注目すべき男子テニスの次世代選手
杉山愛コラム「愛’s EYE」
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ATPが強く推す若手選手

19歳ながら、全豪OPでは準優勝したナダルを苦しめたズベレフ
19歳ながら、全豪OPでは準優勝したナダルを苦しめたズベレフ【写真:ロイター/アフロ】

 今年のテニス界で注目したいのが、男子のネクストジェネレーションです。全豪オープン(OP)でも活躍したアレキサンダー・ズベレフ(ドイツ)を筆頭に、昨年頭角をあらわしたテイラー・フリッツ(米国)、カレン・カチャノフ(ロシア)、西岡良仁(ヨネックス)、ボルナ・コリッチ(クロアチア)といった選手たちをATPが強くプッシュしています。


 ズベレフは魅力的なテニスを見せてくれます。オールラウンダーとまではいきませんが、何でもできる選手です。19歳という年齢に似合わず落ち着きもあり、スター性を感じさせます。昨年から好成績を残していますが、今年来そうだなという若手のナンバーワンと言っていいでしょう。


 カチャノフは昨年の全米OPで錦織圭(日清食品)を苦しめました。錦織のようなトップ選手に対し、若手は思いきり向かっていくことができます。実力プラス若さの勢いが加わるわけですから、本当に怖い選手だなという印象を受けました。しかも彼は198センチと長身で、同じロシアの大型選手マラト・サフィンを思い起こさせるプレーもありました。若い選手らしく荒削りなところもありますが、うまくまとまってきたら本当に危険な存在です。どこでブレークするか要注目です。

躍進を可能にするマインドセット

若手が活躍する鍵はマインドセットにある。昨年の前半戦で見せたフリッツ(写真)の活躍は、多くの選手に刺激を与えた
若手が活躍する鍵はマインドセットにある。昨年の前半戦で見せたフリッツ(写真)の活躍は、多くの選手に刺激を与えた【写真:USA TODAY Sports/アフロ】

 ネクストジェネレーションに共通するのは攻撃力です。今の男子テニスは、ディフェンス力をベースに、時おり攻撃力の高さを発揮するアンディ・マリー(イギリス)とノバク・ジョコビッチ(セルビア)がトップ2にいます。同じスタイルなら、実力と経験のある人が勝つ確率が高いので、若い選手たちが「トップに勝つには」と模索していく中で、攻撃力を追求しているのかもしれません。そうしたプレースタイルの流れが、今後どうなるんだろうというのも注目したいところです。


 若手で、しかも攻撃的なテニスなら、粗さはつきものです。ただ、最近の若手は技術的に相当まとまっているからなのか、それなりに仕上がっている印象も受けます。プレーにアップダウンがあって、技術的にも昔の若手とは粗さの種類が違うというか、レベルが高い中での粗さという感じを受けます。サーブ力も平均して高く、彼らのスタンダードが高いレベルにあると感じます。若さの思いきりはもちろん武器になりますが、彼らはそれだけではなく、実力を兼ね備えた選手たちです。


 少し前までは若手がなかなか活躍させてもらえませんでしたが、急に早熟な選手が目立つようになっています。見えない壁を意識させられるか、そんなものはないんだと思えるか、そこの違いも大きいのではないでしょうか。ここはマインドセット(心構え、基本的な考え方)でかなり変わる部分だと思います。ネクストジェネレーションの選手たちは、例えば昨年の前半戦で活躍した当時18歳のフリッツを見て、彼ができるなら自分も、というマインドセットで臨んでいるのではないでしょうか。壁さえ意識しなければ、もともとのテニスの質が高いので、十分に通用するのでしょう。そこにネクストジェネレーション躍進の鍵があるように思います。


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