ディープ産駒2強のデキは万全、距離は? 3000mの特注馬も公開!菊花賞座談会

競馬専門紙「優馬」

まだまだ控える 不気味な上がり馬

デスク「菊花賞と言えば上がり馬。特にダービー馬が不在の今年は、狙える馬も多いんじゃないか?」

持木「中でも狙い目はシュペルミエールですね。1000m通過が63秒1のスローペースを、外を回って差し切った前走が圧巻の内容でした。内目の絶好枠も引けたことですし、GIはおろか重賞初挑戦での大金星が期待できますよ」

久光シュペルミエールは、元々高い資質を持っていた馬で、体質強化に伴い、ようやくそれを実戦で発揮できるようになった印象を受けますね。2走馬からクロス鼻革、前走では加えてチークも着用と、地力強化はもちろん、こうした陣営の試行錯誤も実を結んでの連勝と言えますし、さらに今回は“栗東滞在”という選択で試行錯誤の現在進行中です。目論見通りに馬体が増え、調教もビッシリ詰めたのであれば、一角崩しどころか“二角崩し”の期待を賭けていいでしょう」

伊利「ともに3着とはいえ、兵庫特別の勝ち馬は、10年のビートブラック、13年のバンデと、好走馬が相次いでますし、父も2頭の菊花賞馬を送り出しているステイゴールド。母系もこのレースと相性の良いグレイソヴリン系を内包と、データや血統の大きな後押しもありますよ」

中邑「僕は3走前の勝ちっぷりが優秀だったカフジプリンスを見直したいと思います。ここ2戦はともにスムーズさを欠き、力を出し切れてませんし、特に神戸新聞杯では、チグハグな競馬になったものの、エンジンの掛かったゴール前では上位3頭を上回る脚勢でした。とにかく、スムーズな立ち回りで、持てるスタミナをフルに生かせるなら、勝負になっていいと思います。あと、デスクと◎が重ならなければ…です」

デスク「大丈夫だよ中邑。俺も◎に、という考えはあったんだが、夏から3戦というのは使い過ぎの気もするんだよな」

細川カフジプリンスは、本当は2走前の丹頂Sを勝って本番へ、という青写真だったんですが、全く競馬ができずに負けてしまったので神戸新聞杯を挟むことになったんですよ。その2走前が競馬をしていない、ということは、夏以降は実質2戦。疲れはないですし、調整もうまくいった今回は、一発の期待を賭けていいですよ」

吉田ジュンヴァルカンは、逆に、外傷のために使いたかった神戸新聞杯を使えなかったクチですが、初の古馬相手で結果を出した前走を評価したいですわ。実は、昨年も1000万を勝ったばかりの友道厩舎の馬を本命にしたんですけど、中〜長距離戦に抜群の実績を誇る厩舎ですから、距離が延びるのも間違いなくプラスや思います」

デスク「で、その昨年◎を打った馬は何着だったんだ?」

吉田「そ、それは、聞かんといてください」

広田ジュンヴァルカンは、ぶっつけ本番とはなりましたが、外傷を負ったトライアルの1週前までは順調に来ていましたし、その後も入念に乗り込まれて、仕上りは上々と言えますね。展開的にも自分の型である先行策が取れそうですが、正直、この相手で勝ち負けまではどうなんでしょうかね」

デスク「あとは、俺が一番気になる上がり馬の名も挙がっていないんだが、それも含めて2頭出しの堀厩舎。担当のコジに、さっきみたいに吹いてもらおうか」

小島「いやぁ、吹くほどの話はないんですが…。まずは、本紙田崎君の○印に僕もビックリしたマウントロブソンの方は、体調は型通りに良化していますが、まだカッとする気性の若さが残ってますからね。陣営にも距離延長を歓迎するムードはなかったです。デスクが気になるウムブルフについては、前走が体が減って万全とは言えないデキでの完勝で、素質の違いを示したと言えそうですが、陣営は“相手に恵まれた感が否めない。鞍上もモレイラ騎手だったから”と、意外に控え目なんですよ。元々“本格化するのは古馬になってから”とも言ってましたし、このメンバーでもやれるぞ、という雰囲気はありませんでしたね。夏の上がり馬で穴人気にもなりそうですが、どうでしょうか?」

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著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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