~西川哲のゴルフ新理論~レッスンの誤った常識を正す ⑦ インパクトでの右肩下がり防止

スポニチアネックス

【スポニチ】

好評の西川哲プロのレッスン、今週は拡大版です。テーマは右肩が下がる癖を防ぐ方法です。インパクトで右肩が極端に下がる人が少なくありません。そうなると精度も落ちます。ただ、単純に形だけを修正すると、ボールが当たらなくなります。西川プロによれば、アドレスを工夫することで対処できると言います。ポイントは3つ。そこを修正してインパクトの精度が高くなるスイングを身につけましょう。女優の馬場奈々瀬さんがアシスタントを務めます。

◆国内男子ツアー3勝・西川哲プロがインパクトの精度高めるスイングを伝授

馬場 以前、西川プロにインパクトで右肩が下がることを指摘されましたが、どう修正したらいいのでしょう?

西川 その前に、まずは原因から考えましょう。右肩が下がるのは、スライスを打ちたくない人に多く見られます。スライスを防ごうとして、フックグリップで握ったり、クラブフェースをかぶせて構えようとします。その結果、飛球線後方から見ると、左腕が右腕よりも高い位置にきます。この状態でバックスイングを行い、クラブを下ろすと、フェース面が閉じたままクラブが下りてくるんですよ。

馬場 そのままだとボールが左へ飛んで行きますね。

西川 それを理解しているから両手を目標方向に出して、フェースをスクエアに戻そうとするわけです。ところが、両手を目標方向に出すと、アドレスのときよりも右肩とクラブヘッドの距離が短くなります。そのままだとヘッドがボールに届かないので、右肩を下げるわけです。

インパクトでフェースをスクエアに戻そうとして両手を前に出すと、右肩を下げないとヘッドがボールに届かない 【スポニチ】

馬場 確かに右肩を下げるとヘッドがボールに届きますね。

西川 つまり、右肩が下がる人にはインパクトでボールをヒットするためという理由があるんです。にもかかわらず、右肩を下げないようにするとどうなると思いますか?

馬場 ヘッドがボールに当たらなくなりますね。

西川 正解です。インパクトで右肩を下げたくないなら、右肩とヘッドの距離が短くなる原因から修正するべきです。

馬場 要するにアドレスから修正するわけですね。

西川 ただ、いきなりグリップを直すのは厳しいかもしれません。まずはフックグリップに握る度合いを小さくすることから始めましょう。一般的に左手のナックルが全部見えるぐらいのフックグリップで握る人は、クラブの上から左手を合わせようとしがちです。それをクラブの下から握るようにするだけで、フックグリップの度合いは小さくなります。

フックグリップで握る人はクラブの上から手を当てていることが多い 【スポニチ】

クラブの下から握るとフックグリップの度合いは小さくなる 【スポニチ】

馬場 なるほど。

西川 さらに、フェースの向きですが、フェース面を目標に対してスクエアに合わせろとは言いません。多少被るのは許容範囲ですが、極端にかぶせることは避けましょう

フェースを極端にかぶせるのはNG 【スポニチ】

目標に対してフェースをスクエアに合わせるのが理想 【スポニチ】

あとは、飛球線後方から見た時、左腕が右腕よりも上に来ないようにすることです。両肘の高さを合わせるぐらいのつもりで構えましょう。

馬場 スライスを打ちたくないからいつの間にかフェースをかぶせて構えていたんですね。

西川 少しぐらいならいいんですけどね。あとはそのまま体の回転でクラブを上げて下ろすだけです。インパクトでフェースがスクエアに戻りやすくなるので、わざわざ両手を目標方向に出す必要が無くなります。当然、右肩とヘッドの距離も変わらないので、インパクトで右肩を極端に下げなくてもいいわけです。

(取材協力・バーディ赤坂24)

 ◇西川 哲(にしかわ・てつ)1968年(昭43)5月2日生まれ、東京都出身の55歳。12歳でゴルフを始め日体荏原高時代に日本ジュニア優勝。88年プロテストにトップ合格。91年マルマン・オープンでツアー初V。通算3勝。18年からシニアツアーに参戦。今季から女子プロの植竹希望を指導している。

 ◇馬場 奈々瀬(ばば・ななせ)1995年(平7)7月7日生まれ、福岡県出身の28歳。12歳でテニスを始め柳川高時代にインターハイ出場。卒業後に女優活動を始め舞台「路地裏物語」の出演や東海ろうきんwebCM、外務省リーフレットモデルなどで活躍中。
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著者プロフィール

スポニチは紙面を通して、毎日、感動や興奮をお届けしています。スクープ連発の芸能&スポーツニュース、中央競馬をはじめとするギャンブル情報、生活者の視点に立った政治・社会報道などで多くの読者から支持を得ています。また、紙面と連動しながら情報をいち早く提供するWEBサイト「スポニチアネックス」は、昨年のページビュー(PV)で年間約20億PVをマーク。本紙以外でも中央競馬G1レースや宝塚歌劇の特集号、スポーツのあの時を掘り下げる「スポニチアーカイブス」、日本初の子供向けスポーツ紙となる「スポニチジュニア」、業界初の週刊漫画タブロイド「マンガアルチーボ」などを制作発行しています。明るく楽しい総合メディア企業へ。スポーツ、エンターテインメントなど多種多彩な情報を発信しています。

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