いつまでも走り続けたいあなたへ 青山剛のランニングナビ
楽しむだけでは体力の余裕がなくなってしまう
【青山剛】
まさに、出場した大会で頑張って走るのではなく、その土地の景色や風土を満喫しながら、タイムにとらわれることなく大会を走るのです。エイドステーションでは、その土地ならではの「ご当地エイド」なども楽しさを倍増させてくれます。
また、頑張る大会の場合は、大会前日などは特に食べる物や行動に細心の注意を払わなければならない場合が多いと思いますが、楽しむ大会だと、大会前後で美味しいものを食べたり観光したりと、リラックスして楽しむことができます。
しかし「楽しむ大会だけ」の参加になってしまうと、どうなるでしょう。それは「走力貯金」がなくなり、楽しむための体力の余裕がなくなってしまいます。大会を楽しむには、それに応じた最低限の走力がないといけないというわけです。
「頑張る大会」と「楽しむ大会」の2本柱がおすすめ
【青山剛】
まず「頑張る大会」に向けて、できる範囲でトレーニングをコツコツ行います。当然それに向けたトレーニングで、走力貯金もでき、大会自体が最高の貯金につながります。
そして、その走力貯金で「楽しむ大会」に出場するのです。楽しめる体力の余裕がありますので、最高のファンランとなります。
簡単に言えば、フルマラソンの自己ベストが4時間の方が5時間半だとファンランになりますが、5時間がベストの方が5時間半だと、さしてその苦しさは変わらず、結果楽しめないということです。
国内大会の現実的な6時間前後の制限時間から考えると、4時間、もしくは4時間半あたりは「頑張る大会」で目指していきながら「楽しむ大会」に臨むことがベストかもしれませんね。
忙しくて1年間で2本柱を組めない方もいらっしゃると思いますが、この考え方は数年単位にしても当てはまるはずなので、もう一度ランニングライフを見直してみてください。ランニングを長く続ける「4輪のための2本柱」です。
最終回の「青山剛のランニングナビ」は、いかがでしたでしょうか? これからもずっと走り続けましょう。2年間ありがとうございました!
Keep on Running! 青山剛