ランと音楽を楽しむ米国発マラソン大会 観光も楽しめるシアトル大会はおススメ

南井正弘

イチローがプレーしたスタジアムに感激

ロックミュージシャンを模った巨大なバルーンもランナーを応援。胸とヘアバンド部分にはスポーツ用品スポンサーであるブルックスのロゴが 【南井正弘】

 ダウンタウン地区はかなりの応援があり、まだ序盤ということもあってランナーは自分を含め、それに笑顔やハイタッチでそれに応える余裕がある。ダウンタウン内は2ndアベニューをひたすら走り、ダウンタウンを出るとレーニエアベニューを南下。途中レイクワシントンブールバード・サウスというワシントン湖沿いも走る。晴れていたら景色もより一層素晴らしかったはずだ。そして9.5マイル(約15km)あたりでインターステート90号線エクスプレスへ。

 残り1マイルあたりではシアトル・マリナーズの本拠地であるセーフコフィールドが眼前に迫ってくる。「ここでイチローがプレーしたのか!」と思うと、何か熱いものがこみあげてくる。その右隣にはゴールとなるセンチュリーリンクフィールドも見える。このあたりはゴールが近いこともあって自分も含め、ランナーのペースがアップ。インターステート90号線エクスプレスの高架を降り、一般道に入ると沿道の応援がすごく、熱狂的な声援に迎えられゴールする。タイムは手元のSUUNTOで1時間56分18秒(公式タイムは1時間56分15秒)。ハーフタイムのベストタイム1時間38分55秒には遠く及ばなかったが、かなりアップダウンのあるコース、そして写真を撮りながら走ったことを思えば満足できる結果であったし、途中のバンド演奏、変化のある景色等々、何より走っていて楽しい大会であった。

 シアトルはある程度の規模の街なので、様々なブランドのショッピングも楽しめるし、スターバックスの一号店への訪問、シアトル・マリナーズの本拠地セーフコフィールドでのMLB観戦、シーフードを始めとしたグルメを堪能したりと、マラソンのビフォア&アフターも充実している。最近は日本での人気はライバルタウンのポートランドの後塵を拝しているが、直行便は全日空とデルタ航空の2社が定期運航するなど、日本からのアクセスの良さはシアトルのほうが上。飛行時間も短く、航空券も比較的リーズナブルなので、ロックンロールマラソン シアトル大会は楽しみながらハーフ&フルマラソンを走ってみたいという日本のランナーにオススメしたい大会である。

インターステート90号線エクスプレスの高架部分を走っていると正面にはシアトル・マリナーズの本拠地であるセーフコフィールドが正面に。かつてはイチローが、そして現在は青木と岩隈の二人がこの地でプレーしている 【南井正弘】

センチュリーフィールドのゴールには数多くの地元の人々が出迎えてくれた 【南井正弘】

完走メダルはスペースニードルを始めとしたシアトルの街並みとサーモンをモチーフに 【南井正弘】

参加Tシャツはブルックス製の吸汗速乾性に優れたタイプで、レース当日に着ているランナーも多かった 【南井正弘】

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著者プロフィール

フリージャーナリスト。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツブランドのプロダクト担当として10年勤務後、ライターに転身。スポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズを得意分野とし、『フイナム』『日経トレンディネット』『グッズプレス』『モノマガジン』をはじめとしたウェブ媒体、雑誌で執筆活動を行う。ほぼ毎日のランニングを欠かさず、ランニングギアに特化したムック『Runners Pulse』の編集長も務める

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