“脂肪”なのにダイエットの味方!エネルギー消費を促す「褐色脂肪組織」とは?
【common 褐色脂肪組織とは?ダイエット効果も!】
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エネルギーを消費!ダイエットの味方「褐色脂肪組織」
人の体にある脂肪組織は大きく2つに分けることができます。1つは、いわゆる一般的に脂肪と捉えられている「白色脂肪組織」です。白色脂肪組織はお腹周りにある内臓脂肪と皮膚の下にある皮下脂肪を合わせたものを指します。白色脂肪組織が多すぎるとメタボリックシンドロームのリスクの要因となってしまうため、ダイエットで減らす必要があります。
そしてもう1つが、今回ご紹介する「褐色脂肪組織」です。褐色脂肪組織は主に肩甲骨付近にあり、白色脂肪組織とは反対の働きをします。
【女性の背中】
私たちはダイエットを行う際、体を動かすことでエネルギーを消費を目指すことは多いと思いですが、褐色脂肪組織は何もしなくてもエネルギーを消費してくれる、ダイエットにとって素晴らしい組織なのです。
褐色脂肪組織は、赤ちゃんにとっても重要な組織
【赤ちゃん】
私たち大人の場合、寒い時は体を動かし熱を作り出すことで寒さから逃れていますが、赤ちゃんは自分で体を動かし、体温を上げることができません。
そこで、褐色脂肪組織の出番です!褐色脂肪組織が熱を作り出すことで、赤ちゃんは寒さをしのぐことができているのです。
褐色脂肪組織が多いとBMI値が適正に!?
あるデータでは、褐色脂肪組織が多いほど、体型の指標となるBMIが適正な値に近くなるということが報告されています。
しかし、褐色脂肪組織は年齢を重ねるごとに減少していくことでも知られています。そのため、ダイエットに繋げるには今ある褐色脂肪細胞を最大限に活かし、褐色脂肪組織を増やすことが重要なのです!
褐色脂肪組織を活性化させよう!
先ほどの述べたように、褐色脂肪組織はエネルギーを消費して熱を作り出してくれる脂肪組織です。そのため、褐色脂肪組織がたくさん熱を作ってくれたらエネルギーもその分多く消費されるというわけ。このような状況を作るには、褐色脂肪組織を刺激する必要があります。
方法1 冷たい刺激を与える
その方法の一つとして、体に冷たい刺激を与えることが挙げられます。体が冷たいと感じると、熱を作ろうとする機構が働き、褐色脂肪組織を活性化させて熱を多く作り出します。こうすることで、褐色脂肪組織で使うエネルギーを多くすることができ、ダイエットに役立てることができるのです。
冷たい刺激の例としては、水風呂に入ること、冷たいシャワーを浴びること、少し温度の低いプールで泳ぐこと、などが挙げられます。水風呂や冷たいシャワーは、心臓に負担がかかり心配だ、冷たいのに耐えるのが辛いという場合は、足だけ冷たい水に浸かったり、体の一部だけ冷たいシャワーを浴びたりする方法をとってみてください。
方法2 カテキンを摂取する
カテキンを摂取することも、褐色脂肪組織を活性化させるのに有効だという報告がされています。カテキンを継続的に摂取することで、褐色脂肪組織の働きが2倍になったという研究結果も。カテキンは緑茶や紅茶など、日頃からよく飲む飲み物に含まれているので取り入れやすい方法ですね。
運動で褐色脂肪組織を増やそう!
褐色脂肪組織を増やす方法は簡単!運動を行うことが有効なんです。
運動の種類としては、ランニングやウォーキングといった持久的な運動が理想的。こうした運動を行うことで、筋肉からホルモンが分泌され、褐色脂肪組織の増加に繋がると言われています。
【ランニング中の女性】
エネルギーを消費し、身体に熱を作り出してくれる褐色脂肪組織はダイエットの味方になり得る心強い存在です。そんな褐色脂肪組織の働きを活性化させたり、増やしたりするためには、冷たい刺激を与えること、カテキンを摂取すること、有酸素運動を行うことが有効です。意外と簡単な方法で行うことができますので、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
中野 卓
大学では栄養学、大学院では運動生理学を専攻。現在はスポーツ科学の研究に携わる。プライベートでは筋トレが日課。ダイエットやトレーニングに関する情報を発信していく。
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