自分に合ったスタンスの幅の見つけ方!

Gridge(グリッジ)

【photo-ac】

ゴルフのスタンスの広さですが、あなたはどれくらいのスタンス幅ですか?
広めにスタンスを取る人、狭めにスタンスを取る人とさまざまですが、スタンス幅とスイングへの影響、メリットやデメリットをチェックしてみましょう。
スタンスの幅によって変わるスイングの特性を理解して、自分に合ったスタンス幅を見つけちゃいましょう。

スタンスの幅の目安はどれくらい?

まずスタンス、とはアドレスで構えた時の足の広さのことですね。
この広さの一般的な目安は肩幅から少し広いくらいまでの間、と言われています。
その理由のひとつとして、体重移動がしやすく、その割に力が入りやすく安定した姿勢が作れることにあります。
なのでまずはスタンスは肩幅から若干広いくらいを目安にしてみましょう。
ここを基準にして狭くしたり広くしたりしていくと「自分に合ったスタンス幅」が見つけやすいと思います。

スタンスの幅を狭くしてみるメリットは?

スタンスの幅を狭くしてみるとどんなメリットがあるのでしょうか。
実際に肩幅よりも狭く足を開いて立ってみてください。そして体を左右に捻ってみると身体を回転させやすいことに気がつくと思います。
さらにどちらかの足に体重を乗せて、その体重を左右に移してみましょう。体重移動させやすいですよね。
この回転させやすいことと体重移動がしやすいこと、この2点がスタンス幅を狭くするメリットです。
実際にスイングに与える影響は
・スイングで腰を切りやすくなる
・体重移動をスムーズに行いやすい
というメリットが出てきます。
体重移動と身体の回転を積極的に使っていきたい方は大きなメリットを受けられそうです。
スイングで腰が切りやすくなると、それだけスイングスピードが上がります。すると飛距離も出るようになるんですね。
特に体が硬くて上手く捻転ができないという人は、やや狭めのスタンスがおすすめです。

スタンスの幅を狭くしてみるとデメリットは?

一見いいことばかりに見えますがデメリットも存在します。
身体を回転させやすいということは、必要以上に体が回ってしまい、場合によっては振り遅れの原因を作ってしまうことにもつながってしまいます。
スイングの回転スピードを獲得できても、スイングの正確性や再現性が落ちる可能性がある、ということですね。
また体重移動がしやすいということは、逆に言えばバランスが不安定になりやすいということ。
狭く足を開いた状態と、足をしっかり開いた状態、横から少し押してもらうとすぐにわかると思います。

スタンスの幅を広くしてみるメリットは?

続いてスタンスの幅を広くした場合のメリットを見てみましょう。
足を広めに開いて立った状態から、上半身を左右に捻転させてみます。
すると上半身が回転させにくい代わりに、足が地面をがっちりつかんでいる感覚が味わえると思います。
スタンスを広く取るメリットのひとつ目はこの安定感。スイング中でもブレることが減りますので安定したショットが期待できそうです。
また、下半身が回りにくいため、上半身との捻転差を作りやすくなります。
ふたつ目のメリットは体重を左右の足に移してみてください。膝を曲げなければ体重の移動が難しいと思います。
膝さえ曲がらなければ軸のブレをしっかり抑えることができる、というのがメリットです。
ショットに安定感を欠いたり、スエーが治らない、なんていう方はスタンス幅を広めにしてみるとメリットが大きいかもしれません。

スタンスの幅を広くしてみるデメリットは?

スタンス幅を広くするデメリットは、メリットでもある安定感の裏返しでもあります。
それは体の捻転をしっかり使ってスイングしようとすると、腰にやや負担がかかることが挙げられます。腰に負担がかかるだけでなく、トップまで無理にクラブを上げようとして、左肘が曲がるケースもあります。
こうなると再現性が低くなりショットが安定しにくくなってしまいます。
さらにボディターンがしにくくなる関係で、体が使えず手打ちになってしまうという方も。
そしてもうひとつ、体重移動がしにくいがために、フィニッシュで体重が後ろに残ってしまう「明治の大砲」と呼ばれるスイングになりやすい可能性があります。
安定感、バランスが崩れにくいという2点のメリットが、このようにゴルフスイングには逆にデメリットとして働いてしまうこともある一例ですね。

どちらが合うかは自分が「体重をどこに乗せる意識」があるのか?

ゴルフのスイングに関してはいいところをどんどん伸ばす考え方よりも、いいスコアで上がるためにいかにミスを抑えるスイングを作っていくか、を前提にしたほうがいいと考えます。
それぞれのデメリットに着目してみましょう。
・スタンス狭め:バランスが不安定になりやすい
・スタンス広め:体重移動がしにくい
このふたつでしたね。
そしてスイング中の体重は足の裏で地面をつかむ意識をする人と、股関節に体重を乗せる意識をする人に分かれます。
バランスが不安定になったとき、人は足の裏に力を入れて踏ん張りますよね。足の裏で地面をつかむ意識の人は、不安定になりやすいバランスをしっかり食い止めてくれます。
なので足の裏体重の人はスタンス狭め。
体重移動がしにくいとき、足の裏に力を入れても軸は動いてくれません。
そんなとき体のコアに近く、重心がやや高めの股関節で体重を移してやると、体の軸がそれについてきます。
なので股関節体重の人はスタンス広め。
こんな風にタイプを分けてあげることができるんです。

スタンスを広く取るとハンドダウンになりやすい

スタンスを広く取ると、手の位置が少しだけ下がります。そのため適正なライ角で打つために手首の角度が強くなります。
そう、わずかにハンドダウンになるんですね。ハンドダウンそのものは悪いものではありませんが、このときフェース面が少し左に向く点には注意が必要です。
気付かずにそのままいつもの感覚で打っていると、予期せぬフックが出てしまう可能性も考えられます。

スタンスの向きも自分に合わせて調整しよう!

スタンスの広さだけでなく、スタンスの向きも狙ったところにボールが運べるように調整してあげましょう。
どうしてもフェアウェイに置きたい時、アイアンでライン出しショットを狙っていく時など、いろいろな場面があります。
こんな時はスタンスの向きが非常に大切になってきますからね。
スタンスの向きは真っすぐであればいいというわけではありません。打ちたい球筋や、自分の弾道のクセなどいろいろな要素が絡んできます。

スタンスの向きがオープンになるとフェード

飛球線方向に対して、スタンスの向きがオープンならばフェードボールが打ちやすくなります。
自然にヘッドがアウトサイドインの軌道になってくるためです。
フェードボールの特徴はボールが高く上がりやすく、スピン量が増えます。
飛距離面ではドローと比べて不利ですが、方向の出しやすさと、ランが出ないためショットの計算がしやすいというメリットがあります。

スタンスの向きがスクエアならストレート

飛球線方向に対して、スクエアなスタンスであればストレートに近い軌道のボールが打ちやすくなります。
ただまったくのストレートボールを打つのは非常に難しいので、あくまで真っすぐ狙っていきたい時にはスクエアにスタンスを取る、という認識にしておきましょう。
また自分のスイングによって、球筋が影響を受けやすいスタンスでもあります。
インサイドアウトならドロー系、アウトサイドインならフェード系のボールが出やすくなります。

スタンスの向きがクローズならドロー

飛球線方向に対して、インサイドアウトのヘッド軌道であればドロー系のボールが打ちやすくなります。
クローズに構えているために、スイングがインサイドアウトになるためです。
ドローボールの特徴は、フェースをかぶせ気味にインパクトするためボールの高さは低めに出ます。またスピン量はフェードほど増えず、前にグングン伸びていくボールが打ちやすいのがメリットです。
ただボールの勢いが強いために、少しでも曲げてしまうと着弾してからのランが大きくなってラフやOBまで転がってしまったり、池やバンカーなどのハザードにつかまってしまうケースもあります。
安定感はフェードに軍配が上がりますが、どうしても飛距離を選ぶならドローに挑戦してみましょう。

ボールの方向性を左右する!? スタンス方向はセットアップが大切

ゴルファーは打ちたい方向を決めて、スタンスを取ります。
このときスタンス方向はボールの行方を左右する非常に大切なポイントです。このセットアップがずれてしまえば、ボールを狙った場所へ打つことは難しくなってしまいます。
この最初のセットアップがずれてしまっている人が多いのです。特にラウンド中では、ティーの位置や景色によって方向が狂いやすくなっています。
常にボールを打ちたい方向へ真っすぐスタンスが取れるように、意識してみましょう。

スタンスの向きを確認する方法は?

このセットアップの狂いを修正するために、スタンスの向きを確認していく方法があります。
ラウンド中は使えませんが、アドレスした時に足元にクラブを1本置いてみましょう。このとき、両足と平行にクラブを置きます。
次にアドレスを解いて、後方からクラブの指し示す方向と自分の打ちたい方向を確認してみてください。
ちゃんとアドレスが取れている人は大丈夫ですが、クローズになっている人や、オープンになっている人も多いでしょう。
実はアドレスで多くのアマチュアゴルファーがクローズになっていると言われているんですよ。

スタンスの向きが揃えば方向性がアップする

自分の狙った方向にスタンスがきちんと向けられていれば、どのクラブも方向性がアップしてくれるでしょう。
方向が揃わなくて思い切って狙えないというゴルファーは、スタンスの向きを揃えるように意識して練習をしてみてください。

練習場でスタンスの向きを整える練習方法とは?

さて、それではスタンスの向きを揃える練習を紹介してみましょう。
練習場だとマットの向きや目印になるポールや看板などが設置してあると思います。そのため、それらのものがガイドになりやすく、意識せずとも真っすぐ正面さえ向いていればスタンスが取れてしまうんですよね。
そこで1球ごとに狙うポイントを変えてみましょう。
マットの向きに関係なく、端のグリーンを狙ってみるとか、左から何本目のポール方向に打つ、など目印を設定するんですね。
これならマットに真っすぐ構えるだけでは狙えませんので、こうして感覚を養っていくんです。
ここで「ボールが狙ったところに飛んで行かないなぁ」と感じたら、アドレスの時にクラブを1本足元においてみましょう。思ったより自分が打ちたい方向に向けてアドレスができていない可能性もあるんですよ。

スタンスの幅を変えるとボールを置く位置はどうなる?

スタンスの方向からスタンス幅へ話を戻して、スタンスの幅を変えるとボールを置く位置はどうなるのか見てみたいと思います。
ほんのわずかな違いですが、スタンスが広くなれば、地面までの距離が短くなりボールは遠くに。スタンスが狭くなれば、地面までの距離が遠くなりボールは近くに。
この考え方がセオリーではありますが、ラウンド中のシチュエーション別ではスタンスの幅をどう考えるのか、見ていきたいと思います。

実戦で学ぶ! スタンスの幅はどうする? バンカー編

まずバンカーショットではスタンスの幅はどうなるのでしょうか。
手首を固めてボディターンでしっかり振り抜いていきたいので、下半身はどっしりと構えたいバンカーショット。
自然と体勢は下がり、スタンス幅も広く取ります。
これはスイングに安定感を求めているからで、バランスを崩しやすい狭いスタンスはおすすめできません。
またスタンスを広めに取ることのデメリットでもある「体重移動がしにくい」という点も、バンカーショットでは御法度とされているため、デメリットが消えます。
安定感を上げるためにもバンカーではスタンス幅は広く取りましょう。

実戦で学ぶ! スタンスの幅はどうする? 傾斜編

続いて傾斜でのショットを見てみましょう。
傾斜と言えど、つま先上がりなのかつま先下がりなのかで話は変わってきますので、まずはつま先上がりから見てみたいと思います。
つま先上がりの状況では、ボールとの位置が近くなって、ロフト角に応じてボールが左に出やすくなります。フックを警戒して打たなければなりません。
そのため自分が重心を下げてしまうと、さらにボールが近くに来てしまうため打ちにくくなってしまいます。バランスを崩さない程度にスタンスを狭く取り、棒立ち気味にアドレスをするのが、ミスショットの確率を減らすためのポイントです。
つま先下がりでは、ボールとの位置が遠くなるためつま先上がりとは逆になります。
スタンスを広く取って、自分の体勢を低くするように意識しましょう。
体重移動は行わず、インパクトでスイングが終わるような意識でショットをします。

実戦で学ぶ! スタンスの幅はどうする? アプローチ編

アプローチでは左足体重でボールを右足の前に置いて、膝を柔らかく使ってスイングしていきます。
そのため膝が使いやすい、スタンス狭めが正解。
ややオープンに体を開いて構えますので、ボールをややカットに打つケースも増えてくるでしょう。
そんなとき膝を上手に使えれば、アプローチの精度が上がります。スタンスを狭くして、膝を上手に使って寄せていくようにしましょう。

実戦で学ぶ! スタンスの幅はどうする? 低いボール編

風が強い時や、狭いホールでのショットの際、リスクヘッジのために低いボールを打っていくケースは珍しくありません。
この低いボールを打つときのスタンス幅は、やや広めに取るようにします。
低いボールを打つためには、左足体重でコンパクトなトップからボールにガツン! と当てるようなスイングになります。
スイングのとき下半身を安定させたいので、少しだけスタンスを広く取っていくようにしましょう。

自分に合ったスタンスを状況に応じて使い分け!

スタンスの広さや向きなどについてチェックしてみました。ただこちらで紹介したものは、あくまで一般論です。
全員がこれに合うかどうかはやってみるまではわかりません。
よくスイングのバランスの悪さ、ミスショットの多さを感じている人、明治の大砲が治らないなんて症状が出ている方など、いろいろな悩みをお持ちの方がいるでしょう。
スタンスが原因でゴルフに悩みが出てしまっている方は、自分のスタンスを少し見直してみてはいかがですか?
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『ゴルフの楽しさをすべての人に』をコンセプトにしたゴルフ情報サイト。 ビギナーゴルファーにも読みやすいマナーやルールの記事や女性ゴルファーに向けたレッスン記事など幅広い情報を発信中。

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