2015秋冬シーズン、ヘビーローテーションで着用したウェア

南井正弘

ナイキ エレメント ランニング フーディ

ナイキ エレメント ランニング フーディ 【南井正弘】

左胸部分にはジップ付ポケットを装備。iPhone6sもちょうど入るサイズなので本当に便利だ。 【南井正弘】

 吸汗速乾性に優れたDRI-FITを使用したフード付きのロングスリーブトップ。伸縮性に優れ、特に柔らかい生地を使用しているので、素肌に直接着ても快適。またハイネック仕様になっているので、フードを被っていないときも寒風が衣類内部に入りにくい。これが従来のデザインのフード付きトップスだと、フードを被っているときは問題ないが、フードを被らないときはクルーネックやハイネックデザインよりも風が首回りの隙間から流入しやすいという欠点があったのだ。

 このナイキ エレメント ランニング フーディだが、筆者はインナーを着用してアウターっぽく使用したり、素肌に直接着て、ハードシェルと組み合わせることでインナーとしても使用した。袖の先端にはサムホール(親指を入れる穴)が開いており、ここに親指を入れることで手の甲の防寒性を高めてくれる。また随所にリフレクター(再帰反射材)を使用しており、夜間走行時の安全性を高めてくれるのも嬉しいところだ。

パタゴニア メンズ オールウェザージップネック フーディ

パタゴニア メンズ オールウェザージップネック フーディ 【南井正弘】

汗をかきやすい背中部分はメッシュ素材を使用し、快適性を高めている。 【南井正弘】

 登山やスノーボードといったアウトドアアクティビティ向けのプロダクトのイメージが強いパタゴニアだが、ロードランニングに対応するモデルもいくつかラインアップしている。そのほとんどはトレイルランニング用として開発されており、このメンズ オールウェザージップネック フーディもそのひとつ。

 耐久性の高いポリエステル/ポリウレタン混紡素材と通気性を提供するエアロメッシュのパネルを組み合わせた構造は、これ一枚で着てもレイヤリングしても快適な着心地をキープ。今年はどちらかいうと暖冬だったので筆者にとってはアウターとして活躍してくれた期間が長かった。フロントの長めのジッパーデザインは衣類内部の温度が上昇した時に素早く対応してくれたし、反対に急に冷えた場合などは袖口のハンドカバーにもなるデザインも便利だった。

 このメンズ オールウェザージップネック フーディを始めとしたパタゴニアの同種のアイテムには、汗を大量にかいてもポリジンという永続的な防臭加工が施されているのもありがたいところ。週に1、2回しか洗濯しないユーザーは独身男性では珍しくないが、そんなランナーにもピッタリなテクノロジーである。

値段よりも機能性が自分に合っているかどうか

 職業柄、今シーズンも数多くのランニングウェアを購入したが、今回紹介した3品が自分の好みにフィットして、最も多く着用することとなった。いずれのアイテムも決して安いものではないが、その価値はプライス以上だと思い、現在ではカラー違いの購入も考えているほど。日々のランニングを快適にしてくれる自分にピッタリのギアを選ぶためには、「価格が安いか高いか?」よりも「機能性が自分のランニングスタイルに合っているかどうか?」をしっかりと見極めることが重要であるということを再認識した。

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著者プロフィール

フリージャーナリスト。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツブランドのプロダクト担当として10年勤務後、ライターに転身。スポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズを得意分野とし、『フイナム』『日経トレンディネット』『グッズプレス』『モノマガジン』をはじめとしたウェブ媒体、雑誌で執筆活動を行う。ほぼ毎日のランニングを欠かさず、ランニングギアに特化したムック『Runners Pulse』の編集長も務める

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