中京芝2000m重賞の脚質傾向と平均ラップタイムを分析
【 2020/3/15 中京11R 金鯱賞(G2) 1着 6番 サートゥルナーリア】
そこで今回は中京芝2000mの重賞にスポットを当て、同コースの脚質傾向と平均ラップタイムを分析することした。 データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。
中京芝2000m重賞の脚質別成績(2012年以降)
■表1 【中京芝2000m重賞の脚質別成績(2012年以降)】
金鯱賞の脚質別成績(2012年以降)
■表2 【金鯱賞の脚質別成績(2012年以降)】
中日新聞杯の脚質別成績(2012年以降)
■表3 【中日新聞杯の脚質別成績(2012年以降)】
愛知杯の脚質別成績(2012年以降)
■表4 【愛知杯の脚質別成績(2012年以降)】
金鯱賞・中日新聞杯・愛知杯の平均ラップタイム(2012年以降)
■表5 【金鯱賞・中日新聞杯・愛知杯の平均ラップタイム(2012年以降)】
金鯱賞や中日新聞杯は1ハロン11秒台のラップに突入し、金鯱賞はその速いラップがゴールまで続く。中日新聞杯はラスト1ハロンが12秒08とやや時計がかかっている。中京芝コースは最後に坂があるのでラスト1ハロンは失速しやすい。ただ、G3の中日新聞杯に比べるとG2の金鯱賞の方が失速の度合いは低かった。金鯱賞の方がいい脚を長く要求されることがわかる。愛知杯は前半の4ハロン目までがややゆったりとした流れにみえる。後半のスパートのタイミングは若干遅く、11秒台のラップに突入するのはラスト3ハロン目だった。
果たして中京競馬場で行われる今年のローズSは、どのようなラップタイムになるか。逃げ馬の存在などメンバー構成にもよるが、上記3レースいずれかの平均ラップに近いイメージを持って考えてみたい。脚質傾向からもレースの後半にいい脚を使える馬が有利であることは間違いないだろう。ただ、今回のローズSはG2だ。レースのグレードを考えると、ラストは3ハロンではなく、4ハロンでいい脚をいかに持続できるかということが焦点になりそうだ。
文:小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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