セレッソ大阪【J1リーグ第27節 鹿島vs.C大阪】今季初の4連勝へ。個々のバトル、チームとしての組織。両面で相手を上回りたい

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【CEREZO OSAKA】

前節、セレッソ大阪は川崎フロンターレに3-0で勝利し、今季2度目の3連勝を飾った。その後、リーグは代表ウィークに突入。JリーグYBCルヴァンカップはすでに敗退していたセレッソは3日間のオフを取り、英気を養うとともに蓄積疲労の回復にも努め、京都サンガF.C.とのトレーニングマッチも行いつつ、今節に向けて準備を重ねてきた。再開初戦は敵地での鹿島アントラーズ戦。ラスト8試合、より高みを目指しつつ、明治安田生命J1リーグ第27節に挑む。

8月、セレッソは天皇杯ラウンド16の湘南ベルマーレ戦、リーグ第22節のFC東京戦と連敗スタートとなった。「自分たちが思い描く結果ではなかっただけに、ガタガタと崩れる恐れもあった」と指揮官は率直な胸の内を明かす。それでも「選手たちは、今やっているサッカーにブレることなく取り組み続け、やるべきことを全うした。その結果が、直近の3連勝につながっている」と振り返る。土壇場で追い付いて勝点1を拾った第23節・柏レイソル戦で流れを変えると、そこから横浜FC戦、名古屋グランパス戦、川崎戦と一戦一戦、内容も向上。直近2試合は複数得点で勝利できている。「ここ数試合、常に安定したパフォーマンスを発揮して、素晴らしい内容で勝利を重ねることができている」(小菊監督)「チームとしてのバランスは非常にいい」(上門)。監督、選手がそう口を揃える通り、現在の攻守両面の安定感は今季の中でも随一。今節のアウェイ鹿島戦でも重要なことは、普段通りの力をいかに発揮できるかということ。相手サポーターが作り出すアウェイ感の中でも冷静に粘り強くプレーし、勝利を手繰り寄せたい。今節のテーマについて香川真司も「忍耐強くプレーすること」を挙げる。控えに並ぶ選手たちもコンディションは良いだけに、失点せずに試合を進めていけば、必ずこちらが優位な展開にもっていける。昨年はカップ戦における敵地・鹿島戦でプロ初ゴールを決めた北野颯太も「強くガツガツくる相手は好き。自分のプレースタイルを発揮しやすい」と“鹿島キラー”襲名となるゴールを目指す。

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直近の3連勝も含め、ここ1ヶ月は3バックの相手が続いたセレッソ(4バックがベースの川崎も、後半途中までは3バックだった)。昨年まではやや苦手にしていた3バックの攻略が目に見えて進歩。確かな成長を示した中、今節は久々に[4-4-2]の相手と対峙する。ミラーゲームとなり、個々のバトルが試合の流れにも直結するだけに、まずは1対1の競り合いで負けないことが大切だ。その上で、チームとしていかにズレを作って攻撃できるかもポイント。ジョルディ クルークスと毎熊晟矢で組む右サイドでうまく数的優位を作りつつ、左サイドのカピシャーバをいい状態で1対1にもっていくこともカギになる。初招集された日本代表で1アシストと結果を残すなど活躍を見せた毎熊は、帰国後は関東近郊で調整を重ね、「今節に向けて、いい準備ができている」と小菊監督。周囲の注目も高まる中、チームを勝利に導くプレーに期待したい。

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リーグ戦における鹿島との対戦は、17年、第6節の勝利を最後に12試合勝利がない。ただし、そうした相性の悪さも覆せるだけの地力と勢いが、今のセレッソにはある。「鹿島とは、前半戦の退場を思い出す。個人的にも悔しかった。そのリベンジも含め、チームとしても、ここで勝てたら昨年とは違う景色が見える。勝てるメンバーは揃っている。あとは、いつも通りやるだけ」と上門。相手のキーマン、鈴木優磨と対峙する進藤亮佑も、「凄く楽しみな相手。同学年で、初めて対戦したのは中3。そこから何度も対戦してきた。意識する部分はある。昔に比べて質も高まり、万能な選手になっているが、しっかり抑えたい」と意気込む。選手個々の戦いで負けず、チーム全体の組織としても相手を上回り、今季初の4連勝で、さらなる上位進出を目指す。
(文=小田尚史)
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