西川哲のゴルフ新理論 中級編~目指せ90切り~⑫ パット編「パッティングの考え方」

スポニチアネックス

【スポニチ】

中級編のレッスンは今回で終了です。読者の皆さんは上達のヒントをつかむことができたでしょうか。最終回はスコアメークに必須のパッティングがテーマです。西川哲プロは、ラインの読みは自分の特性とグリーンの状態を知ることが大切であり、距離感はストローク自体にポイントがあると言います。その2点を抑え、カップインの確率を上げましょう。パートナーはティーチングプロのジミー常住氏です。

◆国内男子ツアー3勝・西川哲プロがカップイン確率アップのパッティングを伝授

常住 80台を目指すなら曲がるラインもカップに沈めたいところです。具体的なアドバイスをお願いします。

西川 曲がるラインの場合、タッチの強さによって入り口が変わります。ジャストタッチで打つならラインを膨らませるのでカップの横から入りますし、強めのタッチなら曲がりを大きく読まない分、カップの手前側から入ります。どちらを選択するかは、その人のタイプによって分かれます。強気に打つタイプなら直線的に読む方が良いですし、外した後のことを考えるタイプなら曲がるラインを大きく読んだ方が良いでしょう。

常住 それぞれのタイプに応じた注意点はありますか?

西川 例えばスライスラインを打つ場合ですが、直線的に読むタイプは、最初に真っ直ぐに近いラインをイメージしましょう。その際、カップの右に外しそうだなと感じたら、少しずつ目標を左に移動させます。最後にこれなら入ると思ったところに対してフェースの向きを合わせます

常住 直線的に打つ人はタッチよりも方向性重視になりますね。

西川 確かに強めに打つのでタッチは関係ありません。逆にジャストタッチで打つタイプはタッチが重要です。その場合は、ボールが転がるスピードをイメージして、浅めのラインから徐々に膨らませていきましょう

常住 グリーンのスピードも計算に入れた方が良いですよね。

西川 もちろんです。ただ、スピードが速いグリーンや下りのラインでは、直線的に打つことはお勧めしません。弱めのタッチで曲がりを大きく読むのが基本です。自分では弱めに打ったつもりでも、予想以上に転がることを頭の中に入れておきましょう。

常住 距離感を身につけるためのアドバイスをお願いします。

西川 正直、テイクバックでフェースを開き、ダウンスイングでフェースを閉じるストロークはお勧めしません。フェースの芯でボールを捉える確率が低いので、インパクトの強さが変わるからです。

テイクアウトバックでフェースを開く人はインパクトで芯を外しやすいので要注意 【スポニチ】

同様に、手だけでヘッドを動かす人もNGです。テイクバックした時にアドレス時のロフトが変わるため、インパクトではロフトが立ったり、寝てしまうので、ボールが転がる量に差が出るからです。

ヘッドだけ動かす人はテイクバックでロフトが変わるので距離感を合わせにくい 【スポニチ】

常住 どのようにストロークするのが良いのでしょうか?

西川 ヘッドが動く量に対して両手も同じ量を動かすのが正解です。

テイクバックではヘッドを動かす量と同じだけ両手も動かすとロフトをキープできる 【スポニチ】

これならインパクトでロフトが変わりにくいので、ボールが転がる量に差が出ません。さらに、ヘッドのヒール側から上げるイメージを持つと、フェースの開閉を抑えられます。ロフトとフェースの向きが変わらなければ、転がりが安定するので距離感も合ってきます。

(取材協力・バーディ赤坂24) 

 ◇西川 哲(にしかわ・てつ)1968年(昭43)5月2日生まれ、東京都出身の55歳。12歳でゴルフを始め日体荏原高時代に日本ジュニア優勝。88年プロテストにトップ合格。91年マルマン・オープンでツアー初V。通算3勝。18年からシニアツアーに参戦。今季から女子プロの植竹希望を指導している。

 ◇ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の42歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。
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著者プロフィール

スポニチは紙面を通して、毎日、感動や興奮をお届けしています。スクープ連発の芸能&スポーツニュース、中央競馬をはじめとするギャンブル情報、生活者の視点に立った政治・社会報道などで多くの読者から支持を得ています。また、紙面と連動しながら情報をいち早く提供するWEBサイト「スポニチアネックス」は、昨年のページビュー(PV)で年間約20億PVをマーク。本紙以外でも中央競馬G1レースや宝塚歌劇の特集号、スポーツのあの時を掘り下げる「スポニチアーカイブス」、日本初の子供向けスポーツ紙となる「スポニチジュニア」、業界初の週刊漫画タブロイド「マンガアルチーボ」などを制作発行しています。明るく楽しい総合メディア企業へ。スポーツ、エンターテインメントなど多種多彩な情報を発信しています。

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