姉・ヴィルシーナの無念を力に変えて 激変ヴィブロスが混戦の秋華賞を斬る
乗っていてヴィルシーナと勘違いすることも
最終追い切りも順調に消化、体調は万全に整った(撮影:大恵陽子) 【netkeiba.com】
「最終追い切りは息の入りもよく、いい状態がキープできています。体もより大きくなり、少しプラス体重での出走になると思います」
追い切り後の馬房では、いつもと変わらぬ元気いっぱいの姿を見せた。
「この馬はお姉ちゃんと違って、じっとしていないんですよ」
祖母ハルーワソングから親子3代にわたりこの血統を手がける友道師は、愛情たっぷりに笑った。
姉の果たせなかった夢を叶えるときが来た(撮影:大恵陽子) 【netkeiba.com】
「乗っていて、若い頃のヴィルシーナと勘違いしてしまうことがあるんです。背中のしなやかさが似ていますね。春に比べて筋肉量も増えて、見た目が明らかに変わってきました。トモに丸みがあって、幅が出てきました」
ヴィルシーナを溺愛していた安田助手は、妹の成長に目を細めた。
あと数日に迫った秋華賞まで雨予報は出ていない。
「パンパンの馬場の方がいいし、2000m内回りで直線平坦コースは一番合っていそうな馬場だと思います」(友道師)
姉は秋華賞で気迫の粘りを見せたが、わずか7cm差に涙をのんだ。あの時の夢は、同じ佐々木主浩オーナー&友道厩舎タッグで勝負根性とともに妹へ託される。