ナイキの新機軸レーシングシューズ 市民ランナーの目標達成にも貢献することはできるのか!?

南井正弘

【写真提供:南井正弘】

ベースとなったシューズはフルマラソン2時間00分25秒に大きく貢献

 オリンピックやサッカーのワールドカップは開催されないものの、2017年は8月にロンドンで世界陸上競技選手権大会が開催される陸上競技にとって重要な年。その世界陸上の前にランニング業界の注目を独占したのが、ナイキが5月6日にイタリアのモンツァで行ったフルマラソン2時間切りイベントの“BREAKING 2”。従来のトップアスリートは薄底のレーシングシューズを履いていたのだが、同イベントで2時間切りを目指したエリウド・キプチョゲ(ケニア)らが履いていたシューズは極厚のソールユニットを装備していた。

 そのシューズこそナイキが“BREAKING 2”のために用意した『ズーム ヴェイパー エリート』であり、その極厚ソールユニットと内蔵されたカーボンファイバープレートはランナーの脚を守りつつ比類なきスムーズな走行性能を生み、非公式ながらも2時間00分25秒というとてつもない記録の達成に大きく貢献したのである。

 そんなナイキ ズーム ヴェイパー エリートはトップアスリートのための非売品だが、このシューズを基に一般ランナー向けに開発されたプロダクトが存在する。それがナイキ ズーム ヴェイパー フライ4%とナイキ ズームフライである。今回後者を実際に履いて走ることができたので、このシューズの走行性能と従来のレーシングシューズとの違いをレポートしたいと思う。

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著者プロフィール

フリージャーナリスト。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツブランドのプロダクト担当として10年勤務後、ライターに転身。スポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズを得意分野とし、『フイナム』『日経トレンディネット』『グッズプレス』『モノマガジン』をはじめとしたウェブ媒体、雑誌で執筆活動を行う。ほぼ毎日のランニングを欠かさず、ランニングギアに特化したムック『Runners Pulse』の編集長も務める

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