大谷翔平の活躍を現地で見よう! エンゼル・スタジアムでの楽しみ方

山脇明子

タクシー、ウーバーなどの相場観

家族連れでも楽しめるエンゼル・スタジアム 【写真:山脇明子】

 続いてスタジアムへの行き方を紹介しよう。エンゼル・スタジアムはロサンゼルス空港から約60キロ。ロサンゼルス市内のダウンタウンからでも約50キロ。渋滞がなければ車で45分から1時間程度だが、渋滞にはまると2時間ほどかかることもある。また、タクシーを使うとチップも含めて150ドルは見ておいた方がいい。一番はレンタカーを借りることだが、外国の知らない町を運転することに不安を持つ人も少なくないはずだ。
 このような状況から、多くの人が利用しているのが、自動車配車ウェブサイトおよび配車アプリのウーバー(Uber)やリフト(Lyft)。スマートフォンにダウンロードしたアプリから呼べば、数分で来てくれることがほんど。登録の際に入力するクレジットカードから自動的に料金が引き落とされるため、財布を出す必要がないのも便利だ。料金もタクシーの半額程度ですむ。利用者が多いため、空港や球場には待ち合わせスポットが設けられている。日本のクレジットカードによってはアメリカで使えない場合もあるようなので、事前に確認したほうが良さそうだ。

LA市内とアナハイムを結ぶ電車

アナハイム駅の外観 【写真:山脇明子】

 また、渋滞の緩和を図るため、ロサンゼルスでは最近電車が広範囲で使えるようになった。それが、南カリフォルニア地域鉄道局(SCRRA)が所有するメトロリンクで、通勤列車として人気を呼んでいる。

清潔感漂うメトロリンク内 【写真:山脇明子】

 アナハイム駅はエンゼル・スタジアムと隣接しており、ロサンゼルス市内のダウンタウン北東部に位置するユニオン駅から電車一本でアクセスできる。所要時間は約45分〜1時間で通常料金は片道8ドル75セント、往復で17ドル50セント。週末ならば10ドルで一日乗り放題。アナハイム駅からユニオン駅への最終電車は夕方なのだが、シーズン中の平日に限り「エンゼルス・エクスプレス」が出ていて、これを利用すると大人の往復料金が7ドル、6〜18歳は4ドル、高齢者は6ドル、5歳以下の子供は3人まで無料。試合終了30分後にユニオン駅行きの電車が出ている。ただユニオン駅の周りはあまり治安のいい場所ではないため、到着後のタクシーの有無など前もって確認しておいた方がいい。ユニオン駅だけでなく、ロサンゼルス近郊のさまざまな場所ともメトロリンクを通してつながっているため、ユニオン駅以外の駅からの利用も可能だ。車内も日本と同等に綺麗で快適だ。

日本語が通じるサービスも豊富

 とはいえ、場所は外国。自らで行くことが不安な人も多いだろう。そういう人は観戦ツアーに申し込むことも一つの方法。日本から観戦ツアーを申し込んでもいいし、ロサンゼルスにも日本で聞きなれた大手旅行会社のロサンゼルス支店や日系の旅行会社があり、日本語でホテルからエンゼルスタジアムまで送迎してくれる安心のツアーを提供している。
 現地の日系リムジン会社の場合、ロサンゼルス空港からディズニーランドやエンゼルスタジアムへ専用リムジン車で送迎した場合、2人以上で一人85ドル、4人以上で一人50ドル、8人以上で一人30ドル。ロサンゼルスのホテルからディズニーランドやエンゼルスタジアムへ専用リムジン車で送迎した場合も同様に2人以上で一人85ドル、4人以上で一人50ドル、8人以上で一人30ドル程度が目安だという。

 試合のチケット購入についても球場のチケット売り場や球団の公式サイト、チケットマスターなどチケット販売会社から購入するほかに、日系のチケット販売会社もある。品薄の人気チケットを確保している場合もあるので、どうしてもこの席で見たいという場合は問い合わせてみてもいいだろう。

 事前準備の段階で自身の希望と観光プラン、予算に合わせてうまく組み合わせて現地観戦を楽しんでほしい。

米国内移動の際に便利な空港

スタジアム正面ではエンゼルス柄のミッキーマウスがお出迎え 【写真:山脇明子】

 最後に空港の情報を一つ。日本からの直行便はないが、米国内の都市からエンゼルス観戦のためにロサンゼルスに入り、アナハイム周辺のホテルに滞在するか、またはそこから別の都市へ移動する場合、オレンジカウンティにある空港の利用がお勧めだ。この空港は、ウエスタンムービーでお馴染みの俳優ジョン・ウェインが近辺に住んでいたことから、一般的には「ジョン・ウェイン空港」と呼ばれているが、航空会社によっては「サンタアナ空港」「オレンジカウンティ空港」とも呼ばれるので混乱しやすい。

 この空港からは、エンゼルスタジアムまで約18キロ、車で15分ほどの距離だ。またスタジアムから32キロほど離れた場所にはロングビーチ空港もあり、ロサンゼルス空港より近い。

 ディズニーランド周辺のホテルに泊まる場合、ロサンゼルス空港、ジョン・ウェイン空港ともに「ディズニーランド・エクスプレス」というシャトルバスで移動する手段もある。
 日本では新年度も始まり、この後ゴールデンウイークや夏休みが控える。ロサンゼルスなら日本からの直行便も多いだけに、ぜひ現地で大谷の二刀流とファンの熱狂を体験してもらいたい。

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著者プロフィール

ロサンゼルス在住。同志社女子大学在学中、同志社大学野球部マネージャー、関西学生野球連盟委員を務める。卒業後フリーアナウンサーとしてABCラジオの「甲子園ハイライト」キャスター、テレビ大阪でサッカー天皇杯のレポーター、奈良ケーブルテレビでバスケットの中体連と高体連の実況などを勤め、1995年に渡米。現在は通信社の通信員としてMLB、NBAを中心に取材をしている。ロサンゼルスで日本語講師、マナー講師、アナウンサー養成講師も務めている。

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