重要とのこと。ボールを確実に上げる打ち方を身につけ、グリーンを狙える武器にしましょう。パートナーはティーチングプロのジミー常住氏です。

◆23年国内女子ツアーで初優勝した蛭田みな美プロ  ユーティリティーの極意を伝授

常住 私のスクールでもユーティリティーではボールが上がりにくいという声をよく聞きます。蛭田プロはどのように打っているのでしょうか?
 
蛭田 基本的にユーティリティーはボールが上がりやすいクラブなので、無理に上げようとはしていません。
 
常住 クラブヘッドの形を見ると、フェアウエーウッドとアイアンの中間に位置するクラブと言えますが、どちらの打ち方に近いイメージですか?
 
蛭田 アイアン寄りだと思います。実際、ボールの横から払い打つよりも、ボールの少し上から打ち込むイメージの方が強いです。
 
常住 払い打つとどうなりますか?
 
蛭田 つかまり過ぎて左へ引っかけたり、必要以上に高く上がってしまいます。逆に、少し上から打ち込むと、ボールの高さが一定になりやすいので、縦距離も安定します。
 
常住 打ち込むときはどのような点に気をつけていますか?
 
蛭田 まずはボールの位置です。フェアウエーウッドでボールを高く上げたいときは左足踵の延長線上にセットしていましたが、ユーティリティーではそれよりもボール1個分内側に置きます。

左足踵の延長線上よりもボール1個分内側にセットする 【スポニチ】

内側に寄せた分、上から打ち込みやすくなるからです。

ボールを内側に寄せた分、上から打ち込みやすくなる 【スポニチ】

逆に、ユーティリティーでも左足踵の延長線上に置くと、ボールを払い打とうとするので注意しましょう。
 
常住 上から打ち込んだらボールが上がらないと思う人もいます。
 
蛭田 その結果、ボールを上げようとして、アッパーブロー気味に打つんですよね。アイアンはロフトがボールを高く上げてくれますが、ユーティリティーは重心位置の低さでボールを高く上げてくれます。上から打ち込んでもしっかり上がることをまず理解すること。あとは上から打ち込む勇気を持ちましょう。
 
常住 距離が長いパー3ホールで使うこともあると思います。その場合はティーアップした方がいいですか?
 
蛭田 私はティーアップをあえてせずに打ちます。なぜなら、ティーアップをすると、ボールがクラブフェースの上側に当たりますよね。それだとボールが少し上がって左へ大きく曲がるミスをしやすいからです。ティーアップをせずに構えると、ボールはフェースの真ん中よりも下側に当たります。直進性が高く、左へ曲がりにくい弾道になります。

ティーアップしない方が直進性が高く、左に曲がりにくい 【スポニチ】

常住 ドライバーショットでもボールを曲げたくない時は、ティーアップの高さを低めにしますが、それと同じ理論でしょうか?

蛭田 その通りです。私はどのクラブでも方向性重視なので、なるべく曲がる要素は排除しています。スコアメークを考えるなら、曲げるべきではないと思います。
 
(取材協力=福島・ゴルフプラザニューウイング)

 ◇蛭田 みな美(ひるた・みなみ)1997年(平9)7月15日生まれ、福島県出身の26歳。3歳でゴルフを始め学法石川高時代の14年世界ジュニアで個人3位、永井花奈と組んだ団体戦で優勝。同年日本女子アマ優勝。16年プロ入り。23年CATレディースでツアー初V。家族は両親と姉、プロゴルファーの兄・玲於(28)。

 ◇ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の42歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。
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著者プロフィール

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