初めての海外ラン!不安解消のための10か条 その2 食事はどうすればいいの?

内田英利

“食べる”ための要チェック!な10か条

夜中の機内食は朝食に回す 【写真提供:内田英利】

(1)空港や機内での食べ物を備蓄!?……食のリズムを崩さずに!
→海外ランに参加する事で、とかく気持ちはアガりがち。参加費や旅費を安く済まそうとすると、ツアーやパッケージプランの出発は、深夜便も多いため、出国手続きをする前に夕食を済ませた後、プラスもう一食!がお腹を壊す原因にも。出国手続き後の食事や機内食も程々にしたいもの。持ち帰りOKな機内食(パン等)は、勇気を持って、食べずに“非常食”としてお持ち帰りするのもあり!

日頃食べ慣れたもので(1) 【写真提供:内田英利】

(2)日ごろ食べ慣れたもので、レースに備える!
→到着後は、日本では味わう事の出来ない、その土地ならではの料理に舌鼓!といきたいところを、ストレスが溜まらない程度に、ほんのちょっとセーブ。現地のスーパーやコンビニでも、日本で見られる食材があれば、好んで摂ることをおススメします。

日頃食べ慣れたもので(2) 【写真提供:内田英利】

日頃食べ慣れたもので(3) 【写真提供:内田英利】

日頃食べ慣れたもので(4) 【写真提供:内田英利】

レトルト、常温保持可能な飲料 【写真提供:内田英利】

(3)外食は“味加減”をほどほどに!
→過剰な油脂分や、味付けがToo Muchな食べ物は、勇気を持って残しては。。。私のツアーのお客様でも、スタミナを付けようと、レース前日に、ボリューミーで、しっかりと味にパンチを利かした肉料理を食べた結果、喉の渇きに悩まされ、お水の飲みすぎで、レース中にお腹が緩くなり、途中棄権した例も。。。

(4)アルコールは“脱水”状態に陥るリスクあり!
→先ずは、景気付けにビールで乾杯!……この喉越しがたまらない!と感じたところでセーブすれば良いものの、海外の雰囲気も手伝ってか、ついつい飲み過ぎる傾向に。体力があるから!と過信していると、レース後半に、今までに感じた事の無い喉の渇きに襲われ、あれよあれよという間に脱水症状に陥る事も。アルコールは利尿作用がある事をお忘れなく! 夜、飲酒し、脱水“予備”状態のまま朝を迎えてのレースは、ううん、リスク“大”ですよね。

(5)とっても役立つ乾物たち 〜その1〜 ふりかけで“味の七変化”を楽しもう!
→たとえ現地でゲットした食材がイマイチでも、塩、醤油、ふりかけなどが、風味を増して、日ごろ食べている味に早変わり。私も、ふりかけを持参しては、一種の“調味料”にして、日本風な味のアレンジを楽しんでいます。

缶詰類 【写真提供:内田英利】

(6)とっても役立つ乾物たち 〜その2〜 缶詰は“主食”にもなりうる!?
→海外のランイベントだからといって、最低限の栄養は摂りたいものですよね。海外となると時差も激しい場合もあることから、パンやおにぎりなどで数食分を済ます!なんてケースも。ここは、肉や魚、大豆食品などの“缶詰”フードを活用しない手はありません。海外に来て缶詰ぇ〜!と嘆かず、万が一に備えて持参するのも手ですよ。

調理器具類 【写真提供:内田英利】

(7)簡単な調理器具を用意するのも、とっても便利!
→私のツアーに参加するお客様の中には、簡易な包丁やまな板、フォーク、スプーン、お箸など調理器具を持参する方も。レースまでは体調を整えるため、出来る範囲で“プチ自炊”! そして、レース完走後は、ローカルフードを心行くまで楽しむ!……そのギャップがたまらないとか。食材を部屋に持ち込んで、切る・剥くなど、レースまでは自分好みの食事を摂り、プチ合宿で臨戦態勢!……ランイベントまでの気持ちの高揚も楽しんでいるようです。

カーボローディングには、団子、大福、パンなど 【写真提供:内田英利】

(8)海外に飛び立つ前後からスタート!……カーボローディング
→ご飯、パン、麺類などの炭水化物を、日ごろよりも多めに取る食事法。走るためのエネルギー源を、主に、太腿の前やふくらはぎなどの“ラン筋”に蓄え、エネルギー切れしないため有効です。ランイベントの数日前から、主食を多めに取る分、主菜&副菜などのメインディッシュやおかずを極端に少なくする(または一切食べない!)食事を続けると、あら不思議! お腹にガスも溜まらず、胃腸も快調のままランイベントを楽しめるというワケ。特に、長い時間、周りの景色を眺めながら走るランナーには、とっても有効です!

レース後は心行くまで! 【写真提供:内田英利】

(9)レース直前は、甘い飲み物で、身体や脳に“目覚め”を!
→筋肉を即元気にする液状のもの……100%のフルーツジュース(果糖)や、栄養価の高いスポーツドリンク(ブドウ糖)を飲んで、元気な状態でレースに臨みましょう。ちっちゃなエネルギー供給分子(単糖類)が、血液から身体の各部位に運ばれ、即エネルギーに早変わり! ただし、枯渇も早いため、レース中は、エイドステーションにて、水だけでなく、甘いスポーツドリンク等もこまめに飲むようにしましょう。

(10)レース後は、ローカルフード堪能しよう!
→ランイベントを完走した!という余韻に浸りながら、ここぞとばかりに、ローカルフードを楽しむのも、海外ランイベントならではの醍醐味ですよね。消費カロリーの合計は、体重×距離で換算できるため、フルマラソンを完走した場合、体重65kgの人は約2800kcalも消費しているので……某有名なチェーン店ハンバーガー10個分(1個約280kcal)に相当! 安心して食事にありつける事は、間違い無しですよね。ただし、ラン後の身体は、エネルギーの枯渇状態にあり、即、色々な栄養素を吸収してしまいがちですので、ゆっくりと時間を掛けて楽しみましょうね。
“食べる”ためのちょっとした心掛けが、海外ラン完走だけでなく、イベントそのものを、より一層楽しめる事、間違いありません! 次回は、“走る”ための要チェック!な10か条をお届けします。

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著者プロフィール

1971年生まれ。茨城県出身。フルマラソン歴15年。ベストタイムは2 時間45 分01 秒。 グアム ココハーフマラソンは、2009年から6年続けて、ツアー参加者のペースメーカーとして出場。 2016年4月、グアムインターナショナルマラソン2016では、近畿日本ツーリスト主催のツアーに、オフィシャル・トレーナーとして帯同。「Yahoo! JAPAN スポーツナビDo!」にて「マラソン初心者のためのコア・トレーニング」を連載中。分かりやすいトレーニングを動画で紹介し好評を得ている。

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