痩せすぎ注意!?「ケトン体ダイエット」の正しいやり方、糖質の摂取量
【common 「ケトン体ダイエット」の正しいやり方、糖質の摂取量】
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今話題のケトン体ダイエットとは?
【日光浴をする女性】
ケトン体ダイエットと聞くと糖質制限を思い浮かべる方もいるかもしれません。しかし、ケトン体ダイエットと糖質制限ダイエットとは似ているようで別の方法です。
また、ケトン体ダイエットは間違ったまま続けていると健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。そのため無理せず正しい方法で行うことが大切です。
今回はケトン体ダイエットには一体どのような効果があるのか、ケトン体ダイエットはどのようにして行うのか、ケトン体ダイエットを行う際のポイントを紹介していきます。
ケトン体は、脂肪から作られる物質
人の体は糖質と脂肪を使いエネルギーを作り出しています。糖質は使いやすいエネルギー源なのですが、脂肪はなかなか使いづらいエネルギー源です。そのため、脂肪は糖質と一緒に使われます。
通常なら脂肪は糖質と一緒に二酸化炭素と水へと分解されます。しかし、体内の糖質がなくなると、脂肪は肝臓で“ある物質”へと変換されます。その物質が「ケトン体」です。ケトン体は脂肪から作られる物質なのです。
ケトン体が作られた後は肝臓から血液に乗り、様々な組織に届けられエネルギー源として使われます。
このように、体内の糖質がなくなると、体は脂肪を一度ケトン体へと変えてからエネルギー源として使うようになるのです。
ケトン体ダイエットが痩せる理由
【理想的な体型の女性】
1 脂肪をエネルギー源として消費
主な理由は、脂肪をよりたくさん使うことができるからです。
いつも通りに食事をしていると体内には糖質がある状態なので、脂肪は糖質と一緒に使われます。しかし、ケトン体ダイエット中では糖質の摂取を極限まで抑えます。すると、脂肪のみから全てのエネルギーが作り出されます。そのため、ケトン体ダイエットは効率的に脂肪を減らすことができるのです。
2 食欲が抑えらえる
また、ケトン体ダイエットは食欲にも影響を与えます。ケトン体ダイエット中には、血中の「βヒドロキシ酪酸」という物質の濃度が高まります。この物質は脳に作用して、食欲を抑制する働きがあります。
そのため、ケトン体ダイエットでは食欲が抑えられ、いつも通りに食事をしているよりも摂取カロリーが減り、痩せることができます。
3脂肪の合成が抑えられる
ケトン体ダイエットでは、脂肪の合成も抑制されます。糖質を摂取すると血糖値が上昇し、体内では血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されます。このインスリンは筋肉へ糖質を取り込む作用を引き起こすのですが、それと同時に脂肪合成も促進してしまいます。そのため、糖質を摂取すると脂肪の合成が進むことになります。
しかし、ケトン体ダイエットでは糖質の摂取を控えるため、インスリンはほとんど分泌されず、脂肪の合成が高まることがありません。
4 タンパク質摂取量が自然と増える
糖質を摂らないように主食を減らすと、タンパク質を自然と多く摂取するようになります。これも、ケトン体ダイエットで痩せる理由の一つとして挙げられます。
食事を摂ると胃や小腸で食事を分解し、体内に吸収します。その過程でエネルギーが必要になります。このエネルギーを、食事誘発性熱産生と言います。タンパク質は糖質や脂質に比べて消化に必要なエネルギー、つまり食事誘発性熱産生が大きいことが知られています。そのため同じカロリーを摂取しても、タンパク質の多いケトン食では食事誘発性熱産生が大きくなり、消費するカロリーが多くなり痩せやすくなるのです。
このように、ケトン食には痩せやすい理由がたくさんあります。
ケトン体ダイエットの方法
【サラダを食べる女性】
ケトン体ダイエットの目的は、ケトン体を作れる体にすること。ケトン体を作れるということは、体内に糖質がなく、脂質のみをエネルギー源として使う体にするということです。
そのような体にする方法はとてもシンプルで、糖質をほとんど摂取しないということです。これが、ケトン体ダイエットの方法です。
とはいえ、糖質を全く摂取しないのはあまり現実的ではありません。実際には1日の摂取カロリーの内、糖質が占める割合を20%以下に減らしましょう。糖質の量としては、1食20〜30g程度、1日多くとも100g以下を目安にしてください。
毎日糖質の少ない食事を食べることで体内に蓄えられている糖質がなくなり、脂肪が分解されて生じるケトン体が代わりのエネルギー源として使われるようになります。
ケトン体ダイエットの食事メニュー
【レシピ本を見る女性】
・朝食 : サラダ、スクランブルエッグ、ヨーグルト
・昼食 : 親子丼
・夕食 : ステーキ、ウインナー、サラダ
朝食は野菜のサラダ、手軽に調理できる卵を使ったスクランブルエッグ。ボリュームが欲しい場合は、ヨーグルトも追加しましょう。この際、ヨーグルトは無糖が理想的。卵もヨーグルトもタンパク質が摂取でき、満足感が得られます。
昼食は外食でも対応できる親子丼。丼ものはご飯も食べることになりますが、1日に100gまでなら糖質を摂取しても大丈夫なので、朝食と夕食で糖質の量を調節します。
夕食は、主食を抜き、肉をメインにしたメニュー。肉類にはほとんど糖質が含まれず、良質なタンパク質が摂取できるので、ケトン食ダイエット中にはオススメです。
朝食、夕食のサラダはキャベツやレタス、トマトなどの緑黄色野菜、わかめなどの海藻類をメインにしたサラダを食べましょう。野菜でも、いも類、根菜類には糖質が多く含まれているので注意。サラダにシーチキンなどを加えるとタンパク質も摂取でき、味に変化もつけられるのでオススメです。
ケトン体ダイエットに使える本、「ケトン体ダイエットレシピ」
『ケトン体ダイエットレシピ』には空腹感を感じさせず、痩せることができるレシピの紹介やケトン体ダイエットの効果など詳しく掲載されています。ケトン体のことを知ってダイエットや健康への効果を感じられるレシピで正しいケトン体ダイエットができる本です。
ケトン体ダイエットが辛くなったら
しかし、ケトン体ダイエット中はこれらの食べ物を食べることができません。こうしたことが積み重なり、ケトン体ダイエットが辛くなることもあるかと思います。
そんな時は、2週間に1日程度、糖質を食べる日を設けてみましょう。その日だけはダイエットのことを忘れて好きなものを食べる。食欲が満たされることでダイエットへの意欲も湧いてくるはずです。
また、いつもの食事をおいしく調理するというのもダイエットを乗り切るポイントです。糖質でなくてもおいしいものが食べられれば食欲は満たされます。料理の腕も上がり一石二鳥ですね。
ケトン体ダイエットの危険性と注意点
ケトン食ダイエットでは糖質をほとんど摂取しないことでケトン体が作られ、血液中のケトン体の濃度が上昇します。すると、血糖値を維持するのが難しくなり、体力が低下したり、頭がボーっとしたりすることがあります。普段運動をしている方は、トレーニング中に力が出なくなってしまうことも・・・。このような状態を、ケトーシスといいます。
ケトーシスが長く続くと、神経症状が見られる可能性があります。そのため、ケトン体ダイエットを始める前に徐々に糖質の摂取量を減らし、ある程度糖質制限に慣れた状態からケトン体ダイエットを始めるのが安全です。
そして、少しでも体調がすぐれない、頭が働かないと思ったらケトン食ダイエットを中止し、糖質を摂取するようにしてください。健康な体があってのダイエットです。
また、無計画に糖質を減らす生活を始めてしまうと、ストレスになり、食欲が増してしまうことがあります。数日間だけご飯を抜き、その後、暴飲暴食してしまっては本末転倒ですよね。吸収率が良くなった体でおいしものをたくさん食べたら、むしろ太ってしまうことになりかねません。
美しく痩せるためには、無理をしすぎず、自分の身体にあったダイエットに取り組むのが一番です。
ケトン体ダイエットで気になる口の臭い
歯磨きをしたり、水分を取ったり、唾液が出るように硬いものを食べるなどして臭い対策をしていきましょう。それでも臭いの改善が見られないときは、ケトン体ダイエットを中止して様子を見るのがいいかもしれません。
ケトン体ダイエットで痩せない人の特徴は?痩せない時の対処法は?
ケトン体ダイエットで痩せないときの対処法
ケトン体ダイエットで痩せない時は、まず糖質制限のやり方が正しいかを見直してみましょう。実はご飯を食べていないけれど、果物で糖質を取ってしまっていることもあります。糖質は取っていないけれど食べ過ぎてカロリーを摂りすぎている、ということもあります。ケトン体ダイエットを続けていても痩せない、効果が表れてこないという人は、食べているものをもう一度見直してみましょう。
ケトジェニックダイエットについてのブログをご紹介
ケトジェニックダイエットブログ1.北島達也オフィシャルブログ
ボディービルダーの北島達也さんがケトジェニックダイエットについて、食事例などを交えながら紹介しています。それ以外にも筋トレのことやダイエットのことなど体づくりを筋肉のプロの観点から書かれているので参考になることも多いですよ。ケトジェニックダイエットはボディービルダーのような脂肪をそぎ落とした体を作っている人にも注目されているのですね。
ケトジェニックダイエットブログ2.ONE UP パーソナルトレーニングスタジオ公式ブログ
パーソナルトレーニングのスタジオのスタッフによるブログで、ケトジェニックダイエットのことやダイエット中の食事の例など、ためになる情報が得られるブログです。ボディメイクのコンテストでも入賞されているトレーナーも多いようで、説得力がありますよね。ケトジェニックダイエット中にさらにトレーニングを行って筋肉をつけるための方法や筋肉の知識なども書かれていて、興味をそそられます。
ケトジェニックダイエットブログ3.tackeのfitnessブログ
2017年にケトジェニックダイエットをしていたときについて、詳しく記録しているブログです。ケトン体回路がオンになるまでの体の状態や実際に食事で気をつけていたこと、摂取カロリーの量まで書いてあるので、実際にケトジェニックダイエットを始める前に読んでみると参考になるところが多いです。
最後に
中野卓
スポーツ栄養学を専攻する大学院生。現在はトレーニングによるミトコンドリアの適応を促進させる栄養素について研究を進めている。水泳は、選手歴10年以上。アロマテラピー検定1級取得。
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