1445段「天空回廊」を登ってみた 爽快! 霧降高原のキスゲ平

芸部歩人

階段に刻まれるメッセージは人生を語っている

6月中旬から7月中旬にはこのパネルのようにニッコウキスゲが満開となるという 【芸部歩人】

 階段に入ってすぐにあるゲートはシカよけのため設置されているそうで、“シカもいるのか!”とちょっとテンションが上がります。100段も行き振り返ると、やはり霧が深くすでに駐車場が見えないぐらい。今日はこのまま行くしかないようです。残念ながら展望は優れませんが、足に敷かれた木の階段は柔らかく、石段に比べ優しさを感じます。

 元は1965年から2003年まで38年間スキー場だったというこちら、リフトも設置されていましたが、その後この階段に変わったのだとか。季節外れに訪れても、途中に設置されたパネルで6月中旬から7月中旬が咲き頃となるニッコウキスゲの姿を見ることができます。

階段に刻まれるメッセージは人生を語っているようだ 【芸部歩人】

 階段は1人で登ると何か物思いにふけらせるものですが、誰かと一緒なら世間話や近況報告に花が咲いて楽しいものです。100段ごとに階段へ記されているメッセージも「ファイト!」「元気に登ろう」「先は長いが頑張ろう」「景色も楽しんでね」なんて具合で和んだ気持ちにさせられます。まるで種類の分からない無粋な身でも、周囲に咲く花を眺めたり、虫や獣(?)の鳴き声に耳をすませたりも楽しいものです。
「休憩も大事だよ」「自分のペースで」――階段に刻まれるメッセージは何だか人生を語っているようにも思われます。

天気のよい日はスカイツリーや富士山が見える

ついに来た1300段目、頂上まであと少し 【芸部歩人】

 そうこうするうち、会話で気がまぎれるのも手伝って最上段=1,445段に到達。階段を最上段まで登り切り、思わず両手を上げてしまうのは映画『ロッキー』を見てきた者の習性でしょうか。40代でのプロデビューが『ロッキー・ザ・ファイナル』を思わせた齊藤さんも、「ヘトヘトっていう訳ではなく、程よい心地よさでいいですよね」というぐらいの達成感だったようですが、やっぱり両手を上げてロッキーポーズ。

ゴールはもちろんロッキーポーズで 【芸部歩人】

物足りなかったか、齊藤さんは階段ダッシュを敢行 【芸部歩人】

 その後、齊藤さんは階段だけでは物足りなかったか、こんな天気で他に登ってくる人がいなかったのもあり数本のダッシュを敢行。

やっぱり階段いいものです 【芸部歩人】

 ピクニック気分でのんびり歩いてもよし、ダッシュしてトレーニングしてもよし、人それぞれの楽しみ方があって、やっぱり階段いいものです。天気のよい日は遠くスカイツリーや富士山が見えることもあるそうで、階段を登りがてら、キスゲ平の澄んだ空気を吸いに出掛けてみるとよいのでは。

日光市 霧降高原キスゲ平園地

〒321-1421 栃木県日光市所野1531
TEL:0288-53-5337

■霧降高原レストハウス

入館料無料

定休日
 4月〜11月:無し
 12月〜3月:毎週水曜日
 年末年始(1月1日は臨時開館)

開館時間
 4月〜11月:9時〜17時
 12月〜3月:10時〜16時

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著者プロフィール

げいぶ・あると。体験系取材を中心に活動し、「2代目スポーツ冒険家」を自称する40代目前ライター。名前は映画『クリフハンガー』の主人公ゲイブ・ウォーカーから

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