2021年JRA最高勝率を誇る川田将雅騎手を分析する!
【データde出〜た】
2021年JRA騎手リーディング勝利数TOP5(JRAのみ)
■表1 【2021年JRA騎手リーディング勝利数TOP5(JRAのみ)】
また、1着数が2着や3着の2倍以上であるというのが驚異的で、それだけ勝ちにこだわった騎乗ができているという証明だろう。単勝回収率・複勝回収率ともにトップ5の中で最も高い数値となっている。馬券を買う際にアタマとして信頼できる騎手といえる。
川田将雅騎手の年度別成績(2017年〜21年)
■表2 【川田将雅騎手の年度別成績(2017年〜21年)】
川田将雅騎手の芝レース枠番別成績(2021年)
■表3 【川田将雅騎手の芝レース枠番別成績(2021年)】
国内のG1は昨年高松宮記念のダノンスマッシュ(7枠14番)、大阪杯のレイパパレ(6枠8番)、安田記念のダノンキングリー(7枠11番)と3勝しており、いずれも6・7枠での勝利だった。安田記念では8番人気(単勝47.6倍)のダノンキングリーに騎乗し、圧倒的1番人気のグランアレグリアをアタマ差抑えて勝利したのは記憶に新しい。
外枠から内の馬たちをみながらレースを進めて勝ち切るというのは、状況判断や追い出すタイミングなどが優れている結果だろう。今年も外枠での川田騎手の騎乗は興味深く見ていきたい。
川田将雅騎手のダート戦における馬体重別成績(2021年)
■表4 【川田将雅騎手のダート戦における馬体重別成績(2021年)】
大型馬でもきっちり追う技術に優れており、特性を生かした騎乗ができるということだろう。今年もこの傾向が続くのかチェックしていきたい。
川田将雅騎手騎乗馬の前走からの斤量増減別成績(2021年)
■表5 【川田将雅騎手騎乗馬の前走からの斤量増減別成績(2021年)】
斤量増減なしでも勝率28.0%と高く、単勝回収率は100%を超えている。ただ、前走から斤量増の場合は勝率・連対率・複勝率とも低下傾向にある。騎乗馬の前走からの斤量増減は細かくチェックしたいところだ。
川田将雅騎手の調教師別成績(2021年)
■表6 【川田将雅騎手の調教師別成績(2021年)】
表6は昨年の調教師別成績。トップは中内田厩舎で30勝をあげている。昨年54勝でリーディングトレーナーに輝いた中内田厩舎の勝ち星は半数以上が川田騎手とのコンビによるものだった。川田騎手×中内田厩舎は一大ブランドとしてすでに確立されているが、今年もその傾向が間違いなく続いていくだろう。人気になりやすい組み合わせとはいえ、それでも単勝回収率100%超えは素晴らしいとしか言いようがない。
友道厩舎でも15勝と勝ち星が多く、高野厩舎・安田隆行厩舎の7勝と続く。音無厩舎では現オープンのダノンハーロックの3連勝を含む7戦6勝と好相性。表の中では矢作厩舎のみ単勝回収率で100%を下回っているが、同厩舎でBCフィリー&メアターフ、香港カップと海外G1を連勝したラヴズオンリーユーとの活躍は昨年の名場面だった。
川田将雅騎手×中内田厩舎の年齢別成績(2021年)
■表7 【川田将雅騎手×中内田厩舎の年齢別成績(2021年)】
3歳馬で過半数の17勝をあげ、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。4歳馬では率が下がるが、5歳馬ではダノンファンタジーのスワンS、アンドラステの中京記念と重賞を2勝している。
今後は中内田厩舎とのコンビでクラシックを制覇する場面を見たいところだ。今年もすでに5勝をあげ(1月9日現在)、C.デムーロ騎手ともにリーディングトップに立つ川田将雅騎手。2022年もその騎乗ぶりから目が離せそうにない。
文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。
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