「二日押し練習」で劇的スタミナアップ! 青山剛のランニングナビ

青山剛

マラソン後半の粘りにつながる「二日押し練習」

【青山剛】

 また、エリート選手の練習に「二日押し練習」というものがあります。これは、きついポイント練習の翌日もあえて休まず、練習内容を落とさないでトレーニングをするものです。

 一般的には、強度の高いスピード練習などを行った翌日に、クロスカントリーや長距離走など、スタミナ系練習を続けて行う場合が多いようです。この二日押し練習の最大のメリットは「スタミナアップに効果絶大」だということです。

 ポイント練習でくたくたな翌日に、あえて長距離走などを行うことで、マラソンで言うと「後半の粘り」にとてもつながります。

 この方法を一般ランナーの練習へ落とし込む場合、強度の高い練習の翌日に「LSD」を行ってもらいます。

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スタミナが逃げないようにフタをする?

 例えば、私がパーソナル指導する方々には、大会に向けたペース走(約20キロ)の翌日に、あえてLSDを90〜120分行ってもらいます。そうすることで、今まで大会で後半のスタミナ不足を感じていた方でも、このトレーニングをレースの2カ月前くらいに2〜3回ほど入れるだけで、かなり改善されることが分かりました。

 手っ取り早いのは、フルマラソン大会に向けた10キロ〜ハーフマラソンに日曜日に出場した場合、その翌日の月曜に、疲れた体でLSDを90分ほど行います。その後、火曜、水曜とオフにさせるような流れでも同様の効果が期待できます。

 二日押し練習はちょっときついですが、スタミナアップには効果絶大ですので、ぜひ取り組んでみてください。これをわれわれの業界用語で「スタミナにフタをする」と言います。行ったトレーニングで得てきたスタミナが逃げないようにフタをしましょう!

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著者プロフィール

元プロトライアスリート。大学時にプロ活動を開始し、1999年世界選手権日本代表に選出される。その後トライアスリート中西真知子選手のコーチとなり、指導者としての活動をスタート。同選手を2004年アテネ五輪出場に導く。現在は、ランニング、トライアスロン、クロストレーニングのコーチとして競技者から初心者、子供、タレントまで幅広く指導。著書に『ランニング・コアメソッド』『DVDパーフェクトストレッチ100』など多数。(社)日本トライアスロン連合強化チーム・指導者養成委員 元日本オリンピック委員会・強化コーチ

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