生涯ベスト10に入る楽しいマラソンレース ホノルルハパルアの魅力を教えます
魅力は何といってもコース設定の素晴らしさ
豪華客船が停泊することでも知られるアロハタワーもコース 【南井正弘】
早朝6時スタートのレースなので前半は沿道の応援は多くないが、再びカラカウア大通りに戻ってくるころには沿道から多くの声援が送られるようになる。そしてカピオラニ公園を右に、モンセラット通りに入るとここからは登り。12月のホノルルマラソンに参加したランナー同士が「あのダイヤモンドヘッドの登りはキツかったねぇ!?」と飲みの席などで語り合う、同じ坂をホノルルハーフマラソンハパルアに参加したランナーも走ることができるのだ。
ファーマーズマーケットが開催されることでも有名なKCC(カピオラニコミュニティカレッジ)まで来ると一安心。ここからは下りになる。さっきまで辛かったのがウソのように、まだ脚力が残っているランナーはここからしばらくは軽快に飛ばすことができるだろう。逆にいうとこのレースをエンジョイして走る場合も、ある程度のタイムで走りたい場合も、ダイヤモンドヘッドを登るまではある程度の余力を残しておいたほうがいいということ。そうしないとモンセラット通りからの登りで大きく失速してしまうだろう。
そしてしばらく下りをエンジョイするとまた登りが続く。ここで「また登りかよ!」という日本語や「Shit!(くそー!)」という英語を聞いたが、あらかじめ「登りは2回ある!」と心構えをしておけば、2回目のほうが登る距離は短いので、精神的に余裕が持てるだろう。この登りも左手に太平洋が一望できる絶景ポイントに到達したら終了。あとはゴールのカピオラニ公園まで下りかフラット。足の回転を意識して一気に駆け抜けよう。
ゴールではMCがゼッケンを確認しながらランナーの名前をアナウンスしてくれるサービスも。ゴール後は地元ボランティアの学生たちがメダルを掛けてくれる。このようにホノルルハーフマラソンハパルアは、景色の変化がほとんどないことや応援が少ないことetc.でランナーを苦しめるハイウェイの走行もなく、21kmというフルマラソンの半分の距離でホノルルマラソンの素晴らしさを体感できるのである。
観光名所として有名なカメハメハ大王像前を走るランナーたち 【南井正弘】
カラカウア大通りに戻ってくるころには応援が増え、沿道からの声援が嬉しい 【南井正弘】
ダイヤモンドヘッドの登り坂はランナーを苦しめる。心が折れて歩いているランナーも少なくない 【南井正弘】
左手に太平洋を望むポイントに到達したら、あとは下り。ゴールはもう少し! 【南井正弘】
フィニッシュラインを過ぎると、地元ボランティアの学生たちがメダルをかけてくれる 【南井正弘】
ゴール後も至れり尽くせり
ベーグルのサービスは他の大会でも一般的だが、マラサダが食べられるのは珍しい 【南井正弘】
そして渡航にJAL(日本航空)を利用したランナー限定になってしまうが、JALのホスピタリティエリアには各種ドリンクはもちろんのこと、炎症を鎮める袋入りの氷、カレーライスやミネストローネといった温かい食事も提供されるのみならず、広々としたストレッチスペースも用意されるなど至れり尽くせり。今回JALを利用して本当によかったと思った。
シェイブアイスが渇いた喉を潤してくれる 【南井正弘】
JAL利用者はホスピタリティ施設への入場が可能 【南井正弘】
ミネストローネやカレーといった温かい食事のサービスは本当にありがたかった 【南井正弘】
アイシング用の氷で炎症を起こした箇所を冷やせば回復も早い 【南井正弘】
「記憶に残る」レース、渡航費の安い今がチャンス
参加賞のTシャツはノーブランドながら吸汗速乾性に優れたタイプで、ホノルルマラソンと共通のランニングマンのロゴが採用される 【南井正弘】
「記録より記憶」という言葉があるが、気温や登り坂のあるコース設定を考えると自己記録を更新するには難しい大会だが、景色や走ることを楽しんで、「記憶に残す」というスタンスで臨むには最適なレース。これまで100以上の大会に参加してきた筆者にとってもベスト10に入る楽しいレースとなった。
気になるのは参加費用だが、4月中旬という本来日本からの渡航者の少ない時期だけに、航空券、宿泊費ともに12月のホノルルマラソンの時期と比較するとかなり安い。しかしながら前述のように一回目の200名から今回の1697名へと日本からのエントリー者は年々増加しているだけに、近い将来は現在のレベルでの渡航は難しくなるかもしれない。それだけにホノルルハーフマラソンハパルアに参加したいというランナーは来年か再来年のエントリーをオススメする。
バックプリントはこのレースのスタート地点であるデュークカハナモク像が! 【南井正弘】
完走メダルは内側が回転してランニングマンとランニングウーマンに変化。こちらはランニングマン 【南井正弘】
こちらはランニングウーマン 【南井正弘】