西川哲のゴルフ新理論 中級編~目指せ90切り~⑥ ドライバー編「スイングリズムの作り方」

スポニチアネックス

【スポニチ】

スイングリズムは人によって異なります。単に速ければ良い、遅ければ良いではなく、いかに自分に合ったリズムでクラブを振れるかが重要です。西川哲プロによれば、常に同じスイングリズムでクラブを振れるようになるのが理想であり、そのために素振りがあると言います。果たして、どのような素振りが効果的なのでしょうか。パートナーはティーチングプロのジミー常住氏です。

◆国内男子ツアー3勝・西川哲プロがスイングリズム整える素振りの重要性を解説

常住 よくツアープロはスイングリズムを大切にしていると言いますが、アベレージゴルファーはどのようにスイングリズムを作ると良いのでしょうか?

西川 アベレージゴルファーに多く見られるのは、プレッシャーがかかるような場面で、スイングリズムが速くなることです。良いショットを打ちたいとか、ミスをしたくないという気持ちが、力みにつながり、リズムを速くするんでしょうね。当然、ミート率が下がるので、ミスショットの確率は高くなります。常に同じスイングリズムで打つには、素振りが重要な役割を果たします。

常住 素振りですか?

西川 試しにジミーに1Wで素振りをしてもらいましょう。自分のリズムで振ってください。

常住 分かりました。結構、良いリズムで振れたと思います。

西川 そうですね。基本的に素振りで力んだりする人ってあまりいないと思います。インパクトを意識することなく、フィニッシュまで振り切ることだけを考えているからでしょう。アベレージゴルファーでも素振りに関してはかなりスムーズなスイングをしています。

常住 私の生徒さんでも素振りはシングル級だと言う人が少なくありません。

西川 ただ、プロとアベレージゴルファーの違いは、素振りのスイングを本番で再現できるかどうかなんです。

常住 そこが問題ですよね。本人は同じリズムで振りたくても、ボールに当てたい気持ちが強いと、どうしても同じリズムでは振れないようです。

西川 大きな理由としては、アドレスしてからテイクバックに入るまでの時間が長いことです。どのように上げてとかいろいろ考えているのでしょうが、その間に先ほどの素振りが完全に消え去ってしまうので、同じようには振れません。

常住 確かに、アドレスの時間が長い人ほど、素振りと本番のリズムが異なりますね。

西川 まずは、素振りの段階でこういうスイングをしよう、このリズムで振ろうと考えることです。

素振りをする前にどのようなスイング軌道やスイングリズムで振るかを考える 【スポニチ】

例えば少しインサイドにクラブヘッドを引こうとか、頭を残そう、上体の起き上がりに気をつけようでも構いません。イチ、ニッ、サーンでもイチッ、ニッでも良いでしょう。

スイングリズムはイチッ、ニッ、サーンでも、イチッ、ニッでも構わない 【スポニチ】

そのイメージが消えないうちに、アドレスに入り、スッとテイクバックに移れば、再現性の高いスイングになります。

素振りのイメージが消えないうちにスッと構えてクラブを上げる 【スポニチ】

常住 なるほど。ただ単にクラブを振るのが素振りではないわけですね。

西川 練習量が多ければ、リズムを体が覚えているので普通に振っても良いでしょうが、練習量が少ない人は考えた素振りをするべきです。最初は素振りと同じリズムでボールを打てなくても、続けていくうちに同じリズムで打てるようになりますよ。

(取材協力・バーディ赤坂24)

 ◇西川 哲(にしかわ・てつ)1968年(昭43)5月2日生まれ、東京都出身の55歳。12歳でゴルフを始め日体荏原高時代に日本ジュニア優勝。88年プロテストにトップ合格。91年マルマン・オープンでツアー初V。通算3勝。18年からシニアツアーに参戦。今季から女子プロの植竹希望を指導している。

 ◇ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の41歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。
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著者プロフィール

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