いつもの生活をトレーニングにする方法 今からでも間に合うマラソン大会への準備

細野史晃

【スポーツナビDo】

日常をトレーニングに変化させることが記録向上の近道!

 東京マラソンを走った方も、惜しくも外れてしまって応援に回った方もお疲れ様でした。一大イベントが終わりましたね。いかがでしたか?

 さて、そんな東京マラソンが終わって完走できなかったり、記録更新できなかったり悔しい思いをした方もいるのではないかと思います。また、横浜マラソンや春マラソンに向けて準備している方もいるかと思います。

 マラソン大会直前でも間に合う、効果的な練習方法をお伝えするシリーズ最終回では、そんな方々に直前対策だけでなく記録向上などに有効なトレーニングがないか。30分でアスリートのように軽やかに走れるようにする「楽RUNメソッド」の開発者でランニングコーチの細野史晃さんにあらためてお聞きしました。

「歩く」も重心を意識しよう

 継続したトレーニングが大事なのは皆さん、ご存知のことかと思います。そしてそのトレーニングがより合理的で質の高いものであればあるほど、効果が高く、量を重ねることでより高い効果が望めることも、想像にたがわないことかと思います。

 しかし、なかなか皆さんが行わないことがあります。「日常生活をトレーニングにしてしまう」ということです。

 一番手軽でかつ、最も有効なのは歩き方を変えること。その基礎は前回のキョンシー、前々回のスキップで皆さんもう理解できています。それを歩きの中で行うようにするだけ。

 しかし、そのときに注意点が一つ。いや、あらためて注意すると言った方が正しいですね。
 それは「重心」の位置です。
 これを意識して歩きましょう。歩きも重心移動です。簡単なポイントを今回も動画で紹介します。

日常動作の変化が一番難しい

 歩きなんて基礎、基本の話は最初に聞きたかった! そんな声も聞こえてきそうです、しかし、歩きを最後にした理由がちゃんとあるんです。それは、日常動作の変化は最も難しいからです。

 長年、無意識に続けてきたことはなかなか変えられません。ランニング、マラソンにおける走りはスイッチがあります。スイッチがある動作は意識をしやすいですから、変化も作りやすいのです。

 しかし日常は無意識の要素が強いですから、それを最初に変化させることを意識してしまうとかなり時間を要してしまいます。そのため、今回のテーマ「歩く」は東京マラソンのレース日を挟んだ最後に持ってきました。

 その分、この歩きが変化したときは確実に姿勢が変わってきます。姿勢が変わるとフォームは必然的に良くなっていきます。日常から意識してよりけがの少ないランニングを。
 そしてより高い記録を目指して走りましょう!

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 ランニングフォーム改善に役立つ方法を紹介したDVD『楽ラン by 細野史晃』発売中! 「スキップ」練習のほか、楽に体を動かす事で走力アップを目指しましょう。
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著者プロフィール

ランニングコーチ・スポーツコンサルタント。 Sun Light History 代表 1985年、京都生まれ、東京育ち。都立小石川高校(現・東京都立小石川中等教育学校)→国立埼玉大学→株式会社リクルート HR マーケティングを経て、ランニングコーチとして独立。中学から陸上競技を始め、高校から三段跳へ転向、大学時に日本ランキング入りを果たす。指導者がいない競技人生を経験し、よい指導者や指導法との出会いはスポーツをより豊かにするという思いから指導者を志す。自身の経験と学びから『楽RUNメソッド』を開発。短時間の指導でも自己記録更新まで導く手腕には定評がある。指導者のみならず、スポーツの価値を高めるためのアドバイザーとしても精力的に活動している。 主著「マラソンは上半身が9割」「マラソンは三日坊主で大丈夫!」

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