千葉ロッテはファンと一緒に戦い続ける 借金30、最下位からの再スタート
新加入ペーニャと好調パラデスが軸に
後半戦初戦となった17日のオリックス戦、加藤が逆転サヨナラ打を放つ 【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】
6月初旬、ペーニャを新たに獲得した。ペーニャは2012年〜13年は福岡ソフトバンク、14年はオリックス、15年は東北楽天でプレーした選手。4年間で通算450試合に出場し、71本塁打、222打点という実績を残している。
ペーニャは6月18日に出場選手登録をされ、オールスター前までの15試合で打率2割6分1厘、7打点をマークした。
「まだ本塁打は出ていないけど、相手はペーニャがそこにいるだけで恐怖を感じている。本人には『期待を重圧に感じず、リラックスして、やれることをやってくれればいい』と話しています」と伊東監督は明かす。
ペーニャの加入は、パラデスの打撃に好影響を与えた。5月末の時点で打率1割5分9厘、2本塁打、4打点だったが、6月は同3割2厘、3本塁打、7打点。7月はオールスターまでの9試合で同4割6厘、2本塁打、7打点と調子を上げてきている。
好調の裏には、ペーニャのアドバイスがある。パラデスは、日本での実績のあるペーニャから投手の配球の傾向を教わっているという。
伊東監督は「パラデスは割り切って打席に立てるようになって、自分のスイングができるようになってきた。もともと力のある選手なので、これから打ってくれると思う」と頼りにしている。
後半戦は、この二人が打線を引っ張っていく。打線が点を取れば、投手陣も本来の力を生かせるはずだ。
勝つために、目の前のことを一つひとつ
ここから先、一試合一試合に集中して勝っていくためには何が必要か。その問いに指揮官は即答した。
「やはり、目の前のことが大事だと思いますね。目の前で起きていることに対して感性を発揮して、一つひとつ、やれることをやる。そうすれば結果的にいい方向に向く」
例えば打者は、目の前の1球にどう対応するか。もちろん、試合前に相手投手の対策は練って準備している。だが、当然、相手も対策を練っているから、試合ではそれですべてに対応できるわけではない。「そのときに『データとしてはこうだけど、今日はこうだな』というような感性で順応してもらいたい」と選手たちに要求する。
7月17日、ペナントレース後半戦の幕が開けた。ロッテはZOZOマリンでオリックスを迎え撃った。
この日は1点を追う9回、2死満塁から加藤翔平が左越えに2点適時二塁打を放ち、3対2で逆転サヨナラ勝利。18日は先発した唐川侑己が3回に危険球退場となったが、その後はリリーフ陣が踏ん張って完封リレー。4対0で連勝を収めた。
どんなときも声援を送ってくれるファンに応えるために。連勝という最高の形で、ロッテの反撃が始まった。