バンカーショット誰でも打てる、真似できる!(石川遼先生のアプローチレッスン!)

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バンカーショットというと、専用の構え方、打ち方をしなければならないと思うアマチュアが多いが、ほとんどの状況では、特別フェースを開いたりしなくても十分に脱出できるという。

石川遼(いしかわ・りょう)。1991年9月17日生まれ。2007年5月、国内男子ツアー初出場となった「マンシングウェアオープンKSBカップ」で、史上最年少の15歳8ヶ月で優勝を飾り、2008年1月にプロ転向を表明。プロ1年目に史上最年少での1億円プレーヤーとなる。2010年5月には「中日クラウンズ」で優勝、最終日にマークしたスコア「58」が、「世界最少ストローク」としてギネスブックに正式に認定される。

「フェースを開いて上からドン」では出せない?!

アマチュアの方から、バンカーショットのコツについて、ときどき尋ねられます。

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ただ、自分自身が左打ちでゴルフをしていてバンカーに苦しんだ経験を考えてみると、よくある「フェースを開いて上からドン」というアドバイスというのは、初心者や中級者、バンカーが難しいと感じている方からすると、プロが持っているイメージのままでは伝わりにくいのではないかと思いました。

ですから今回は、自分が実際に打っている打ち方や、左打ちでもバンカーから出るようになった方法などを共有していきたいと思います。

重心とクラブの最下点の関係性を体感するためのドリル

ひとつ目に大事なことは、ロブショットのときにも触れた通り、重心とクラブの最下点を知ることです。でもバンカーではクラブを地面にソールできないので、地面との距離感も掴みにくいです。

それを補って、重心とクラブの最下点の関係性を体感するためのドリルをご紹介します。

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僕は昔からこの練習をしてるんですけども、線を一本引いて、実際に素振りしながらこの線から先の部分の砂を取っていきます

これで自分にとってよりよい重心の位置を探っていくんです。この線の先の砂をきれいにバンと取っていくにはどういう重心の位置がいいのか、一番安定して叩けるかというのを、研究していってほしいんですね。

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というのも、みなさん全員に共通する重心の位置などはないのかな、と思っているからです。

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自分の場合は、左足体重になった方が線より左の同じところをきれいに叩いていきやすかったですね。これなら片手でも両手でも同じところに入ります。左足の内側に体重をかけて、頭の位置も左足の内側に来る。そうすると最下点はほとんど重心の真下にドーンと入ってくるような感覚です。

ただ、重心が左にあっても、少し手首を使って右から入れると安定するという方もいらっしゃいました。なので、バンカーの最下点の作り方は、結構人それぞれになってくると思います。

実際にボールを打ってズレを直す

次に、線の左側に実際にボールを置いて打ってみます。

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さっき確認した重心と最下点を意識して、打つときにはクラブのフェースを入れるところを大事にします。

実際に打ってみると、手前に入ってしまったりして、キャリーが出なかったりすると思います。そういうときに、自分のイメージしている最下点と実際の最下点のズレがなぜ起きてるのかというのを、このドリルで直してほしいんですね。体重の位置や頭の位置など、いろいろあると思います。

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目をつぶっても同じところに入るくらいに安定した最下点を作るためには何が必要かというと、やはり安定した下半身、体の真ん中があまり動かないような感覚です。

ヘッドはすごく運動するけれども、体の中心はグラグラ動いたり、伸び上がったりもしないというのが非常に大事だと思います。たとえば左足のカカトも、バックスイングで上げる必要もないかなと。

フェースは開き方よりも入れる位置が重要

それから、プロや上級者の方を見てると、やはりフェースを開いてスイングも早く振るというイメージがあると思います。

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ただ、これはサンドウェッジなんですけど、56度から60度ぐらいロフトがありますから、実際はあまり開かずに打ってもボールは2mくらい余裕で上がります

もちろんアリソン・バンカーのような3mほどある高いアゴのバンカーでは、フェースを開いて上を見るような感じで打つこともあります。でもほとんどのバンカーでは、全くフェースを開かずに小さな振り幅で打っていけるんですね。

フェースを入れる位置をいかにコントロールするかっていうところが一番重要です。極論全くヘッドスピードがなくても、いいところに入れられれば、ボールはきれいに飛んで行きます。

どのクラブでも距離感とフェイスコントロールを大切に

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どのクラブで打つにしても、やはり距離感とフェイスコントロールが非常に大事になってきます。

僕は「ボールにいかにきれいに当てるか」よりも、やはり手で投げる感覚を持って距離感を磨いていって欲しいなと思います。「トップした」「ダフった」というのはそこまで気にしないでいただきたいなと。そこを気にしてしまうと今度はボールだけに集中してしまうので、距離感と方向性を、本当に物を投げるような感覚で身につけていっていただきたいなと思っています。

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