データで紐解く村上宗隆の“進化と弱点” 令和の三冠王の攻略法は「外角の...」

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史上最年少で令和初となる三冠王を獲得した村上。圧倒的な打棒でチームをけん引した男の弱点は… 【写真は共同】

 今季は球団史上2度目となるセ・リーグ連覇を飾ったヤクルト。その最大の原動力となったのが村上宗隆だ。個人成績を振り返ると、打率.318で中日・大島洋平とのデッドヒートを制して首位打者を獲得。加えて球団記録を更新する134打点で打点王、さらにはNPB日本選手最多の56本塁打で本塁打王にも輝き、令和初かつ史上最年少となる三冠王の偉業を達成した。

【データ提供:データスタジアム】

 8月のコラムでは村上の進化の過程について複数のデータを使用しながら紹介したが、最終的にはどのような数字を残したのだろうか。また、国内最強バッターにも弱点はあるのか。今回は村上の進化と弱点について探っていきたい。

【データ提供:データスタジアム】

 まず、今季大きく数字を伸ばしたデータが、同点・ビハインドの状況でのリリーフ投手に対する打撃成績だ。昨季までの村上は同点・ビハインド時の救援投手、すなわち相手の勝ちパターンで起用されるピッチャーを打ちあぐねていた。当然、相手のリリーフ陣の中で重要な局面を任されている好投手との対戦が多くなるだけに、その攻略は簡単にはいかない。それが今季は前年以前を大きく上回る打率.337、本塁打もサヨナラアーチを含む14本をマークした。同状況でのリーグ平均打率は.221にとどまっており、本塁打は2位の巨人・中田翔が放った6本に2倍以上の差をつけていることからも、その頼もしさが伝わる。

 9月以降は同状況でのホームランが1本にとどまったものの、その1本は9月13日の巨人戦で守護神・大勢から放った55号3ラン。逆方向へ運んだメモリアルアーチは、今季好投手を上回る打棒を発揮してきた自身の進化を示すような一発でもあった。
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日本で唯一のスポーツデータ専門会社。 野球、サッカー、ラグビー等の試合データ分析・配信、ソフト開発などを手掛ける。

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