山下美夢有 プロ初イーグル、ロブショットで収穫大

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【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 JLPGAツアー2022シーズン第12戦『ブリヂストンレディスオープン』(賞金総額1億円、優勝賞金1800万円)大会第2日が5月20日、千葉県千葉市・袖ヶ浦カンツリークラブ袖ヶ浦コース(6713ヤード/パー72)で行われた。この日、通算7アンダーの首位へ浮上したのは西郷真央、山下美夢有、申ジエ。2打差の通算5アンダー、4位タイへ酒井美紀、有村智恵がつけている。注目選手では大会連覇を狙う稲見萌寧が通算4アンダー、6位タイ。渋野日向子は通算3オーバー、69位タイで予選落ちした。

 プロ初。山下美夢有がイーグルを奪った。パー5・2番。第1打から狭いフェアウエイを精密機械のようなショットで果敢に攻める。フェアウエイキープ。残り208ヤードの第2打は3Wで2オンを狙う。ピン奥20メートルへ。

 「カップから2メートル以内に寄せる」ことを最優先した。ストロークはちょっと強め。それでも、ボールはカップへ吸い込まれた。「入った」と、しばし沈黙。というのは、「本当に、本当にびっくりしたからです」という。予選落ちを喫した前週とは一変。初の公式競技制覇だった2週前のムードを漂わせる。

 後半、3バーディーを上積みし、首位タイへ浮上した。「(前週から)特に変えたことはありません。スイングのリズムだけを意識した程度。しいてあげれば、気持ちを切り替えたぐらいです」。淡々と語っている。

 スコアだけをみれば、ものすごく調子は良さそうだが、「そんなことはありません。コースの距離が長く、すごく難しい。ショットの調子だって、それほどいいわけではありません。しっかり粘ることができた結果でしょう」と話した。

 まぁ、イーグルはさておき、最も自身が評価したのは14番のパーセーブ。残り20ヤードの第3打、58度でロブショットへチャレンジした。「遊びで練習していた程度でしたけど、ラフが深く、グリーンも思い切ってスピンをかけなければボールが止まらない。実戦で試す時がきた。カップから3メートル、オーバーしたけど、うまく打てたと思います。また、3メートルのパーパットが決めることができた」と表情が緩んだ。

 プロ入り3年目の92期生。同期には笹生優花、西郷真央がいる。前例がなかったコロナ禍でデビューイヤーから第一線で戦ってきた。「ワールドレディスサロンパスカップで、あれだけ多くのギャラリーの皆さんの前で戦い、勝つことができました。少しは気持ちの面が強くなったのかなぁ、と感じます。私は、勝負を意識するとプレーが速くなる。残り2日間、しっかり落ち着いてプレーをします」と、逸る気持ちを抑えることをテーマに掲げた。

 イーグルあり、遊び心あり。これぞ、進化というものだ。
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