悲鳴と涙のスキー初心者レッスン体験 やぎともこのボディ・ドライブ in ジャパン

やぎともこ

【やぎともこ】

 レッスン開始。スキー板の装着方法を教えてもらって、片足で歩く練習。その次は片足で滑る練習。両足で歩く練習。ストックで漕ぐ練習。板を履いたまま坂を昇る、カニ歩きの練習。そして、ハの字で止まる練習です。ハの字だぜ!! ハの字だぜよ!! 平らなところの練習をしてるだけで汗が出てきました。すると、コーチが「さあ、リフトに乗りましょう」。

 グエーーーッ!! おっと、失礼しました。自分で自分の悲鳴にびっくりしつつ、コーチと一緒にリフトに乗りました。あー、リフトとはなんて楽チンな乗り物なんだろう……。雪山の景色を瞳に焼き付けつつ、もうこのままずっとこれに乗っていたい。コーチは3歳の頃からスキーを滑っているんですって。すごい。で、スノボーはやらないんですって。そうなんだ……。ふんふんふん、いい気分。ふと、左に目をやると……。

やぎ「先生、こっちこんなに崖ですよ! 崖から落ちちゃいますよ!! ものすごく高いですよ!!」
コーチ「午前中、それと同じことを小学生の女の子が言っていましたねえ」
やぎ「……。崖に落ちた人、いないんですか!?」
コーチ「落ちませんよ」

 90年代のスキーブームの頃には、リフトに乗るのも長蛇の列で大変だったとか……(やぎは行かなかったから実態は知らないのですが)。ちなみに本日やぎが着たスキーウェアはその頃のもの(※先輩スキーヤーから借りました)。20年以上前のワンピースタイプのウェアです。

 整備士さんのつなぎみたいで私はかっこいいと思うのですが、現在のウェアは上下別々が主流です。コーチに違和感があるか聞いてみたところ、「20年前は自分は2歳だった」とのこと。そうですか……。だったら、ちょっと変わったウェアだな、と思う位でそんなに古い感じはしないかもしれないですねえ。また、「遭難などの危険がある際、やはり原色の方がいいですから、その青、いいと思いますよ」とのこと。コーチ、優しいですね。ありがとうございます。

【やぎともこ】

 再び悲鳴(私の)とともにリフトを降り、コーチが後ろ向きで先導しながら(とっても安心です)、初心者用の斜面をゆっくりゆっくり降ります。初めはストックなしの方が重心を意識しやすいとのことで、ストックはコーチに預けてスキー板だけです。ようやく見た目、少しだけ滑っている感じになりました。やあ、スキーだよ。スー、と滑ってますよー。

 と、残念ながら斜面がちょっとだけカクン、となっているところで力尽き、その後は板を外して斜面を歩いて降りました。気付くと片目からまたもや涙がひとすじ……。やー、今回もやはり怖かったですねえ。以上、やぎの初心者レッスン体験(2時間)でした。

 マンツーマンでいろいろとスキーにまつわるお話ができて嬉しかったです。コーチいわく、ゲレンデでの王道ソングは、いまだダントツで広瀬香美さんの『ゲレンデがとけるほど恋したい』(95)だそうですよ。素晴らしい。短い間でしたが、おつきあいありがとうございました。やぎもまた、少しずつ上達できるといいのですが……。答えは、ええ、雪に聞いておきます。
※ボディ・ドライブとは:
自分の身体を運転すること。また、自分の身体を感じてみること。やぎともこが夜中に勝手に創作

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著者プロフィール

イラストレーター、デジタルペインター。趣味は真夜中の鍋磨きと引き出しの中の整理

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