“歩くホノルルマラソン” ハワイの魅力をギュッと10kmに凝縮

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前半は雨と風、これはなんの修行かと……

ひとりぼっちのレースデーウォークスタート 【スポーツナビDo】

 ハワイ現地時間12月14日(日)は未明からあいにくの雨と風。天候のコンディションは決して良くはなかったが、マラソンスタートの合図とともに打ち上がる花火を見ると、ただ歩くだけの僕のテンションも“イヤァオ!”とたぎってくるものだ。

 レースデーウォークのスタート時間は、マラソンスタートから45分後の午前5時45分。それまでマラソンの取材を並行し、5時40分すぎにスタート地点(すなわちマラソンのスタート地点でもある)に行ってみたら、アレ? 誰もいない。ハワイの人たちは時間に対してはテキトーだなぁと滞在中に思っていたので、今回ももうみんなスタートしてしまったんだろう……と自分に言い聞かせ、ポツンと一人、レースデーウォークのスタートを切った。

だだっ広いアラモアナ大通りのど真ん中を歩く 【スポーツナビDo】

 午前6時前とはいえ、辺りはまだ真っ暗。そんな中、だだっ広いアラモアナ大通りのど真ん中を一人で歩くというのはなかなかに気持ちがいいもの。足取りも軽く、15分ぐらいして1マイル地点に到着したのだけど、このころにはポツポツと参加者の人たちともすれ違うようになってきた。中には『アナと雪の女王』コスプレでバッチリ決めた親子や、地元のバーの前にはやけにリアルなサンタクロースもいたりして、そんなコスプレを見てるだけでも楽しい。

サンタクロースがいた 【スポーツナビDo】

 ただこの日は、繰り返しになりますが、雨と風が強かった。しかも、日の出前は常夏の国とは思えないくらい寒くて、雨風に打たれながら暗い夜道を歩いていると、「これはいったい、何の修行だろうか?」と思ってしまうくらいだった。

カメハメハ大王、ビーチ、そして虹

4キロ過ぎで見えてきたのはカメハメハ大王像 【スポーツナビDo】

 そんなこんなで4キロ地点を通過したころ、右手側に見えてきたのはアリイオラニ・ハレ(ハワイ州最高裁判所)のカメハメハ大王像。そして左前方には、ダウンタウンにあるホノルル・シティ・ライツのクリスマスイルミネーション。巨大なサンタ、雪だるま、ツリーなどがきらびやかなライトアップのもと通り沿いにたくさん立っており、それを見ながら歩いていると、落ちかけていた気持ちもにわかに高まってきた。

ダウンタウンには巨大なクリスマスイルミネーション 【スポーツナビDo】

ヤシの木と高層ビル……ハワイである 【スポーツナビDo】

 と、そこへちょうど半分となる5キロ地点の標識。スタートから約1時間くらい経過しており、時計も午前7時前。そろそろ日の出の時間となり、空も明るくなってきた。依然として小雨がぱらつくなか、コースはワイキキのメインストリートであるカラカウア大通りへ。アラ・ワイ運河を超えると、通りの左右には人気のホテルや高級ブランド店が並び、ヤシの木と高層ビル群が並び立つ景色のマッチングの妙はなかなか面白いです。

浴衣を着て参加していたかわいらしい女の子 【スポーツナビDo】

給水所では現地スタッフの子たちとハイタッチ! 【スポーツナビDo】

 ひとりぼっちでスタートしたレースデーウォークも、このあたりになると大勢の参加者と合流でき、それぞれが自由にハワイの街並みを楽しみながら歩いているのがよく分かる。僕の足取りもさらに軽くなり、迎えた8キロ地点。2度目の給水所があり、現地のスタッフと笑顔でハイタッチ。

8キロを過ぎると海が見えてきた! 【スポーツナビDo】

 そして、ここを過ぎるとついに海が見えてきた。ワイキキ・ビーチである。思わずコースを外れてビーチへと歩き、大海原を見ながら朝日と海風を体いっぱいに受けてみる。うん、気持ちいい。

雨がやみ、空には大きな虹! 【スポーツナビDo】

 再びコースに戻り、9キロ地点からの道のりは、右手にビーチが広がり、左手にはワイキキの観光街。雨も上がって太陽が出たことで、青空には大きな虹がかかっていた。この残り1キロがやっぱり、このレースデーウォーク最大のハイライトだったなぁ。

ついにフィニッシュ! およそ2時間の充実したハワイの旅でした 【スポーツナビDo】

 終わってしまうのがなんだかもったいない、と思いながらとうとうゴール。マラソン完走ランナーに比べたら、たかが10キロで、しかもウォーキングなんですが、それでもギュッと凝縮されたハワイの街並みを一身に感じることができた、あっという間の2時間の旅。とっても有意義な時間を過ごせました。

ゴール後には証明書とウチワがもらえる 【スポーツナビDo】

走らなくたって最高の思い出に!

さらにきれいな虹が! 【スポーツナビDo】

 今年は2,983名(日本人2,330名)が参加し、チビッ子から年配の方まで幅広く、そして気軽に街歩きをエンジョイ。仮装コンテストも行われているので、マラソンとはまた違った華やかな雰囲気に包まれている。42キロを走れなくたって、十分に“ホノルルマラソンを楽しむ”ことができ、最高の思い出になること間違いなしのイベント、それがレースデーウォークでしょう。

 ホノルル・マラソンに出てみたいけど、まだちょっと完走する自信がない……そんな方は、まずレースデーウォークでホノルルを体感してみることをお薦めします!

ベーグルとバナナのプレゼント 【スポーツナビDo】

ルイージ&マリオ母子 【スポーツナビDo】

かわいい4人組も10キロウォークに参加 【スポーツナビDo】

左の女性は仮装コンテストで優勝 【スポーツナビDo】

(取材・文:森永淳洋/スポーツナビ)

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著者プロフィール

習慣的にスポーツをしている人やスポーツを始めようと思っている20代後半から40代前半のビジネスパーソンをメインターゲットに、スポーツを“気軽に、楽しく、続ける”ためのきっかけづくりとなる、魅力的なコンテンツを提供していきます。

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