美女3人フルマラソン初挑戦に密着(5) ついに大会当日――涙、涙、涙の完走
大会前日、NIKEブースでクリニックを体験
大会前日の3月12日、(左から)結城はゆるちゃん、信太美月ちゃん、原田ゆかちゃんのスポナビ3人娘はマラソンEXPOのNIKEブースにやって来ました 【スポーツナビDo】
とうとうやって来ました名古屋ウィメンズマラソン。前日に名古屋入りしたスポナビ3人娘はその足でコースの簡単な下見のあと、スタート・ゴール地点でもあるナゴヤドームへ。ここではマラソンEXPOも開催されており、各メーカーの様々なブースが出展されています。
さっそくトレッドミルで遊びだす3人娘 【スポーツナビDo】
オススメの「パーソナルランクリニック」を体験 【スポーツナビDo】
スタッフからのアドバイスに真剣に耳を傾ける3人娘、明日へのヒントをつかんだ!? 【スポーツナビDo】
元気いっぱいにスタート!
「完走するぞー、オーッ!!」 【スポーツナビDo】
迎えたマラソン当日。曇り時々晴れ、最高気温13度。暑くもなく、寒くもなく、絶好のマラソン日和となりました!
ナゴヤドームに着くと、前日からあんなにテンション高めにはしゃいでいたはゆるちゃん、ゆかちゃんも緊張のためか口数が少ない。練習当初から右ヒザ痛に悩まされてきた美月ちゃんも「大丈夫かな……」と不安そうな表情です。
それでもスタート10分前にはみんなで円陣を組んで気合注入。エリートランナーがスタートしてから1分後の午前9時11分、3人そろって元気いっぱいに駆け出していきました!
いよいよスタート、頑張れスポナビ3人娘!! 【スポーツナビDo】
16キロ地点、はゆるちゃん(左)とゆかちゃんはまだまだ元気いっぱい 【スポーツナビDo】
NRCのMIDORIコーチのアドバイス通り、入りの5キロはゆっくり、ゆっくり、1キロ8分ペースで40分かけ仲良く3人で通過。前日からテンションの高すぎるはゆるちゃんが暴走してしまわないか……なんて心配していたわけですけど、うん、いいペースですよ。
今回スポナビ取材班は16キロ過ぎ、20キロ付近、30キロ手前の3箇所で3人を待っていたわけですが、その1つ目のポイントである地下鉄・今池駅近く。やって来ました、ゆかちゃんとはゆるちゃんです。なんて言うのか、元気が余りまくってますね。これなら安心です。
美月、右ヒザが悲鳴……!
右ヒザが痛み出した美月ちゃん、それでも笑顔で「大丈夫」 【スポーツナビDo】
2人から送れること15分、美月ちゃんが見えてきました。こちらに気づき、笑顔で応えてくれたものの、前を走る2人のような余裕はもうありませんでした。取材班としてはもう「頑張れ!」と声をかけることしかできません。
ゆか&はゆる、沿道の声援に助けられた
快調にラップを刻んでいたゆかちゃんだったが、30キロ過ぎからは「本当につらかった」 【スポーツナビDo】
中盤以降ペースを落としたはゆるちゃん、「手足がしびれてくる」くらいだったという 【スポーツナビDo】
原田ゆか、5時間切りでゴール! 【スポーツナビDo】
そんな2人を救ったのは、沿道からの応援。「少しでもみなさんの声を聞きたくて、ずっと左側に寄って走ってました。沿道からかけてくれる声は本当に助かりました」(ゆか)、「音楽を聞いていたら下ばかり見るから、逆にペースが遅くなっちゃう。だから、自分から他のランナーに話しかけたり、沿道の声に答えたり、ハイタッチしたり。ナゴヤドームが見えて『おかえり!』って言ってもらえたときには涙が出ました」(はゆる)。
沿道の声援に元気をもらった2人は、35キロから40キロの5キロのラップタイムをむしろ縮めるという驚異のリカバリーを発揮。ゆかちゃんは5時間を切る4時間55分14秒でゴールし、はゆるちゃんも5時間13分9秒のタイムで見事、完走しました!
「シャーッ! 自分に勝った!」 【スポーツナビDo】
結城はゆる、5時間切りはならなかったものの笑顔でゴール! 【スポーツナビDo】
「よくやった、自分。お疲れ様!」 【スポーツナビDo】
執念の完走に3人娘、号泣
ヒザの痛みと思うように走れない焦りから、涙がこぼれてきた美月ちゃん 【スポーツナビDo】
「痛くて泣いて、ちゃんと走れない焦りからまた泣いて……」(美月)
テーピングで固めた右ヒザはもう限界……それでも「あと一歩」を繰り返して懸命に前へ! 【スポーツナビDo】
「自分からやめようとは1回も思いませんでした。でも、制限時間があるのが怖かったし、それで止められて『残念だったね』って言われるのが一番イヤだったんです。だから、例えヒザが壊れてもいい、って」
あと1キロ、どころか、あと一歩、あと一歩を繰り返しながら進んだという美月ちゃん。その体と心を支えたのは、先に完走した2人同様、沿道からの応援の声でした。
「たくさんの人が声をかけてくれました。『美月ちゃん頑張って!』って言ってもらえるとすごく元気が出たし、もう痛みしか感覚がない、一歩も走れないはずなのに走れる。私はもうしゃべる元気はなかったんですけど、目でつながったというか、沿道のひとりひとりと目を合わせていました」
信太美月、6時間22分11秒で涙のゴール! 【スポーツナビDo】
涙、涙の抱擁 【スポーツナビDo】
このメンバーで本当に良かった
ゆかちゃんが後でこんな感想を話してくれました。どうやら、他の2人も同じ思いのようです。一人では絶対に無理だった、2人がいるから頑張れた、最後は一人だったけど一人じゃない――そう語り合い、同い年のスポナビ3人娘は、初めてのフルマラソンを通じてさらに友情を深めたのでした。
ゆか、はゆる、美月の思い
原田ゆか「これからもランを続けて、色んな大会に出たい」 【スポーツナビDo】
結城はゆる「完走できたことで今までの自分より自信がつきました」 【スポーツナビDo】
信太美月「人ってすごいし、ランってすごい」 【スポーツナビDo】
ランは女性を輝かせるサプリメント
スポナビ3人娘のようにランの輪がどんどん広がっていくことを願って 【スポーツナビDo】
もちろん、名古屋ウィメンズマラソンにはこの3人娘のようなドラマがたくさんあったことでしょう。そうしてランの輪がどんどん広がっていくといいですね。
そして、どこかでランニングしている原田ゆかちゃん、結城はゆるちゃん、信太美月ちゃんに出会うことがあったら、気軽に声をかけて元気の交換をしましょう。われわれスポナビ取材班も、またどこかの大会でこの3人に再会できることを願って、この企画と連載の終了としたいと思います。
これからもランに仕事にプライベートにガンバレ、ゆかちゃん、はゆるちゃん、美月ちゃん、そして全国のランガール!
(取材・文:森永淳洋/スポーツナビ)