ボートレース三国の「G1開設71周年記念 北陸艇王決戦」(優勝賞金1200万円)は29日、予選の2日目を終了。今節はモーターの仕上がり以上に、いかに良質のスタートを決めるかが勝負の分かれ目。初日からめまぐるしく風向、風速が変わる不安定なコンディションが続いている。

　2日目12Rの「東尋坊ドリーム」は左横風4メートルの中、毒島誠(群馬出身・群馬支部40歳)【冒頭の写真】が、枠なり3対3の1コースからコンマ13のトップスタートで逃げ切った。2着はしっかり2コースで壁を作り、白井英治をけん制しつつ差した松井繁。3着は追い上げた萩原秀人で、3連単1-2-4は1200円の6番人気だった。

　毒島は「仕掛け遅れだけはやめようと。勘どおりいけました。質も良かった。出口の抜ける感じがもっとスムーズになればいいと思いますが、その他の足はかなりいいです」と着実なパワーアップを自覚している。その証しがこの日唯一の1分47秒台、1分47秒5というレースタイムだ。3日目からは少し気温が上がる予報を受け、引き続き微調整をする予定。3日目の出番は5R4号艇と12R5号艇。ピット離れ仕様でコースを主張するかも。

　毒島と同じ群馬支部の金子拓矢(栃木出身・群馬支部41歳)【写真上】も熱い。2連対率47.3%でトップの64号機を相棒として、2日目は3、8Rで連勝。初日の6着から一気に巻き返した。前半3Rは4コースカドから一気のまくり。後半8Rは2コースから冷静に差し切った。会心のレースに金子は「様子を見ながらのスタートになってしまいましたが、それでも足に余裕がありました。プロペラ調整でターン出口の押しがすごく良かったです」。3日目は9R1号艇。気配を考えれば日またぎの3連勝は十分ある。

　女子レーサーの小野生奈(福岡出身・福岡支部36歳)【写真上】は初日3着に続き、2日目4Rは1コースから落ち着いて先マイに成功。大事な1号艇で結果を出し、今節は2走とも舟券に貢献。「特訓や展示と、全然風が違ったので気をつけていきました。ターンの感じは良くなかったですね。プロペラは合っていないですが、モーター本体はしっかりしています。整備士さんも、以前の本体整備が効いていると言っていました」。3日目は3R5号艇、12R4号艇で登場する。

　3日目の注目レースは、3連勝を狙う金子拓矢が出走する9Rだ。

＜三国 3日目 9R 予選＞
1枠 金子　拓矢（栃木・群馬）得点率12位　
2枠 古澤　光紀（福岡・福岡）28位　
3枠 魚谷　智之（兵庫・兵庫）44位タイ
4枠 古賀　繁輝（佐賀・佐賀）44位タイ
5枠 大峯　　豊（山口・山口）49位タイ
6枠 萩原　秀人（福井・福井） 2位タイ
※()内は出身・支部の順

　やはり気配とレースぶりがフィットしている金子拓矢の逃げ切りが順当なところ。スリット同体に持ち込めさえすれば、押し切れそう。ただ、相手は大接戦。地元らしい乗りこなしと、気温上昇にもしっかり対応できる調整力を買い、外枠からでも萩原秀人の2、3着か。

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