大外一気ドゥラメンテ、圧巻の皐月賞V ミルコ絶賛!ネオユニヴァースの再来だ

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問題の4コーナー、急激な斜行

他馬に迷惑をかけた4コーナーだったが、そこから立て直し、繰り出してみせた末脚は恐ろしいまでの威力だった 【写真:中原義史】

 道中も引っ掛かることなく、後方2番手のインで鞍上との呼吸はバッチリ。ミルコ自らが騎乗した16日の追い切りは「本当にテンションが高かった」と、この名手を苦労させたようだが、本番の舞台ではまるで別馬のように闘志をコントロールしていたという。しかし、そこはまだ若い3歳馬。“事件”は4コーナーで起きてしまう。

「4コーナーは困りました。初めての右回りというのもありましたし、たぶんファンの大きな声援で馬が怖がってしまったんだと思います」

 それまで最内付近にいたドゥラメンテが、まるでワープしたかのように急激に大外へと斜行してしまったのだ。この影響で後続のベルラップ、ダノンプラチナ、タガノエスプレッソの進路が狭くなったことで、ミルコは4月25日から5月3日まで9日間の騎乗停止。天皇賞・春の騎乗もアウトとなり、勝利の代償は大きかったが、ここから繰り出したドゥラメンテの脚には心底驚いたという。

「4コーナーで曲がってしまったんですけど、そこからの脚がびっくりするぐらい速かった。本当にびっくりしました。直線はすごい脚です。素晴らしいですね」

 確かに4コーナーでの斜行を見ると、決してきれいな勝ち方ではない。だが、ドゥラメンテ自身、あれだけ急激な斜行をすればそれだけ距離ロスも大きかっただろうし、加えてコーナーでの斜行だったから、ミルコも何度かブレーキをかけたはずだ。そこから立て直してなお、あの爆発力である。上がり3ハロンはただ1頭、33秒台に突入する33秒9。2番目に速い脚を使ったのは、2着リアルスティールの34秒5だった。

 そのリアルスティール視点から見ると、2番目に速い脚を使いながら、そして、福永が完ぺきに乗りながらも、並ぶ間もなくアッと言う間に抜き去られてしまった。それがかえって、余計にドゥラメンテの強さばかりを強調する結果となった。

二冠馬ネオユニヴァースに似ている

ドゥラメンテを中心にダービー戦線が動いていく 【写真:中原義史】

 ミルコが改めて、破格の勝ちっぷりを見せてくれたドゥラメンテのイメージを、こんな風に表現してくれた。

「ネオユニヴァースに似てるね。本当に強い馬」

 03年に皐月賞、日本ダービーをともに制した二冠馬。その最高のパートナーを引き合いにだすほど、ミルコはこのドゥラメンテに惚れこんでいる。堀調教師はレース後のインタビューで次走を明言しなかったものの、順調に行けばダービー(5月31日、東京2400メートル芝)に進むことは間違いない。

 東京へのコース替わりはこれまでのキャリアからむしろプラスになるだろうし、「長い距離も問題ないと思う」とミルコは太鼓判。自身2度目となるクラシック二冠制覇へ大きな手応えを感じていることだろう。そして、ここまで混戦だった3歳牡馬クラシック戦線は、ダービーに向けてドゥラメンテという大きな軸を中心に回っていくことになる。

(取材・文:森永淳洋/スポーツナビ)

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