体幹トレーニング「プランク」、何分やれば効果的?長時間はむしろデメリットに
「体を固めて一直線に保ち、定められた時間中、その姿勢を崩さない」こと。これによって腹筋や背筋、臀部などの体幹を効果的に鍛えることができます。
このプランク、行う時間とセット数はどれくらいやればいいのでしょうか。トレーナー角谷剛さんが解説します。
プランクを長くやり過ぎるデメリット
フォームが崩れて効果が出にくくなる
長時間のプランクで陥りがちなのが、フォームの崩れです。腰が上がってしまう、あるいは逆に落ちてしまうと、持続時間は伸びるかもしれませんが、肝心の体幹部分への刺激が少なくなってしまいます。
▲フォームの崩れ「腰が上がってしまう」 【melos】
どうしても時間が気になる人は、スマホやストップウォッチを顔の真下に置くとよいでしょう。
▲フォームの崩れ「顔が上がってしまう」 【m】
フォームを崩すことなく長時間のプランクを続けることができれば、それに越したことはありません。しかし、普通の人が正しい姿勢でプランクを2分間以上していると、体幹だけではなく、腕や太股もパンパンに張るぐらいの負荷がかかります。
もちろん、それも含めてのトレーニングという考え方もあるでしょう。しかし腕や脚の筋持久力を高めるには、ほかに適した筋トレ種目があります。
また、それに捉われ過ぎていると、プランク本来の目的である体幹への刺激がおろそかになってしまう恐れもあるのです。
おすすめの時間とセット数は?
1セットを約10〜30秒、セット間に同じ時間の休息を入れて、3〜5セットがおすすめです。
無理して長時間のプランクを行う必要はない
ある研究(3)では、被験者グループはわずか10秒のプランクを含むアイソメトリック運動を最多で5セットまで行いました。他のグループは、伝統的なシットアップやツイストを行いました。
6週間のトレーニング期間終了後、シットアップやツイストを行ったグループと比較したところ、アイソメトリック運動を行ったグループの方が体幹部分の筋力が向上したと報告されています。
10秒間5セットは、合計1分にもなりません。それでも効果があるということですので、あえて無理して長時間のプランクを行う必要がないことが分かるでしょう。
参考文献
1.ギネスブック公式サイト:Longest time in an abdominal plank position(male)
2.Here are the Navys standards for the new fore arm planks, rowing events coming to the PRT
3.Effect of Long-term Isometric Training on Core/Torso Stiffness
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