マラソン・ランニングのトレーニング モチベーションを切らさない為に!

細野史晃

できていないことよりも、できたことを数えよう!

【Getty Images】

 三日坊主や五月病というのは、怠け癖などと言われていますが、実は違います。怠けたくてしているのではなく、次の一歩を踏み出したい! 殻を破りたい! そんな人にしかやってこない壁なのです。ホントに怠け癖のある人には三日坊主や五月病なんてそもそもやってきません。なぜならばチャレンジすらしていないから。

 五月病や三日坊主にいつも悩まされているアナタは確実に、一生懸命頑張る人です。もっと言うならば【頑張りすぎてしまう人】です。

 五月病や三日坊主の原因は、今の自分よりも「高すぎる目標を掲げる」、もしくは「適切な目標でも期間が短すぎる」ことが原因で起きます。要は今の自分では200%の力を発揮し続けないと達成しない目標設定をしています。

 人は何か始めるときはちょっと背伸びするくらいが適切と言われています。120%の力を継続して発揮し続けられる目標と計画つくりが重要です。努力し続けられる人、目標をいつも達成している人はこの設定が非常に上手なのです。
 それとは別にもう一つ、原因があります。それは「できたことよりも、できないことに目を向けてしまう」ということです。どうしても、目標を立てると完璧にこなしたくなります。そして完璧にこなさないと、「できなかったこと」に目を向けてしまい、その失敗した事実に落ち込み、自分はダメだと言う烙印を自分で押してしまい、努力のモチベーションを下げてしまうのです。

 そもそも考えてみれば、もともと完璧にこなせる人ならば、すでに目標を達成できている人になっています。これから、そんな人になろうとしているのですからできていなくて当たり前なのです。そして、その一歩を小さくとも積み重ねることをアナタはできています。

 そう、【できたことに目を向ける】これが大事なのです。この「できたこと」にしっかり目を向けて数えて行けば自分はしっかりできているという自信になりませんか?

積み上げたものはそうそう簡単に無くならない

 この「適切な目標と期間の設定」と「できたことを数える」という意識を習慣に変えるだけで、継続力がグンとアップします! 期間を延ばしてもいいとなると毎日努力しなくても大丈夫です。そうするとたまに休んでも大丈夫なのです。

 三日坊主になろうとも、五月病になろうともそのあとにまた努力ができれば、その先に進むことができれば問題無しです!

 ランニング・マラソンのチャレンジは自分で決めることですからリスクゼロのチャレンジです。失敗してももう一度チャレンジすれば良いですし、目標や期間を変えてもステップアップできていれば充分成長できています。

 そう考えると心がフッと軽くなりませんか?

 よくよく考えてみると春先ほど継続していないだけで、以前より身体を動かす回数が増えている、走っている……。そう気づいたら勝ちです! できていなくても積み上げたものはそうそう簡単に無くなりません、また小さく積み上げていけばいいのです!

 脱・三日坊主! 脱・五月病! そのポイントは、それでも大丈夫・問題ないと思うこと! 楽しく走りましょう!

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細野史晃著
発行:東邦出版

「たくさん走り込めば速くなる!」はとんだ思い違い!

トレーニングで重要なのは「速くなること」「強くなること」「成長すること」だが、それ以前に「モチベーションを失わないこと」「ケガしないこと」「継続 すること」。完璧を求めたり、怠けてはいけない、休んではいけないと考えてしまいがちなランナーは、疲れたら休むという当たり前のことがなかなかできない。

モチベーションを失ったら、また立ち上がることはとても困難。3日頑張って、休む。3日頑張って休む。自分の集中力を最大限に生かして、そしてその集中力を活かしきるためにも、がんばりすぎず“テキトー”も大切。

この考え方と、「マラソンは〈上半身〉で走る」を理解し、フォームづくりを行えば、毎日の ように走り込んだり、トレーニング漬けにならずともレベルアップできる。燃え尽きずに、自然とマラソンを続けてしまい、いつのまにか自己ベストを更新でき る。そんな練習法がわかる本!

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著者プロフィール

ランニングコーチ・スポーツコンサルタント。 Sun Light History 代表 1985年、京都生まれ、東京育ち。都立小石川高校(現・東京都立小石川中等教育学校)→国立埼玉大学→株式会社リクルート HR マーケティングを経て、ランニングコーチとして独立。中学から陸上競技を始め、高校から三段跳へ転向、大学時に日本ランキング入りを果たす。指導者がいない競技人生を経験し、よい指導者や指導法との出会いはスポーツをより豊かにするという思いから指導者を志す。自身の経験と学びから『楽RUNメソッド』を開発。短時間の指導でも自己記録更新まで導く手腕には定評がある。指導者のみならず、スポーツの価値を高めるためのアドバイザーとしても精力的に活動している。 主著「マラソンは上半身が9割」「マラソンは三日坊主で大丈夫!」

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