連載:WBCプール展望&ライバル国分析

【WBCプールB展望】日韓の2強に残る3カ国が挑む 韓国は2大会連続の1次R敗退から雪辱なるか

データスタジアム株式会社

中国

戦績
2006年:1次ラウンド敗退
2009年:1次ラウンド敗退
2013年:1次ラウンド敗退
2017年:1次ラウンド敗退

【画像提供:データスタジアム株式会社】

 第1回大会から出場している中国。過去の大会では、2009年にチャイニーズ・タイペイから、13年はブラジルから白星を挙げている。前回大会では日本、キューバ、オーストラリアに大差で敗れており、中でも3試合の総得点がわずか1点と攻撃力に大きな課題を残している。

 厳しい戦いが続いている中国だが、チーム強化に向けて明るい材料もある。国内にはメジャーリーグが野球アカデミーを設置しており、このアカデミーを経てマイナーリーグやアメリカの大学でプレーする選手が増えつつある。今大会も大量得点はあまり望めないだけに、守りを中心とした僅差の展開に持ち込みたいところだ。発展途上の有望な若手が攻守にチームを盛り上げ、新時代の幕開けをアピールする。

チェコ共和国

戦績
2006年:不参加
2009年:不参加
2013年:予選敗退
2017年:予選敗退

【画像提供:データスタジアム株式会社】

 ヨーロッパ中央部に位置するチェコ共和国。世界ランキングは15位で、欧州勢ではイタリア(16位)を抑え、オランダ(7位)に次ぐ実力を誇る。昨年9月にドイツのレーゲンスブルクで開催された予選A組では2回戦でスペインに敗れたものの、敗者復活ラウンドでフランス、ドイツに快勝。スペインとの再戦となった決定戦では、投手陣の粘りで相手打線を封じ、3-1で本大会出場を決めた。

 予選の成績を振り返ってみると、4試合で計10本塁打を放った長打力や、34イニングでわずか3失策という堅実な守備が印象的だ。代表メンバーの多くは国内のリーグでプレーしており、同プールの各国にとっては未知の相手といえる。そのアドバンテージを生かし、大会初勝利をつかめるか。

プール展望

 東京ドームで行われるプールBは、日本と韓国の2強に残る3カ国が挑む構図となる見込み。互いに充実のメンバーで臨む日韓戦が最大の見どころであることは間違いないだろう。両国にとって1次ラウンド通過のイメージは描きやすいが、それだけに絶対に負けられないというプレッシャーとの戦いにもなりそうだ。オーストラリアは本プールの初戦である韓国戦で白星を挙げれば大きく弾みをつけられるため、この試合はラウンドの行方を占う一戦といえる。中国はメジャー流の指導を受けた若手の活躍で、格上の相手に食らいつきたいところだ。初出場のチェコ共和国は過去の大会におけるイタリアやオランダのような、欧州勢の存在感を示す戦いぶりを見せられるか。

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日本で唯一のスポーツデータ専門会社。 野球、サッカー、ラグビー等の試合データ分析・配信、ソフト開発などを手掛ける。

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