アーモンドアイの脚に8億円レースが霞む 武豊マテラスカイも世界通用の力を証明

JRA-VAN

マテラスカイ、米国G1馬を従えての堂々2着

マテラスカイは堂々の2着、世界でも通用するスプリンターとしての能力を証明した 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

悔しさをにじませた武豊、この借りは本場米国で返すしかない 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 これに先立って行われたG1ドバイゴールデンシャヒーン(ダート1200m)に出走した武豊騎手騎乗のマテラスカイ(栗東・森厩舎)は9番枠から好スタートを決めて、3番枠からハナを主張したエックスワイジェットの2番手を追走。緩みのないペースに喰らいついてそのまま2着で入線した。

ゴールデンシャヒーンはエックスワイジェットが3度目の正直となる逃げ切りV 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 勝ちタイムの1分10秒75は昨年、マインドユアビスケッツが記録したレコード(1分10秒12)に0秒63差という優秀なもの。エックスワイジェットは3度目の正直でドバイG1初勝利。2着したマテラスカイは米国のG1ウイナーのインペリアルヒントを3着に従えての堂々の競馬。世界(=米国)でも十分に通用する能力を明らかにした。

史上初連覇のサンダースノー、早くも3連覇宣言

メインのワールドカップはサンダースノー(左)がハナ差の激戦を制し、史上初の連覇を達成 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 メイン競走のG1ドバイワールドカップに出走を予定していたケイティブレイブ(栗東・杉山厩舎)がレース前日に疝痛を発症して無念の出走回避。残った12頭が優勝賞金の720万ドル(約7億9200万円)を争った。

 レースは意表を突く逃げに出たグロンコウスキーと、ディフェンディングチャンピオンのサンダースノーが直線で轡(くつわ)を並べて一騎打ち。C.スミヨン騎手のサンダースノーがハナだけ前に出て史上初の連覇を達成した。グロンコウスキーから2馬身3/4差の3着に米国5歳馬のガンナヴェラ。4着に昨年のG1チャンピオンズカップでしんがり負けしたパヴェル、さらに短頭差の5着にオーディブルが入線。勝ちタイムの2分3秒87は、昨年のサンダースノーのレコード(2分1秒38)より2秒以上遅くなった。

陣営は早くも3連覇を目指すと宣言、この秋は米国ブリーダーズカップクラシックを目指す(中央は手綱をとったスミヨン) 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 サンダースノー陣営は早くも3連覇を目標に掲げて、今年は再び米国のG1ブリーダーズカップクラシック(サンタアニタ競馬場、ダート2000m)への挑戦を明らかにしている。欧州から米国に移って、このレースではUAE籍で出走したグロンコウスキーの劇的な脚質転換は、O.マーフィー騎手の判断によるもの。今後、どのようなローテーションを進むかにも興味が集まる。

(サラブレッドインフォメーションシステム 奥野 庸介)

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